JBL Tour Pro+ 徹底レビュー:音質・ノイズキャンセル・使い勝手を深掘り

JBL Tour Pro+ 総覧 — 立ち位置とコンセプト

JBL Tour Pro+(以下 Tour Pro+)は、JBLが市場で展開するTrue Wirelessイヤホンの中で、ノイズキャンセリング(ANC)性能とモバイルでの使い勝手に重点を置いた上位モデルです。比較的手に取りやすい価格帯で、外出先でのリスニング、テレワーク時の通話、通勤・通学での遮音など、日常的な用途を広くカバーすることを狙っています。本稿では、デザイン、音質、ノイズキャンセル、通話性能、バッテリー、アプリと機能性、実測での使い勝手や留意点までを深掘りしていきます。

デザインと装着感

Tour Pro+はコンパクトな本体とスリムな充電ケースを特徴とします。イヤーピースは複数サイズが同梱され、カナル型で耳にしっかりフィットするため、遮音性と低域の密度感を両立しやすい形状です。耳への圧迫感はモデルや耳の形状によって差が出ますが、長時間装着でも比較的疲れにくい設計となっています。

  • 物理ボタンではなくタッチ操作を採用しているため、操作はスマートだが誤タッチが起きることもある。
  • IP等級の保護は防滴程度の備えが用意される場合が多く、激しい水濡れやシャワーでの使用は推奨されない。

サウンド・音質解析

JBLらしい低域の押し出しが特徴で、ポップスやEDM、ヒップホップなどビート重視の楽曲との相性が良好です。中域はボーカルが前に出やすく、聞き取りやすい調整が施されています。高域は派手すぎず、刺さりにくいチューニングで長時間リスニングにも適しています。

音場感は密閉型らしくコンパクトですが、イメージの分離感は十分で、楽器配置の上下左右の判別は可能です。オーディオファイル向けのフラットなリファレンスとは異なり、エンタメ向けに味付けされたサウンドプロファイルと表現できます。アプリ側でイコライザー調整が可能な場合、自分の好みに合わせて低域・中域のバランスを細かく調整できる点も魅力です。

ノイズキャンセリング(ANC)と外音取り込み

Tour Pro+はアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、日常の環境ノイズ(電車の走行音、エアコン音など)を低減します。完全無音にするタイプではなく、耳に負担をかけず自然にノイズを抑える方向性で設計されています。

  • ANCの効きは中低域(低周波)のノイズに対して効果的で、長時間の移動や室内環境での快適性を向上させる。
  • 外音取り込み(アンビエント)モードは、会話やアナウンスを聞く際に便利。自然な音のバランスで周囲音を取り込むため、安全面でも有利になる。

なお、ANCの効果や感覚は個人差が大きく、耳の形や装着の密閉度、周囲の騒音特性によって評価が変わります。最高クラスのノイズキャンセリングを求める場合は、より上位の競合機と比較検討することをおすすめします。

通話性能とマイク品質

テレワークや外出先での通話に求められるマイク品質は重要なポイントです。Tour Pro+は複数のマイクを組み合わせて音声を集音し、風切り音や周囲雑音を抑える設計がなされています。実使用では相手側に伝わる声の明瞭さは良好で、声の輪郭がはっきりするため通話の理解度が高まります。

とはいえ、強風下や非常に騒がしい環境ではマイク性能にも限界があり、降雨や風の影響、周囲の大音量には注意が必要です。また、マイクの位置や装着状態によって音質が変わる点も留意してください。

接続性とコーデック対応

Bluetooth接続は一般的に安定しており、スマートフォンとのペアリングもスムーズです。対応するBluetoothコーデックはモデルによってSBCやAACが中心で、ハイレゾ対応のLDACやaptX Adaptiveなどの上位コーデックは搭載されない場合があります(機種により差異あり)。音質や遅延に敏感なユーザーは、接続するデバイス側のコーデック状況を確認してください。

バッテリー駆動時間と充電機能

バッテリー駆動時間は利用条件(ANCオン/オフ、音量、コーデック)によって変動します。イヤホン単体での連続再生時間と、充電ケースを併用した総合再生時間は公称値が提示されますが、実使用では条件により上下します。短時間の外出や通勤では十分な駆動時間が確保される一方、長時間の旅行や連続した遠出ではモバイルバッテリーや追加充電の備えを検討してください。

充電はUSB-Cを採用しているモデルが主流で、Qi対応のワイヤレス充電をサポートするものもあります。急速充電(短時間の充電で数時間再生できる機能)を備える場合、出先での利便性が向上します。

専用アプリとカスタマイズ性

専用アプリを提供している場合、イコライザー(EQ)、タッチ操作の割り当て、ファームウェア更新、ノイズキャンセルの強弱設定などが行えます。これによりハードウェアだけでは実現できない細かなチューニングが可能となり、ユーザーごとの好みに合わせることができます。

ライバル機との比較ポイント

Tour Pro+を検討する際は、同価格帯・同カテゴリの競合機と比較することが重要です。比較ポイントは次の通りです。

  • ANCの効き具合(静寂性と自然さのバランス)
  • 音質の好み(低域の押し出し vs フラットな中立性)
  • 通話性能(マイクのノイズ抑制)
  • バッテリー駆動時間と充電方式
  • アプリの充実度とカスタマイズ性
  • 防水性能や物理的な耐久性

これらを自分の利用シーン(通勤、在宅勤務、ランニング、外出先での動画視聴)に照らして優先順位をつけると選びやすくなります。

実用的な使い方と設定のコツ

Tour Pro+を最大限活用するためのポイントをいくつか挙げます。

  • イヤーピースは複数サイズを試し、密閉度の高いものを選ぶ(ANCの効きと音質に直結)。
  • アプリでEQを調整し、好みの音像に近づける。低域が強すぎる場合はローをやや下げると中域がクリアになる。
  • 通話時はマイク位置を意識し、風の強い場所では外音取り込みや風防を工夫する。
  • 長時間利用する日は予備の充電手段を用意するか、ケースへこまめに戻して充電する習慣をつける。

注意点・購入前のチェックリスト

購入前に確認しておきたい項目をまとめます。

  • 自分の使い方(音楽中心か通話中心か、外出が多いか)を明確にする。
  • 対応コーデックが自分の再生機器と合っているかを確認する。
  • フィット感は個人差が大きいので、可能なら試着してから購入する。
  • 防水性能や保証内容を確認し、利用環境に適しているかを判断する。

まとめ:Tour Pro+はどんな人に向くか

JBL Tour Pro+は、エンターテイメント性重視で日常使いに強いTWSを探すユーザーに適しています。低域の迫力や使いやすいANC、通話性能のバランスが取れており、通勤・通学やカフェでの作業など幅広い場面で実力を発揮します。音質面での個性を楽しみたい方、アプリで細かく設定して自分好みの音に仕上げたい方には特に魅力的でしょう。一方で、最高クラスのANCや極めてフラットなモニターサウンド、ハイレゾ無線コーデックを重視するユーザーは、別の上位モデルや競合機も検討してください。

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参考文献