Anthraxのおすすめレコード徹底ガイド|LPで聴く名盤とコレクターズアイテム
Anthraxのおすすめレコード — コラム
Anthraxは1980年代から活動を続けるアメリカン・スラッシュ/メタルの代表格です。Metallica、Megadeth、Slayerと並ぶ“Big Four”の一角として知られ、スラッシュの速さとパンクやハードコアのノリを取り入れた独自のサウンド、そしてヒップホップやカルト・コミックなどのサブカルチャー要素を積極的に取り入れた姿勢が特徴です。本稿では「レコードで聴く価値のあるAnthraxの作品」を中心に、各作品の魅力やレコード収集時に注目したいポイント、リスナーのタイプ別おすすめなどを解説します。
選定基準
- 歴史的影響度(スラッシュ・メタルの文脈での重要度)
- 楽曲の完成度・代表曲の有無
- レコードで聴いたときの音像/マスタリング面での評価
- コレクターズバリュー(初回盤/日本盤/限定盤など)
必聴アルバム(おすすめポイント付き)
Fistful of Metal (1984)
デビュー作。初期の荒々しいスラッシュ/スピード感がダイレクトに伝わる重要作です。初期ラインナップのエネルギーやポテンシャルを感じられるので、バンドのルーツを知りたい人に最適。
- おすすめポイント:バンド初期のダイナミズムと勢いを記録したドキュメント的価値。初回プレスはコレクター人気が高い。
Spreading the Disease (1985)
バンドが作風を確立し始めた作品で、メロディとスラッシュのバランスが良くとれています。後の名盤へつながる重要な進化段階。
- おすすめポイント:初期作より整ったアレンジと演奏。LPで聴くとギターの質感やヴォーカルの表情がクリアに伝わります。
Among the Living (1987)
Anthraxの代表作の一つ。社会的テーマやコミック文化(Judge Dreddなど)を取り入れた歌詞、鋭いリフとフックの強い曲群で幅広い支持を得たアルバムです。スラッシュの古典として挙げられることが多く、レコードで聴くと熱量とダイナミクスが際立ちます。
- おすすめポイント:代表曲が揃い、ライブでも定番となる楽曲が多い。音圧と奥行きがレコードで映える名盤。
State of Euphoria (1988)
商業的な側面を強めつつもバンドらしいハイテンションなナンバーと中庸のリフワークを持つアルバム。バンドの幅を知る意味で価値があります。
- おすすめポイント:名曲・名演が集まる一方、LPでの曲順やミックスの違いを楽しめる作品。
Persistence of Time (1990)
より硬質でダークな方向に向かった作品。楽曲の構築性とリズムのタイトさが目立ち、バンドの成熟を感じさせます。Joe Jacksonのカバー「Got the Time」を取り入れたことで幅広い聴衆にもアピールしました。
- おすすめポイント:音の重さや低域の表現がLPで魅力的。メロディックな要素とセカンド・ウェーブの緊張感が同居。
Worship Music (2011)
長い活動のなかでの再起ともいえる作品で、オリジナル・ボーカリストJoey Belladonnaが復帰したことでも話題になりました。モダンな音像と伝統的なAnthrax流儀が融合したアルバムです。
- おすすめポイント:現代的なプロダクションながらバンドの核は健在。最新期のサウンドをレコードで味わいたい人に。
代表的なシングル/コラボレーション
Anthraxはヒップホップとの融合実験でも知られ、Public Enemyとの共演「Bring the Noise」はジャンル横断の象徴的な出来事です。こうしたシングルや編集盤はコレクターズ・アイテムになりやすく、限定7インチやコンピレーションで発掘すると面白い発見があります。
レコード選びのポイント(プレイや保管の話は除く)
- オリジナル・プレスとリイシューの違い:音質やマスタリングの違いがあるので「オリジナルのWarmさを重視するか」「リマスター/180gプレスのクリアさを重視するか」を判断する。
- 日本盤(帯付き)や初回限定盤の価値:日本盤の帯(obi)は海外よりもコレクター価値が高いことが多い。
- 限定カラー盤・ピクチャー盤:見た目の面白さと限定性で人気。ただしサウンドは通常盤/重量盤に劣る場合もあるので注意。
- マトリクス/ランアウト情報の確認:真贋判定やプレスの特定に役立つ。購入前に出品写真やシリアルをチェックする習慣をつけると安全。
- ブート/リプロに注意:特に人気アルバムは非公式盤が出回りやすい。ディスクユニオンやDiscogsの出品履歴、信頼できるショップでの購入をおすすめします。
- 価格動向の確認:相場は時期や状態で大きく変動します。購入前にDiscogsマーケットプレイスや国内中古ショップの価格を参照するのが賢明です。
どんなリスナーにどのアルバムを勧めるか
- スラッシュ入門〜熱量重視:Among the Living/Spreading the Disease
- バンドの歴史や変遷を追いたい:Fistful of Metal〜State of Euphoriaあたりを年代順に聴く
- モダンで完成度の高いサウンドを求める:Persistence of Time、Worship Music
- コレクション性を重視:初回プレス、日本盤、限定カラー盤、7インチシングル等を狙う
購入時の具体的チェックリスト(簡潔に)
- ジャケットとインナーの状態(帯やインナーが揃っているか)
- レコード本体のキズ有無とグレード表記(VG+, NM等)
- ラベル/マトリクス情報の写真照合
- 出品者やショップの評価・返品ポリシーの確認
- 同一盤の相場をDiscogs等で確認して妥当価格か検討
コレクター目線の注目点
- 初回プレス特有のマスター/ミックス差が存在することがある(音の雰囲気が異なる場合あり)
- 限定盤・カラー盤は見た目の満足度が高いが、サウンド面で通常盤・重量盤に軍配が上がる例もある
- サイン入り盤やツアー限定配布盤は希少性が高く、将来的な価値上昇を期待できる
オススメの聴き方(レコード収集の楽しみ方として)
アルバム単位での通し再生を重視すると、曲順やアルバムの作り込みをより強く感じられます。時代順に並べて聴くとバンドの変化が明確になり、各アルバムの制作背景やメンバー構成の違いが味わい深くなります。
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参考文献
- Anthrax 公式サイト
- AllMusic — Anthrax
- Discogs — Anthrax(ディスコグラフィ・プレス情報確認に便利)
- Encyclopaedia Metallum — Anthrax
- Wikipedia — Anthrax(概要・ディスコグラフィ)


