Maze featuring Frankie Beverlyの歴史と代表曲を徹底解説|R&Bソウルの名バンドの魅力とライヴ体験
Maze(Maze featuring Frankie Beverly) — プロフィール
Maze(一般に「Maze featuring Frankie Beverly」として知られる)は、リード・シンガー兼ソングライターのフランキー・ベバリー(Frankie Beverly)を中心に活動するアメリカのR&B/ソウル・グループです。1970年代から活動を続け、スムースでグルーヴィーなサウンド、感情表現に富んだバリトン・ボーカル、そして長尺のライブ・パフォーマンスで幅広い支持を獲得してきました。彼らの音楽は“スロウ・ジャム”や“クワイエット・ストーム”的な要素を持ちつつも、ファンクやゴスペルの力強さ、ソウルの抒情性を併せ持っています。
来歴とキャリアの概観
フランキー・ベバリーが中心となって結成されたMazeは、70年代後半から80年代にかけてアルバムとライヴで存在感を示しました。バンド名にリーダーの名前が冠されるようになったのも、フランキー自身が楽曲制作やステージでの存在感を強く示してきたことの表れです。アルバム制作と同時に精力的なツアーを続け、特にライヴ盤やライヴでの定番曲が大衆に深く浸透しました。
音楽性・サウンドの特徴
- フランキー・ベバリーのボーカル:深みと温度感のあるバリトンは、曲に“語りかける”ような説得力を与えます。メロディを大切にしながらも力強いフレージングで感情を伝えることが特徴です。
- ゆったりとしたグルーヴ:テンポが速すぎないナンバーでもリズム隊が堅実に“ポケット”を作り、心地よい揺らぎを与えるため、都会的で落ち着いた雰囲気を持つ曲が多いです。
- ソウル・ファンクとゴスペルの融合:コーラスの使い方やコール&レスポンス、ハーモニーの積み重ねにゴスペル的要素が感じられ、ファンク的なリズム感と調和しています。
- アレンジの巧みさ:ホーンやキーボード、控えめなストリングスなどを効果的に用い、派手さよりも“空間の作り方”で情感を表現します。長尺のインタープレイや間の取り方も魅力の一つです。
- 歌詞の普遍性:恋愛や人間関係、孤独や励ましといった普遍的テーマを、直接的すぎず情緒的に表現するため幅広い世代に響きます。
ライブでの魅力
Mazeは録音物以上にライヴで真価を発揮するグループとして知られています。楽曲を長く伸ばして即興的に展開することが多く、観客とのコール&レスポンスや一体感を重視した演出が特徴です。特に「Before I Let Go」のような楽曲は客席が合唱する定番化した瞬間があり、ライヴ体験そのものがファン文化を育んできました。バンド演奏の堅実さと、フランキー・ベバリーの安定したリードが、何時間にも及ぶステージを支えます。
代表曲・名盤(入門と深掘りのためのおすすめ)
- 代表曲:「Joy and Pain」「Before I Let Go」「Golden Time of Day」「While I'm Alone」など。どれもメロディの良さと感情の伝達力が高く、彼らの音楽性を端的に示します。
- 入門盤として聴くべきアルバム:デビュー作のセルフタイトル的な作品、ライヴ・アルバム(ライヴ盤には彼らの魅力が凝縮されています)、そして「Joy and Pain」や「Golden Time of Day」を中心にしたスタジオ作は特にお薦めです。
- ライヴ盤の価値:録音を越えて“場の空気”を伝える点で、ライヴ盤はMazeの理解に不可欠。スタジオ録音では聴けないテンポ感や演奏のノリ、観客との掛け合いが魅力です。
Mazeの魅力を分解する(ポイント別)
- 声の説得力:フランキーの声そのものに人生を語るような説得力があり、歌詞が自然に心に残ります。
- グルーヴの“抜き差し”:力強いアクセントと、あえて隙間を残す演奏が同居し、聴くたびに呼吸のような心地よさを生み出します。
- 一貫した美学:華美な流行追随ではなく、独自の落ち着いた世界観を維持している点が、リスナーにとって安心感と深みをもたらします。
- 感情の温度感:抑制された表現の中に染み出す情感があり、表面的な情緒ではなく“時間をかけて沁みる”タイプの名曲が多いです。
現代リスナーへのおすすめの楽しみ方
- まずは代表曲を数曲聴いてメロディとボーカルに慣れる(例:「Joy and Pain」「Before I Let Go」)。
- 次にライヴ録音を一度通して聴き、バンドの“場”と観客とのやり取りを体感する。
- 歌詞に注目しながらイヤホンでじっくり聴くと、フランキーの抑制の効いた表現や間合いの妙がわかる。
- 時間があるときにアルバム単位で聴き、アレンジの統一感や流れを味わうことでMazeの世界観がより深く理解できる。
影響とレガシー
MazeはR&B/ソウルの中でも“普遍的な良質グループ”として位置づけられ、後のネオソウルやコンテンポラリーR&Bに影響を残しました。また、彼らの楽曲はパーティーやイベントで長年にわたり定番化しており、世代を超えた共感を生み出しています。さらにはヒップホップ/R&B系プロデューサーによるサンプリングやリバイバルの対象ともなり、今もなお再発見され続けています。
まとめ
Mazeは、フランキー・ベバリーの個性を中心に据えた堅実なバンド・ワークと、感情表現に富んだ楽曲群で長年にわたり愛されてきたアーティストです。派手さではなく“深み”や“温度”を求めるリスナーにとって、Mazeのディスコグラフィは宝の山です。まずは代表曲とライヴ録音を聴き、彼らが作り出す時間の流れや場の空気感に身を委ねてみてください。
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