The Blow Monkeys の名盤を徹底解説|アルバム別おすすめレコードとコレクターの買い方ガイド

イントロダクション — The Blow Monkeys を改めて聴く理由

The Blow Monkeys(ザ・ブロウ・モンキーズ)は、80年代の英国ポップ/ニューウェイヴの中でジャズやソウルの要素を独自に取り入れた存在感あるバンドです。フロントマンのDr. Robert(ロバート・ハワード)のソングライティングはポップセンスとリリカルな深みを兼ね備え、シングルのキャッチーさだけでなくアルバム通しての流れにも優れています。本稿では、収集・鑑賞に値するおすすめレコードをピックアップし、それぞれの魅力や買う際のチェックポイント、どの盤を狙うべきかを詳しく掘り下げます。

おすすめレコードの選び方(概要)

  • 音楽的ピークと代表曲が揃っているか:バンドの「顔」が分かる作品を優先。
  • オリジナル・プレス vs リイシュー:オリジナルはコレクター価値、リイシューは入手と音質の面で有利な場合あり。
  • シングル盤(特に12")のエクステンデッドやリミックスはコレクションの幅を広げる。
  • 日本盤(帯付き)や限定カラー盤はコレクターズアイテムとして魅力的。

1. Limping for a Generation — デビューの生々しさを残した一枚

デビュー作はバンドの初期衝動や多彩な influences が色濃く出るため、The Blow Monkeys の素顔を知るには最適です。演奏の生々しさ、初期のソングライティングの芽生え、アレンジの実験性が詰まっています。

  • 聴きどころ:初期の楽曲群はニューウェイヴ/ポップの枠に留まらないジャジーなコード進行やホーンの使い方が魅力。
  • 買うときのチェック:オリジナルUKプレスのマトリクスや盤の重量感を確認。初回ジャケットやインナースリーブの有無で価値が変わりやすい。
  • おすすめの買い方:オリジナルを狙うなら盤質(VG+〜NM)重視。音質重視なら公式リマスター盤や正規リイシューも検討。

2. Animal Magic — ブレイクの片鱗と名曲の芽生え

このアルバムからバンドはポップ・シーンで注目を集め始め、代表的なシングル群が登場します。ポップなメロディとシックなアレンジが同居するため、バンドの“商業性”と“音楽性”のバランスが見られる重要作です。

  • 聴きどころ:バンドの代表曲と呼べるシングルが収められている場合が多く、アルバム通しての統一感も評価ポイント。
  • 買うときのチェック:12インチシングルの存在に注意。エクステンデッド・ミックスやインスト版はコレクター価値が高いことがある。
  • おすすめの買い方:アルバム本体はオリジナルか公式リマスター。シングルはジャケットやセンターレーベルのバリエーションを調べると面白いです。

3. Whoops! There Goes the Neighbourhood — ポップと成熟の中間

バンドが商業的に最も勢いづいた時期の作品で、プロダクションの厚みとアレンジの洗練が特徴です。ポップスとしての完成度が高く、コンサート定番になった曲やシングルヒットも含まれます。

  • 聴きどころ:洗練されたプロダクションとメロディラインの強さ。アルバムとしての「枠組み」が整っている点に注目。
  • 買うときのチェック:プロデューサー/アレンジの表記、クレジット(ゲスト奏者)が盤やインナーに記載されているか確認。
  • おすすめの買い方:サウンドの厚みを楽しみたいなら良好な状態のオリジナルLP、手軽に聴くなら公式CD/配信でリマスターをチェック。

4. Springtime for the World — キャリア後期の成熟作

バンドの活動後期にあたる作品で、ソングライティングの円熟やテクスチャーの豊かさが光ります。ポップ路線を保ちながら大人の余裕を感じさせるアレンジが特徴です。

  • 聴きどころ:歌詞の視点や音作りの洗練度。ギター/キーボードのサウンドメイクに注目すると新たな発見があることが多いです。
  • 買うときのチェック:再発盤と初回盤のマスタリング差に注意。リマスターで音像が前に出る場合と、逆に“空気感”を損なう場合があるため試聴推奨。

5. シングル&12インチで揃えたい代表曲(コレクター向け)

The Blow Monkeys はシングル周りのバリエーションが収集の楽しさの一つです。12インチにはリミックスや長尺ヴァージョンが多く、DJやクラブ向けアレンジが収録されることもあります。

  • 代表的なA面シングル:バンドの“顔”になる楽曲はまず押さえたいところ。
  • 12インチの魅力:延長されたブレイクやイントロ、特別なミックスはアルバムとは違った魅力を持つ。
  • 収集のコツ:12インチは盤の回転数(33/45)やラベル表記、ヴァージョン表記(Extended Mix / Club Mix / Instrumental)を確認。

プレスや音質面での実戦的チェックポイント

  • 初回プレスの有無:ヴィンテージ価値を判断する重要な要素。ジャケットのステッカーやバーコードの有無、カタログ番号の差異で見分けられることが多い。
  • マトリクス・ナンバー確認:ランアウト溝に刻印されたマトリクスはプレスの識別に有効。コレクター・データベースと照合して真贋や版の特定を行う。
  • 国内盤のポイント:日本盤は帯や歌詞対訳、独自のライナーノーツが付くことがあり、コレクターに人気。ただし音質は必ずしもオリジナルより上とは限らない。
  • リイシューの見極め:近年の再発はマスターの使用やカッティングの違いで音が変わるため、サウンドの特徴(低域の締まり、定位感、ノイズレベル)を試聴で確認するのがベター。

購入・入手の実用アドバイス(国内外ショップの使い分け)

  • 国内中古ショップ:帯付き日本盤や日本独自のプロモ盤狙いに適する。輸送リスクが低く、返品や状態確認が容易。
  • 海外通販(eBay / Discogs 等):レアなオリジナルUKプレスや12インチのバリエーションが豊富。ただし送料・関税・返品時の手間を考慮。
  • オークションの落札時:写真で盤の近接写真(スタンプ、ラベル、溝のキズ)を必ず確認し、質問で盤質の細部を確認する。
  • プレミア判定:希少カラー盤、プロモ盤、特典付き初回盤はプレミアがつきやすいので市場価格を事前にチェック。

音楽的に深掘り:何を聴き取るか(分析的視点)

The Blow Monkeys の魅力は一聴で分かるポップ性だけでなく、和声進行、コーラスの使い方、ホーンや鍵盤のレイヤリングにあります。リスニング時は以下の点を意識するとより深く楽しめます。

  • コードワーク:ポップスにしてはジャジーな和音が登場する場面があり、曲の色合いを決める重要要素。
  • アレンジの対比:サビとヴァース、ブリッジでの楽器配置の変化を追うと楽曲構造の巧みさが見える。
  • 歌詞の視点:都会的なテーマや恋愛だけでなく、政治的・社会的な視点を取り込む曲もあるので歌詞を追う価値がある。

まとめ — どの盤から始めるべきか

「初めてThe Blow Monkeys をレコードで聴く」ならば、代表曲がまとまった期のアルバム(商業的に成功した中期作)が最も取り組みやすいです。次にデビュー作でバンドの素顔を確かめ、シングルや12インチで別ヴァージョンを楽しむ、という流れがオススメ。コレクションを進める際は、盤の状態と版の違い(オリジナルかリイシューか)を逐一確認すると満足度が高まります。

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参考文献