Sennheiser Momentum True Wireless 3徹底レビュー:音質・ANC・フィット感を深掘り

イントロダクション

Sennheiser(ゼンハイザー)のMomentum True Wireless 3(以下MTW3)は、同社が培ってきた音響設計と最新ワイヤレス技術を結集した完全ワイヤレスイヤホンです。本稿では音質・ANC(アクティブノイズキャンセリング)・装着感・通話性能・アプリやコーデック対応・バッテリー・実使用での評価・ライバル比較・おすすめの使い方まで、可能な限り詳しく掘り下げます。製品スペックや挙動は公式情報および主要レビューを参照してファクトチェックを行っています。

設計と物理的特徴

MTW3はコンパクトなイヤホン本体と充電ケースから構成され、筐体はラグジュアリーな質感を重視した仕上げです。イヤホンは小口径ダイナミックドライバー(メーカー表記ではチューニング済のトランスデューサ)を搭載し、密閉型のインイヤーデザインで遮音性を確保。防水性能は日常生活の汗や雨に耐えるIPX4等級を備え、実用面での耐久性も考慮されています。ケースはUSB‑C充電に対応し、Qiワイヤレス充電に対応するモデルもあります。

音質:Sennheiserらしいチューニングの実際

音質はMTW3の最大の魅力の一つです。ゼンハイザーの得意分野である中低域の厚みと自然なヴォーカル再現を軸に、解像度とダイナミクスも高水準。低域は量感だけでなく質感重視の出し方で、ベースラインにしっかりした輪郭がありながらもドラムのアタックを潰さないバランスを保ちます。中域は特に良好で、ボーカルの存在感や楽器の細かなニュアンスが伝わりやすい。高域は刺さらないように仕上げられており、シンバルやハイハットの余韻も比較的自然に聴こえます。

STEM録音やアコースティック系では情報量の多さと空間描写のバランスが取れており、ポップス~ジャズ~クラシックまで幅広く対応。エレクトロニカやEDMのような低域重視のジャンルでも迫力は出ますが、極端なブーストを好むリスナーには物足りなさを感じるかもしれません。Sennheiser Smart Controlアプリのイコライザで好みに調整できる点は大きな利点です。

アクティブノイズキャンセリング(ANC)と外音取り込み

MTW3のANCは日常の騒音を効果的に低減します。特に中低域の一定ノイズ(電車や車のエンジン音など)に対して効果が高く、音楽の没入感を高めます。ANCはゼンハイザーのチューニングによって自然な音色を維持するよう調整されており、ANCオン/オフでの音質差が小さい点も評価できます。

外音取り込み(HearThrough)機能は周囲の会話やアナウンスを聞き取るのに十分な透明度を提供します。アプリ上で外音取り込みレベルを調整でき、移動中の安全性や短い会話に柔軟に対応可能です。

通話性能と集音技術

通話パフォーマンスにはマイクアレイを活かしたビームフォーミングやノイズ抑制技術が導入されており、屋外や風の強い状況でも安定した音声伝送を目指しています。レビューや実測では、屋内や静かな屋外では良好に聞き取れることが多く、風が強い環境では一部風切り音の影響を受けるケースも報告されています。重要な会議や外での長時間通話を多用する場合は、利用環境によって評価が分かれる点に注意してください。

接続性・コーデック・遅延

Bluetoothは最新世代の仕様(Bluetooth 5系)を採用しており、接続安定性は向上しています。コーデック対応はSBC/AACに加え、より高品質な伝送や低遅延を目指したaptX系コーデックに対応するモデルが多く、映像コンテンツやゲーム利用時の音ズレを抑えやすくなっています。ゲーム用途で重要な低遅延モードをサポートしているかはソフトウェアやデバイス側の互換性にも依存するため、使用機器の組み合わせで最適化が必要です。

バッテリー持ちと充電周り

イヤホン単体で数時間の再生が可能、充電ケースと併用するとトータルで数十時間の再生が可能というのがMTW3の一般的なスペック概要です(詳細な数値は公式スペックをご確認ください)。実際の持続時間はANCの使用有無、音量、コーデック、使用状況によって変動します。充電はUSB‑Cに対応し、Qiワイヤレス充電に対応する仕様は利便性を高めます。

装着感とフィット感

イヤーチップ(シリコン)を複数サイズ同梱し、個々の耳形に合わせたシーリングを行うことで遮音性と装着安定性を両立します。長時間装着でも比較的疲れにくい設計ですが、耳の形状によってはホールド感や快適性に個人差が出ます。通勤・通学やスポーツ(軽い運動)など日常利用の幅広い場面で安心して使える実用性があります。

アプリとカスタマイズ

Sennheiser Smart Controlアプリはイコライザ、ANCや外音取り込みの調整、タッチコントロールの割り当て変更、ファームウェアアップデートなどを提供します。イコライザはプリセットと手動調整が可能で、耳の好みに応じて細かくチューニングできる点が強みです。アプリのUXは比較的直感的で、プレイリスト連携などの音楽管理機能よりも音質調整に重きを置いています。

ライバル機との比較

  • SonyのXperia/WH-1000XMシリーズやWF-1000XM4:ANC性能やノイズ処理の洗練度ではソニーが優勢との評価もありますが、音質のナチュラルさや中域の表現力ではMTW3が好まれる場面があります。
  • AppleのAirPods Pro:iOSとの親和性や空間オーディオなどではAirPods Proに利点がありますが、音の解像度やイコライザでの追い込みという点ではSennheiserが強みを持ちます。
  • Bose QuietComfort Earbuds:ANCの効きやマイク性能で定評があるBoseと比べると、音のチューニング好みで選択が分かれるでしょう。

実使用でのおすすめ設定と使い方

  • まずは付属チップでフィット感を確認、最良のシーリングを得ることで低音の正確さとANC効果が向上します。
  • アプリのイコライザで自分の好み(低音強化/透明感重視など)にプリセットを作成。ロックやEDMなら低域を少し強めに、ジャズやボーカル重視なら中域を活かすセッティングが有効です。
  • 通話は屋内での使用を優先、外での長時間通話が多い場合は風防や風切り音対策を考慮して運用してください。
  • 動画やゲームでの遅延はコーデックと端末の組み合わせで変わるため、必要に応じて低遅延モードの有無を確認しましょう。

総合評価:こんな人に向いているか

MTW3は音楽のディテールや自然な中域表現を重視するリスナー、スマートフォンで高音質再生やイコライザ調整を活用したい人に特に向いています。ANCや通話性能も日常利用で十分実用的ですが、ANC最強を求めるなら専用機の検討もあり得ます。価格帯はハイエンド寄りなので、コストパフォーマンスと好みの音質のバランスで判断すると良いでしょう。

注意点(購入前のチェックポイント)

  • 自分の使用シーン(通話頻度、屋外利用、ゲーム利用)に対して必要な機能が満たされているか確認する。
  • 対応コーデックは使用する再生機器との互換性を必ず確認する(iPhoneならAAC中心、AndroidならaptX系が有利な場合あり)。
  • フィット感は個人差があるため、可能であれば試着や店頭試聴を推奨。

まとめ

Sennheiser Momentum True Wireless 3は、同社の音響設計哲学を反映した“音楽をじっくり楽しむ”ための完全ワイヤレスイヤホンです。解像度・中低域の厚み・アプリでのカスタマイズ性が強みであり、日常のノイズを抑えるANCも実用的。競合機と比べても独自の音色や調整余地が魅力となります。用途に応じたコーデックやフィット感の確認を行えば、満足度の高い投資となる可能性が高い製品です。

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参考文献