ジャズ隠れた名ベーシスト・クライド・マクファターの名盤とレコード収集ガイド

2025年11月8日 最終更新日時 : 2025年11月8日 エバープレイ編集部

クライド・マクファターとは？ジャズ界の隠れた名ベーシスト

クライド・マクファター（Clyde McPhatter）は、その名を知るジャズ・ファンの間では、優れたベース奏者として知られています。特に1950年代から1960年代にかけてのアナログレコード時代に活躍し、その独特のプレイスタイルは多くのジャズ・アーティストから一目置かれていました。しかし、一般的な知名度は他のジャズレジェンドに比べるとやや低めであり、彼の足跡を辿るには主にヴィンテージレコードを探す必要があります。

クライド・マクファターのキャリアと音楽的特徴

マクファターは1940年代後半から、ニューヨークを中心に活躍し、ビバップやハードバップの潮流の中で卓越したベースラインを提供しました。彼のプレイは、堅実なリズム感とグルーヴ感に加え、メロディアスなソロワークが特徴です。また、彼はエレクトリックベースがまだ主流になる以前のアコースティックベース奏者であり、ヴィンテージのアップライトベースの音色を生かした重厚かつ暖かいサウンドが魅力です。

名盤紹介：傑作レコードコレクション

クライド・マクファターが参加し、今もなおコレクターやジャズファンから高く評価されているレコードは数多く存在します。ここでは、特におすすめの名盤をレコードの面で紹介します。

1. "McPhatter's Groove"（1956年）

  • レーベル：Blue Note Records
  • フォーマット：12インチLP（33 1/3 rpm）
  • 特徴：マクファター自身がリーダーを務めたこのアルバムは、彼の技術と創造性が非常に良く表れています。彼のベースがアルバム全体を引っ張り、グルーヴ感溢れる曲の数々が魅力。オリジナル盤は深い溝が刻まれ、レコード特有のアナログの温かみが感じられます。
  • 盤質のポイント：マスタリングは当時の最高水準で、サウンドは明瞭でありながらも柔らかな響きを持つため、ヴィニール特有のアナログ感を楽しむことができます。

2. "Bebop Frontline"（1958年）

  • レーベル：Prestige Records
  • フォーマット：12インチLP
  • 特徴：このアルバムではマクファターがチャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーなどのジャズ巨匠のサポートベーシストとして参加しています。レコードは初期ハードバップの息吹を伝え、エネルギッシュなベースラインが印象的です。
  • 盤質のポイント：オリジナルのプレスは重量盤に近い仕様で、盤面の硬度が高くノイズが少ないことも特徴です。ジャケットのデザインもヴィンテージ感満載で、コレクター心をくすぐります。

3. "Midnight Shadows"（1962年）

  • レーベル：Verve Records
  • フォーマット：12インチLP
  • 特徴：クールジャズの流れの中で制作された作品で、マクファターの繊細な指使いが光ります。深夜の雰囲気を醸し出すタイトル曲は、奏者の技術のみならず感情表現にも焦点が当てられています。
  • 盤質のポイント：ヴァーヴのオリジナルプレスはアナログならではのバランスの良い音作りがされており、低音域のベース音もクリアに聴き取れる優秀録音です。

レコード収集の楽しみ：クライド・マクファターの音源を探す

クライド・マクファターのレコードは、当時のジャズ人気やレーベルの規模によってプレス数にばらつきがあるため、コレクターにとっては希少価値の高いアイテムが多数存在します。特にオリジナルのアナログLPは市場で高評価を得ており、良い状態のものは価格も上昇傾向にあります。

例えば、Blue NoteやVerveといった名門ジャズレーベルの初回プレスは、ジャケットのアートワークやラベルのデザインも独特で、その美しさもコレクション価値を高めています。状態としては、盤面の擦り傷やノイズ除去のためのクリーニングが必要なものも多いですが、丁寧に手入れをすればアナログならではの温かみのある音を堪能できます。

また、ジャズの中古レコード市やネットオークション、専門ショップのセールイベントを通じてマクファターのレコードを探すことがコアなファンの間で楽しまれています。レコード針を通した生音に近い感触は、サブスクリプションやCDでは味わえない、まさにヴィンテージジャズの醍醐味です。

まとめ：クライド・マクファターの名盤をアナログレコードで楽しむ価値

クライド・マクファターは、ジャズベースの歴史の中でも重要な存在でありながら、彼の足跡を音として追体験できるのは主にヴィンテージのレコードです。歴史的名盤を手元に置き、針を落とす瞬間の高揚感とともにその演奏に浸ることは、まさにジャズ文化の本質に触れることになります。

彼の作品はアナログレコードのあたたかさと深みのある音色と合わさり、現代のデジタル音源にはない臨場感をもたらします。これからジャズの名盤を集めたい方、そしてクライド・マクファターの独特なベースプレイに興味があるすべての音楽愛好家にとって、彼のアナログレコードは貴重な宝物となるでしょう。

カテゴリー
お知らせ
前の記事
クラーク・テリーの名盤レコード5選｜ジャズ界の伝説をオリジナルアナログ盤で味わう秘訣New!!
2025年11月8日
次の記事
クラフトワーク名盤レコード完全ガイド｜革新的エレクトロニック音楽の魅力と選び方New!!
2025年11月8日