ザ・ブラックバーズの名盤セレクション—デビュー作から70年代後半までのレコードおすすめ盤と聴きどころ
イントロダクション — The Blackbyrdsとは
The Blackbyrdsは、ジャズ・トランペッターのドナルド・バードがハワード大学の学生たちを主軸に結成した米国のジャズファンク/フュージョン・グループです。1970年代中盤に活動のピークを迎え、ソウルフルでグルーヴ感に富んだインストゥルメンタルやヴォーカル曲を通してブラック・ミュージックとジャズの橋渡し的な役割を果たしました。
このコラムの目的
ここではザ・ブラックバーズの中から「レコードで持っておきたいおすすめ盤」を厳選し、それぞれの魅力(音楽性・聴きどころ・コレクション的価値)を掘り下げて紹介します。代表曲や名盤として評価される理由、どんな場面で聴くと良いかなど、レコード購入の参考になる情報を中心にまとめます(再生・保管・メンテナンスに関する解説は含みません)。
おすすめ盤セレクション
The Blackbyrds(デビュー作)
なによりまず聴いて欲しいのがセルフタイトルのデビュー作です。ジャズのアプローチを基盤にしつつもファンクやR&Bの素養が強く出たインスト群が魅力。バンドとしてのアイデンティティが最初に明確になった一枚で、後年のサンプリングソースとしても多用されました。
- 聴きどころ:タイトなリズムセクションとホーンアレンジのバランス、インストの躍動感。
- 代表曲(※視聴の起点):Rock Creek Park(インストの名曲でヒップホップ系での引用も多い)
- 購入ポイント:オリジナル盤はコアなコレクターに人気。音の雰囲気は初期プレスで独特なので、コレクションの価値が高い。
Flying Start(おすすめの初期傑作)
デビュー以降の勢いを受けて発表された初期の重要作。メロウなソウル・ナンバーからファンキーなインストまで幅が広く、ラジオ/パーティー用途でも活きる楽曲が並びます。バンドとしての表現力がさらに成熟した印象を受けるアルバムです。
- 聴きどころ:メロディメイキングの巧さとグルーヴの安定感。ヴォーカル曲とインストの配分が良い。
- 代表曲(視聴推奨):グルーヴィーなナンバーやメロウな曲を織り交ぜた構成が魅力。
- 購入ポイント:音楽性の幅を楽しみたい人向け。国内流通や再発CDも多く入手しやすい場合がある。
City Life(ヒットとメロウ路線の象徴)
グループの人気を一般層に広めた作品で、メロウなAOR風味の楽曲がヒットしやすいアルバムです。都会的で洗練されたサウンドが特徴で、スロー〜ミディアムテンポのナンバーの完成度が高いです。
- 聴きどころ:メロウ・ソウルとジャズの中間を行くヴォーカル曲の強さ。リスニング向けの良作。
- 代表曲(視聴推奨):シングルヒットになったメロウな楽曲など、ラジオ寄りのナンバーが特に優れる。
- 購入ポイント:ヒット曲目当てで探す人に最適。コンディション次第でプレイ用途にもコレクション用途にも。
Unfinished Business / Late 1970s期の作品群
バンドの成熟期からやや変化を見せる時期のアルバム群。ディスコ的な要素や洗練されたアレンジが顔を出し、時代の音楽性に応じたアップデートが見られます。好みが分かれるところですが、掘り下げる価値は十分にあります。
- 聴きどころ:フュージョン~ディスコへの適応を通じてのアレンジの工夫、プレイヤー陣の演奏力。
- 代表曲(視聴推奨):ダンス寄りのグルーヴや、より洗練されたプロダクションのナンバー。
- 購入ポイント:後期作は再発が多く入手しやすいが、初期の生々しさが好きならデビュー〜中期を優先すると良い。
選盤の視点 — どの盤を優先するか
- 最初に買うなら:バンドの“顔”を知るためにデビュー盤(セ ルフタイトル)を推奨。代表的なインストと初期の生々しいグルーヴを味わえます。
- メロウ路線が好みなら:City Lifeのようなメロウ/AOR寄りの作品を。ヴォーカル曲の魅力が際立ちます。
- コレクター/サンプル音源目的なら:初期プレスやシングル盤(人気曲の7inch)は価値が出やすいのでチェックに値します。
- 用途で選ぶ:パーティー/DJ用途ならファンク寄りのアルバム、落ち着いた鑑賞ならメロウなアルバムを優先。
聴きどころのガイド(楽曲ごとの楽しみ方)
- インスト曲:リズム隊とホーンの掛け合い、ソロ回しの質に注目。生演奏感がダイレクトに伝わります。
- ヴォーカル曲:メロディとアレンジの洗練度、コール&レスポンス的なパートに耳を向けると当時のブラックミュージックの流れがわかりやすい。
- プロダクション面:70年代の録音ならではの温かみやアナログ特有の空気感を感じ取ると、より深く楽しめます。
まとめ — The Blackbyrdsをレコードで楽しむ理由
The Blackbyrdsは「ジャズのテクニック」と「ソウル/ファンクのグルーヴ」を自然に融合させた希少な存在です。デビュー作のインストの強さ、City Lifeのようなメロウな魅力、そして時代に合わせて変化する柔軟性――どのフェーズもレコード収集の価値があります。コレクションの起点としてはデビュー盤、リスニング向けにはメロウ寄りのアルバムをまず押さえるのが王道です。
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参考文献
- The Blackbyrds — Wikipedia
- The Blackbyrds | AllMusic
- The Blackbyrds — Discogs(ディスコグラフィ)
- The Blackbyrds — WhoSampled(サンプリング/引用情報)


