大切なレコードを守る:正しい取り出し方・持ち方と万全ケアガイド
近年のアナログレコード人気の高まりに伴い、大切なコレクションを守るための適切な取り扱いと保管方法が重要視されています。
本コラムでは、レコードの取り出し・持ち方の詳細手順から、指紋・静電気・埃対策、クリーニングの頻度と方法、さらに理想的な保管環境や輸送時の注意点まで、網羅的に解説します 。
これらのポイントを実践することで、レコードの劣化を最小限に抑え、音質を最良に保つことが可能です 。
1. レコードの取り出し手順
1.1 外袋とインナースリーブの取り扱い
まず、レコードを収納した外袋(アウタースリーブ)は必ず垂直に保持し、上部を固定して外袋をスライドさせるように開封します。
次に、インナースリーブの開口部を指先で軽く広げ、センターホールを目安に親指と中指でレコードエッジを挟むようにすることで、レコード本体を滑らかに引き出せます 。
この際、溝面に直接触れないよう注意し、スリーブの縁でレコードが擦れないようにしましょう 。
1.2 スリーブ材質の選び方
紙製インナースリーブは埃が付きやすく、推奨されるのはアルカリフリーの紙やPE(ポリエチレン)製スリーブです。
外袋にはポリプロピレン(PP)や高密度ポリエチレン(HDPE)製の透明スリーブを用いることで、コーティングされたジャケットを埃や湿気から保護できます 。
2. レコードの持ち方とグリップ
2.1 基本グリップ
再生面(溝)には絶対に触れず、側面(エッジ)と中央のラベル部分のみを持ちます 。
この持ち方により、手の皮脂や油分が溝に付着するリスクを抑え、針へのダメージやノイズを低減できます 。
2.2 手袋の活用と注意点
貴重盤やコレクション性の高いレコードには、マイクロファイバー製やナイロン製の手袋を装着すると安心です YouTube。
ただし、白手袋や厚手のグローブはグリップ力低下や落下リスクを伴う場合があるため、装着時は慎重に取り扱いに慣れてから使用しましょう。
3. 指紋・皮脂からの保護
人間の皮脂はレコード溝に付着し、長期的に磨耗や音質劣化を引き起こします。
取り扱い前は必ず手を石鹸で洗い、完全に乾燥させてから操作しましょう。
4. 静電気と塵埃対策
レコード表面は静電気を帯びやすく、埃を引き寄せるため、再生前に必ずアンチスタティックツールを使用します。
カーボンファイバーブラシは最もポピュラーな静電気除去ツールで、回転させながら溝に沿ってブラッシングすると効果的です。
また、アンチスタティック・キーチェーンや乾燥機シートでも帯電除去が可能ですが、シート残留に注意が必要です 。
5. 定期クリーニングの頻度と方法
5.1 クリーニング頻度
新品でも購入後は一度、ウェットクリーニングを行ってから再生することが推奨されます。
その後は、少なくとも半年に一度はディープクリーニングを実施し、必要に応じて毎再生前にドライブラッシングを行うと、最良の音質を維持できます 。
5.2 クリーニングツールと手順
ディープクリーニングには、Spin-Cleanのような専用洗浄キットが有効で、クリーニング液やリンス水は一定枚数ごとに交換することで効果を最大化できます 。
また、真空式クリーナーや超音波洗浄機はより徹底した掃除が可能ですが、高価なためコレクション規模や予算に応じて選択しましょう 。
6. 最適な保管環境
6.1 温度・湿度管理
レコードは温度18〜23℃、相対湿度45〜55%の環境で保管するのが理想とされます。
これにより、熱変形やカビの発生を抑え、長期保管時の劣化を防ぎます。
6.2 保管方法と家具選び
レコードは必ず内袋と外袋で二重に保護し、水平ではなく垂直に立てて収納してください 。
木製家具は温度変動で伸縮するため、金属製のラックや専用キャビネットの使用が望ましいとされています 。
7. 輸送・持ち運び時の注意
レコードを移動させる際は、インナースリーブに収納し、ハードケースや専用ボックスに入れて衝撃を吸収できるようにします。
車内では直射日光や高温を避け、ダッシュボード上などに放置しないように注意しましょう
以上のポイントを守ることで、大切なレコードを長期間にわたって最良の状態で楽しむことができます。
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