Thriceのアナログ盤おすすめガイド|聴き方とコレクション術

Thriceとは — 短い紹介

Thriceはアメリカ・カリフォルニア出身のロックバンド。ポストハードコアを出発点に、エモ/ハードコア的なテンションと叙情的なメロディ、実験的なアレンジを融合させてきたバンドです。1999年のデビュー以降、サウンドを逐次拡張しながらコンセプト作や大作群を発表し、熱心なファン層を獲得しています。本稿ではレコード(アナログ)で聴きたい/揃えたい「おすすめ盤」をピックアップし、それぞれの聴きどころや購入時に注目する点を解説します。

レコード選びの基本的な視点(本コラムの前提)

  • 「名盤」「代表作」「コレクター向けの特殊プレス(カラー盤や限定盤)」のバランスで選ぶ。
  • 音質を重視するならオリジナル・プレスや高品質の180g再発、マスター情報(リマスターの有無)に注意する。
  • コンセプト作品は複数枚組や特殊ジャケットでの体験価値が高い。パッケージ(ゲートフォルド、インナースリーブ、ブックレット)もチェック。
  • コレクションの方向性を先に決める(プレイ用に良音を揃える/視覚的に揃える/希少盤を集める)。

おすすめレコード(各盤の詳解)

  • The Artist in the Ambulance(2003)

    Thriceの商業的ブレイクスルー作。ポストハードコア基調の青写真をより洗練させたアルバムで、ダイナミックかつキャッチーな楽曲が並びます。初めてThriceを聴く人にとっての「入り口」として最適。

    聴きどころ:

    • 勢いとメロディのバランスが良い楽曲群。ライブで映える曲が多い。
    • シングル曲(代表的な一曲)はバンドの定番として知られる。

    レコードのおすすめ:

    • オリジナル・プレスの盤が流通していればコレクション価値が高い。
    • 音質重視なら180gの再発・リマスター盤を確認(リマスターの有無で音像が変わる場合あり)。
  • Vheissu(2005)

    サウンド面で大きな転機を迎えた作品。より実験的でアンビエントな楽想や電子音の導入、複雑なアレンジが目立ち、バンドの表現領域を拡げたアルバムです。Thriceの「深み」を味わいたい人に。

    聴きどころ:

    • ギターのテクスチャ、空間表現、抑揚の作り方が光る。
    • アルバム通しての構成美と曲ごとのリズム変化を楽しんでほしい。

    レコードのおすすめ:

    • オリジナルまたは早期プレスを狙うと当時の空気感が残る場合が多い。
    • 入手しやすい再発でもマスタリング違いで印象が変わるので、販売情報で「mastered」表記は確認。
  • The Alchemy Index(Vols. I–IV / 2007–2008)

    「火・水・空気・土」をテーマにした四部作コンセプト。各要素ごとに作風や音色を変え、ジャンルや音響テクスチャを大胆に実験した大作です。アナログというフォーマットと非常に相性が良く、ビジュアル面でもコレクションの楽しさが大きい作品群です。

    聴きどころ:

    • それぞれのエレメントごとに異なるアレンジ/プロダクションが施されており、アルバム単位で別のバンドを聴いているような体験ができる。
    • 曲構成の巧みさとテーマ性の一貫性。

    レコードのおすすめ:

    • エレメント別のカラー盤(例:Fireは赤系、Waterは青系など)で出ていることが多く、ビジュアル重視のコレクションには特におすすめ。
    • オリジナルの四枚組パッケージ/初回盤のゲートフォルド仕様は価値が高い。再発であってもボーナスやブックレットの有無をチェック。
  • Beggars(2009)

    より内省的でメロディアス、かつダイナミックな側面が強調された一作。楽曲のアレンジが練られており、歌詞や曲構成に成熟が感じられます。バンドの歌心や表現力を味わいたい人向け。

    聴きどころ:

    • 曲の起伏と抑揚、アンサンブルの緻密さ。

    レコードのおすすめ:

    • オリジナルプレスや帯付きの国内流通盤(輸入の帯付き仕様がある場合)など、パッケージの違いを確認。
  • Major/Minor(2011)

    バンドの独自性がさらに明確になったアルバム。エッジの効いた曲と情緒的な楽曲が混在し、ライブでの再現性も高い作品です。

    聴きどころ:

    • ギターアレンジの緻密さとヴォーカル表現の幅広さ。

    レコードのおすすめ:

    • 状態の良いプレスを選ぶと良い。プレス年やリマスターの有無で音の印象に差が出るので注意。
  • To Be Everywhere Is to Be Nowhere(2016)/Palms(2018)

    一旦の再結成後の新機軸を示す作品群。政治的・社会的テーマや個人的テーマを盛り込みながら、現代的なプロダクションとバンドの持ち味を両立させています。近年作を通しての進化を確認するのに適した2作品です。

    聴きどころ:

    • 近年の録音クオリティとアレンジの洗練度を確認できる。

    レコードのおすすめ:

    • 比較的新しい作品は盤の流通が安定していることが多く、状態の良い再発・正規プレスを狙えば音質的にも満足しやすい。

入門者向けの聴き順(おすすめの進め方)

  • まずはThe Artist in the Ambulanceで「バンド像」を掴む。
  • 続けてVheissuで表現の幅と「実験性」を味わう。
  • 次にThe Alchemy Indexでコンセプト性とパッケージの楽しさを堪能。
  • その後、Beggars→Major/Minor→近年作の順に追うと、バンドの成熟と変化が見えてくる。

レコード購入時にチェックしたいポイント(音質・コレクション視点)

  • プレス年と盤の重量(180g表記など)。同じタイトルでも初版/再発でマスターが異なる場合がある。
  • 帯/インナースリーブ/ブックレットなど付属物の有無。コンセプト作は付属物で体験価値が変わる。
  • 限定カラー盤は見た目の魅力が大きいが、音質は必ずしも通常黒盤より良いとは限らない。音質最優先ならプレス情報を確認。
  • 流通履歴(中古で買う場合):盤の状態(VG/EX等の表記)、店の返品ポリシーを確認。

コレクションの組み立て方(実例)

  • プレイ用:近年の良好な再発(検盤のしやすさと入手性)+一枚だけオリジナルを保有。
  • ビジュアル重視:The Alchemy Indexのエレメント別カラー盤+ゲートフォルド初回盤を優先。
  • 総合コレクション:主要アルバムのオリジナルまたは初期プレスを軸に、限定盤を時々加える。

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参考文献