コンパウンドとは?種類と使い方をわかりやすく解説
DIYで金属やプラスチック、塗装面を「ピカピカに仕上げたい」と思ったときに欠かせないのが「コンパウンド」です。聞いたことはあるけれど、実際にどんなものなのか、どのように使うのが正しいのかを解説します。
■ コンパウンドとは?
コンパウンドとは、研磨剤(けんまざい)を含んだペースト状または液状の磨き剤のことを指します。
表面に付いた傷や汚れ、くすみを削り取ることで、滑らかで光沢のある状態に仕上げることができます。
車のボディ磨きや、樹脂・金属・ガラスの研磨、プラスチックの鏡面仕上げなど、さまざまな用途に使われています。
■ コンパウンドの仕組み
コンパウンドには、**微細な研磨粒子(アルミナ・酸化セリウム・シリカなど)**が含まれています。
これらの粒子が表面を細かく削ることで、傷や汚れを除去し、より滑らかな面を作り出します。
粒子が大きいほど削る力が強く、粒子が細かいほど仕上がりが美しくなるのが特徴です。
■ コンパウンドの種類
コンパウンドには主に「粗目・中目・細目」の3種類があります。
| 種類 | 粒子の粗さ | 主な用途 |
|---|---|---|
| 粗目(あらめ) | 粒子が大きい | 深い傷やサビ落とし、塗装前の下地処理 |
| 中目(ちゅうめ) | 中くらいの粒子 | 軽い傷の除去、仕上げ前の中間磨き |
| 細目(さいめ) | 非常に細かい粒子 | 最終仕上げ、鏡面磨きやツヤ出し |
たとえば、車のボディやヘッドライトを磨く場合は、「粗目→中目→細目」の順で使うと、段階的に滑らかに仕上げられます。
■ コンパウンドの使い方
- 表面の汚れを落とす
まず水洗いなどでホコリや砂を取り除きます。これを怠ると、磨く際に表面を傷つけてしまいます。 - コンパウンドを少量取る
布やスポンジ、専用のポリッシャーなどにコンパウンドを適量(指先に乗る程度)取ります。 - 円を描くように磨く
力を入れすぎず、円を描くように優しく磨いていきます。傷の深さに応じて磨く時間を調整します。 - 拭き取り・仕上げ
乾いたクロスで残ったコンパウンドを拭き取り、必要に応じて細目コンパウンドで仕上げます。
■ 使用時の注意点
- 塗装や素材によっては削れすぎることがあるので、必ず目立たない部分で試してから使用しましょう。
- 研磨しすぎるとコーティング層や塗装が剥がれるおそれがあります。
- 直射日光の下や高温時には使用を避け、日陰で行うのが理想です。
- 使用後はコンパウンドを完全に拭き取り、ワックスやコーティングで保護するとツヤが長持ちします。
■ コンパウンドが活躍するDIYシーン
- 自動車・バイクのボディ磨き
小傷や水垢を落としてツヤを復活。 - プラスチックパーツのくもり除去
ヘッドライト、アクリルカバー、模型などの透明感を取り戻す。 - 金属の鏡面仕上げ
ステンレスやアルミパーツをピカピカに。 - 塗装前の下地処理
塗料のノリを良くするための表面整えにも最適。
■ まとめ
コンパウンドは、「削ってツヤを出す」ための磨き剤です。
正しい種類を選び、段階的に使い分けることで、初心者でも驚くほど美しい仕上がりが得られます。
DIYで金属やプラスチックを扱う方は、ぜひ一度試してみてください。
ただし、削りすぎには注意! 丁寧な手順が美しい仕上がりへの近道です。


