AirPods Max徹底レビュー:音質・ノイズキャンセリング・Appleエコシステムとの相性を深掘り
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AirPods Maxとは
AppleのAirPods Maxは、同社が2020年12月に発表・発売したフラッグシップのオーバーイヤー型ワイヤレスヘッドホンです。発表日は2020年12月8日、発売は同年12月15日。発表時のメーカー希望価格は米国で$549(日本では発売時の税抜価格で59,800円)でした。ステンレススチール製のフレームやメッシュ素材のヘッドバンド、交換可能なマグネット式イヤークッションなど、高級感のある素材と設計が特徴です。
主要スペックと要点
- チップ:各イヤーカップに組み込まれたH1チップ(左右に搭載)で低遅延かつ高効率な処理。
- アクティブノイズキャンセリング(ANC):外部マイクと内部マイクを組み合わせたノイズ低減。
- 透過モード(トランスペアレンシー):周囲音を自然に取り込む機能。
- 空間オーディオ(Spatial Audio):頭の動きに合わせたダイナミックヘッドトラッキングによる3Dサウンド。
- バッテリー:ANC/空間オーディオ使用で最大約20時間の再生(Apple公称)。
- 充電:Lightningポートを採用。短時間充電で一定時間の再生が可能。
- 重量:約384.8グラム(公式値)。
- カラーバリエーション:スペースグレイ、シルバー、スカイブルー、グリーン、ピンク。
デザインと装着感
AirPods Maxは金属フレームとアルミニウムハウジングを組み合わせた高級感のある外観です。ヘッドバンドは伸縮式のステンレススチール製アームと、通気性のあるニットメッシュのクッションで構成されており、見た目の豪華さと実用性を両立させています。イヤーパッドは磁石で着脱でき、交換用パッドの提供も行われています。
一方で重量が約385gと比較的重く、長時間の使用では首や頭部への負担を感じるユーザーもいます。ヘッドバンドの分散効果やイヤーパッドの柔らかさで快適さを確保する設計ではありますが、人によってはソニーのWH-1000XM4などに比べて重さがネックになる場合があります。
サウンドクオリティ(音質)
AirPods MaxはAppleが『カスタム設計のダイナミックドライバー』や『計算オーディオ(Computational Audio)』を前面に押し出している製品です。H1チップによるリアルタイム処理で、各曲ごとに周波数応答を補正するAdaptive EQを実現。低域の制御、ボーカルの明瞭さ、中高域の解像度に優れ、全体的にバランスの良い音作りがなされています。
空間オーディオを有効にすると、ヘッドトラッキングで音像が安定するため、映画や対応する立体音響コンテンツでの没入感が高まります。ただし、音楽の再生においてはヘッドトラッキングが全てのジャンルで有利とは限らず、クラシックやジャズのような自然な響きを重視する場合は好みが分かれることがあります。
ノイズキャンセリングと外音取り込み
AirPods Maxは複数のマイクと高度な信号処理を組み合わせたANCを備え、低域から中高域まで幅広い周波数帯でノイズを低減します。多くのレビューでは、ANC性能は非常に高く、通勤や飛行機内でのノイズ低減に効果的であると評価されています。ただし、業界トップクラスとされるソニーのWHシリーズやBoseの一部モデルと比較すると、周波数特性や環境によってはわずかに差が出る場面もあります。
透過モード(トランスペアレンシー)は自然な外音取り込みを実現しており、声の聞き取りや外部アナウンスの確認が容易です。切替は物理的にわかりやすく、外出時の安全性も確保できます。
接続性とAppleエコシステムとの連携
AirPods MaxはiCloudアカウントを介したシームレスなペアリング・切替機能を持ち、iPhone、iPad、Mac、Apple TVなどApple製品間でのデバイス切替が非常にスムーズです。また、空間オーディオやFaceTimeでの自動切替、Siriによるハンズフリー操作など、Appleエコシステムを活用することで利便性が大きく高まります。
ただし、Bluetooth伝送の制約により、Apple Musicのロスレス(ハイレゾ)配信をワイヤレスで享受することはできません。AirPods Maxは高品質なワイヤレス再生を提供しますが、Appleが提供する「ロスレス音源」はBluetoothでの伝送には対応しておらず、完全なロスレス再生を行うには有線接続と外部機器が必要になる点は留意が必要です。
バッテリーと充電
AppleはAirPods Maxのバッテリー持続時間を「アクティブノイズキャンセリングと空間オーディオを有効にした状態で最大20時間」と公称しています。実際の使用時間は音量や使用環境、再生コンテンツによって変動しますが、1日中の外出で十分に使える程度の持続力です。
充電はLightningポートを使用。短時間充電である程度の再生が可能で、付属のスマートケースに入れることで超低消費電力モードに入る設計です。ただしスマートケースの形状は賛否が分かれ、持ち運びのしやすさや保護性能については批評が出ています。
実使用での評価(メリット・デメリット)
- メリット:音質のバランスが良く、ボーカルの透明性や空間表現に優れる。Appleデバイスとの連携がシームレスで、ANCや透過モードの質も高い。素材・作りの高級感。
- デメリット:価格が高額。重量があり長時間使用で疲れやすい可能性。スマートケースのデザインや保護性に疑問の声。ワイヤレスでのロスレス非対応。
どんな人に向いているか
- Appleエコシステム(iPhone、iPad、Mac)を中心に使っている人。自動切替や空間オーディオをフル活用できる。
- 高級感のあるハードウェアと、快適なリスニング体験を重視するオーディオファン。
- 映画や映像コンテンツでの没入感を重視するユーザー(空間オーディオの恩恵が大きい)。
購入時のチェックポイント
- 価格対価値:同価格帯では他社のノイズキャンセリングヘッドホン(Sony、Boseなど)と比較検討を。
- 装着感の好み:試着して重量やヘッドバンドのフィット感を確認することを推奨。
- ロスレス音源の利用予定があるか:ワイヤレスでのロスレス再生を期待する場合は注意が必要。
まとめ
AirPods Maxは、Appleならではのハードウェア設計とソフトウェア統合を高いレベルで実現したヘッドホンです。音質のバランス、優れたノイズキャンセリング、Apple製品とのシームレスな連携は大きな魅力。しかし高価格と重量、ワイヤレスでのロスレス非対応などのデメリットもあり、購入判断はユーザーの利用環境と優先順位に依存します。Appleエコシステムの利便性を最大限に活用したい人や、映像コンテンツで没入感を味わいたいオーディオ愛好家には特に向いている選択肢と言えるでしょう。
参考文献
- Apple - AirPods Max 公式ページ
- Apple Newsroom: Introducing AirPods Max
- The Verge — AirPods Max review
- RTINGS — AirPods Max Review
- SoundGuys — AirPods Max review


