The Blastersのレコード完全ガイド:入門からコレクターまで押さえるおすすめアルバムと聴きどころ
The Blasters — 聴くべきレコードを深掘りするコラム
アメリカ南カリフォルニア出身のルーツ・ロック/ロカビリー・バンド、The Blasters。フィル・アルヴィン(ボーカル/ハーモニカ)とデイヴ・アルヴィン(ギター)兄弟を中心に、1950〜60年代のR&B、ロックンロール、カントリー、ブルースを現代に蘇らせた熱量ある演奏で注目を集めました。本稿では、入門向けからコレクター向けまで、「買って損しない」おすすめレコードを厳選して深掘りします。各アルバムの魅力、聴きどころ、購入時にチェックしたいポイントを中心に解説します。
バンド概要(短く)
The Blastersは1980年前後に頭角を現し、ルーツ音楽を現代のロック・コンテクストで鳴らした先駆的存在です。初期はライブの熱量とレトロな選曲、若きデイヴのソングライティングが目立ち、後期はプロダクションや商業的な方向へ橋渡しする作品も残しました。デイヴ・アルヴィンの脱退(後のソロ活動)以降もフィルを中心に活動を継続しています。
おすすめアルバム(優先順位付き)
1. American Music(初期作/デビュー系)
なによりまずこれ。初期の荒々しいエネルギーと幅広いルーツ音楽への愛が詰まった1枚です。R&Bやロカビリー/ブルースのカバーに加え、デイヴの楽曲も光る構成で、バンドの原点を知るには最適。
聴きどころ:バンドのライブ感、代表曲(“American Music” や “Dark Night” など)の原型。
購入メモ:オリジナル盤はコレクター人気あり。再発はリマスターやボーナス曲の有無があるため、収録曲・盤質を確認するとよい。
2. The Blasters(セルフタイトル/メジャー進出期)
より洗練された演奏とプロダクションが加わり、バンドが幅広いオーディエンスに届くきっかけとなった作品群の代表。初期の荒々しさを残しつつ、曲ごとのアレンジや録音クオリティが向上しているのが特徴です。
聴きどころ:シングル寄りの曲、ライブでの定番曲のスタジオ版。バンドの表現の幅を確認できる。
購入メモ:メジャー盤はプレスのバリエーションが多いので、盤面のラベル(レーベル名)やマトリクス表記をチェック。
3. Non Fiction(1980年代前半の重要作)
デイヴの楽曲とバンド全体の成熟が進んだ1枚。ロックンロール直系の勢いだけでなく、曲の表情付けやダイナミクスが豊かになっています。ライブの名曲群がスタジオで整えられており、入門→中級リスナーどちらにも勧めやすい。
聴きどころ:デイヴのソングライティング、バックのリズム隊のグルーヴ。
4. Hard Line(商業的に洗練された時期)
プロダクションがよりモダンになり、メロディやアレンジで新たな層を狙った作品。商業的なアプローチを感じる一方で、バンドのルーツ感は失われていません。コレクターよりは“聴きやすさ”を重視するリスナーにおすすめ。
聴きどころ:プロダクションの違い、シングル向けの楽曲群。
5. ライブ盤&サウンドトラック(Border Radio 等)
The Blastersの真価はスタジオ以上にライブで発揮されることが多く、ライヴ盤や映画サントラに収められたテイクには熱量と即興性が残ります。スタジオ盤で気に入ったら、ぜひライブ盤も体験してください。
聴きどころ:ライブ独特のテンポ感、即興的な演奏、観客との一体感。
各アルバムの“聴きどころ”と代表曲(要点)
- American Music:バンドの原石が詰まった演奏と初期代表曲群。ライブ感重視の録音。
- The Blasters(セルフタイトル):スタジオ・テクニックの向上で聞き取りやすくなった名曲群。
- Non Fiction:ソングライティングの厚みとバンドの成熟を感じられる1枚。
- Hard Line:プロダクションが前面に出るが、メロディアスで聴きやすい楽曲が多い。
- ライブ/サントラ:現場の熱量を味わいたいならこれ。スタジオを超えるエネルギーに出会える。
買うときに確認したいポイント(レコード固有のアドバイス)
- 盤のコンディション(Grading)を必ず確認する。ノイズやスクラッチが多い盤は価値が下がる。
- オリジナル盤と再発盤で音質や収録曲が異なる場合が多い。オリジナルを求めるならプレス年・レーベル表記をチェック。
- 日本盤(帯付き)や欧州プレスは流通量が限られるためコレクション性が高いことがある。
- ライヴ収録曲やボーナス曲の有無を比較。再発で未発表音源が追加されるケースもある。
- 信頼できる出品者(ショップ)で購入する。ディスコグ等でマトリクスやリリース情報を照合すると安心。
どの順番で揃えると良いか(購入優先度)
- まずは「American Music」→バンドの原点を理解する。
- 次にセルフタイトル盤または「Non Fiction」→スタジオ・アレンジや名曲を押さえる。
- その後、ライブ盤や「Hard Line」で別角度の魅力を補完。
- 収集フェーズではオリジナル盤や国内帯付、特異なプレス(カラー盤など)を探すと楽しい。
The Blastersのレコードを楽しむコツ(音楽的観点)
The Blastersの魅力は“リアルなルーツ感”と“演奏の生々しさ”です。スタジオ盤でもライブ盤でも、リズム隊の躍動感、フィルの声の表情、デイヴのギターのフレーズに注目すると、新たな発見があります。歌詞よりも演奏のダイナミクスやテンポの揺れを味わうのがおすすめです。
入手先と探し方のヒント
- オンライン:Discogs、eBay、国内中古サイト。出品写真で盤面・ジャケットの状態を確認。
- 実店舗:街のレコード店や専門店のセールで思わぬ良盤に出会うことがある。
- 国内盤や日本語帯の有無もチェック。帯付きは国内流通が少なければ価値が上がる。
まとめ — 何を聴くべきか一言で
初めてなら「American Music」から。The Blastersのエネルギー、ルーツ音楽への敬意、デイヴ・アルヴィンのセンスを一度に味わえます。そこからセルフタイトル盤/Non Fictionへ広げ、最後にライブ盤で“現場の熱”を補完すると、彼らの全体像が立体的に見えてきます。
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参考文献
- The Blasters - Wikipedia (English)
- The Blasters | Biography & Discography - AllMusic
- The Blasters - Discogs(リリース一覧)
- The Blasters 公式サイト(公式情報やツアー情報)


