1957年リリースの「Sonny Side Up」は、ディジー・ガレスピー、ソニー・ロリンズ、ソニー・スティットといったサックスの大物二人が共演した極めて豪華なアルバムです。レコードで聴くとそれぞれのプレイヤーの息遣いや音の広がりが手に取るように伝わり、ライブ会場のような空気感を体感できます。 特に、ウェストコーストジャズと東海岸ジャズの要素が融合した演奏は、アナログレコードの深みが相乗効果を生み出していると言って良いでしょう。状態の良いオリジナルプレスを見つけるのは難しいですが、ジャズの聴き手にとっては大きな喜びとなります。
1959年の「Have Trumpet, Will Excite!」は、ディジーのソロ・トランペットが前面に押し出された作品で、彼の創造力と技巧の高さを存分に味わえます。レコードとしての音質は、彼の豊かな音色と細かいニュアンスを生々しく伝えてくれるため、熱心なファンから非常に高く評価されています。 このアルバムはモダンジャズにおけるトランペットの可能性を拡張した一つの例とされており、特に本場のオリジナル・プレス盤はジャズレコード収集家にとって貴重な一枚です。
ディジー・ガレスピーの名盤をレコードで聴くことは、ジャズの黄金期に生きた名手の息吹をまさに体感することに他なりません。今回紹介した「Groovin’ High」「Dizzy Atmosphere」「Sonny Side Up」「Afro」「Have Trumpet, Will Excite!」は、どれもレコードとしての魅力が際立つ作品です。 これらのアルバムは、ジャズの歴史を学び、楽しみたい方はもちろん、レコードの質感を大切に考えるコレクターにもおすすめできます。オリジナル盤は流通量も少なく入手困難な場合もありますが、状態の良い盤を探す楽しみもまたアナログの醍醐味です。 ディジー・ガレスピーのトランペットが奏でる世界を、ぜひレコードの暖かい音色で深く味わってみてください。