ジャズ巨人タッド・ダメロンの名盤レコード完全ガイド:希少価値と蒐集ポイントを徹底解説
タッド・ダメロンとは?ジャズ界の巨人の紹介
ジャズの歴史において、タッド・ダメロン(Tadd Dameron)は作曲家、編曲家、そしてピアニストとして非常に重要な存在です。1917年に誕生し、1950年代を中心にジャズ界をリードした彼の作品は、スウィングからビバップへと移行する時代において、その美しいメロディと洗練されたアレンジで多大な影響を与えました。ニュー・ヨークのジャズシーンで活躍し、多くの著名ミュージシャンと共演、後のジャズスタンダードとなる曲も数多く作曲しています。
タッド・ダメロンのレコード名盤の数々
ダメロンのレコードは、現在のCDやサブスクリプションサービス以上に、オリジナルアナログ盤のアナログ特有の温かみある音質がファンの間で支持されています。特に1940年代から1950年代のオリジナルLPや10インチ盤には、その時代の息づかいが色濃く残っており、ジャズ・コレクターやマニアの間で高く評価されています。ここでは、レコードとして入手価値が高いタッド・ダメロンの「名盤」とされる作品を紹介します。
1. Tadd Dameron’s Big “E”(1954)
このアルバムは1954年にプレスされた10インチLPで、ダメロンの編曲センスが光る傑作です。ヴァーブ・レコード(Verve)からのリリースで、当時のジャズ界最高峰のメンバーが参加。クリフォード・ブラウン(トランペット)、フィル・ウッズ(アルトサックス)などが名演を繰り広げています。盤面の状態が良好なオリジナルレコードは希少価値が高く、特に初版のモノラルプレスはコレクター垂涎の一品です。
2. Fontainebleau (Disques Vogue, 1956)
フランスのVogueレーベルからリリースされた3000番台の12インチLP。この盤はダメロンのアレンジ力がフルに発揮されたフルバンド作品とされ、ヨーロッパのジャズファンの間でも知られています。オリジナルのプレスは黒盤に加え、特殊カラービニール盤も存在し、これらはオリジナルの美しいジャケットと共に高値で取引されています。なお、フランスのジャズレコード市場は保存状態が良いものが多いため、状態が良いものを根気よく探すことがおすすめです。
3. The Magic Touch(1956)
”The Magic Touch”はブルーノート・レコードの系列であるRiversideレコードに残した作品で、このアルバムはタッド・ダメロンをリーダーに迎えた編成が特徴です。オリジナル盤はUSプレスの10インチLPとして残っており、当時のブルーノート特有の厚膜のプレス技術でクリアかつ温かみのある音質が特徴。録音がとても良く、現代でも音質面で高く評価されている作品です。特にアナログでジャズを楽しみたい人にとっては非常におすすめの名盤です。
4. Lady Bird(アナログEP、1948 – 1950年代プレス)
タッド・ダメロンの有名な作曲「Lady Bird」は、数々のジャズメンにカバーされてきましたが、初期のスタジオ録音のEP盤は非常に貴重です。45回転EPや10インチ盤で残されたこれらの録音は、ビバップの黄金期を伝える宝石のような存在。ジャズアナログの中でも色彩感豊かな編曲とピアノ演奏が楽しめます。状態の良いオリジナル盤は市場に少なく、見かけた際は即購入が賢明ともいわれています。
タッド・ダメロンのレコード蒐集のポイント
タッド・ダメロンのアナログ盤を探す際に注意したいポイントを以下にまとめます。
- オリジナルプレスの確認
再発盤も多いですが、オリジナルのモノラル盤は音質の良さだけでなくコレクターとしての価値も高いです。ラベルやレコード番号、プレス国を細かくチェックしましょう。 - 状態の良さ
ジャケットの傷みから盤面のキズまで、音質に影響の出る要素は多いです。特にゴールドリング(ジャケットの内側の金線)が欠けていないもの、赤レーベルやV字ラベルの状態が良いものを狙いたいです。 - プレス国による音質の違い
アメリカとヨーロッパでプレスの質が異なり、ヨーロッパでプレスされたものは盤質が良好なことが多いため、可能ならフランスプレスもチェックしましょう。 - 附属品の有無
当時のインナースリーブやライナーノーツ、オリジナルの帯やステッカーがそろっていると価値が一層高まります。
まとめ
タッド・ダメロンはビバップジャズを代表する重要な作曲家・編曲家であり、その作品はジャズの黄金期を彩った名盤の数々となっています。オリジナルレコードでその音の良さを堪能することは、デジタル音源では味わえない至福の時間を提供してくれます。特に「Tadd Dameron’s Big “E”」や「Fontainebleau」など、1950年代のオリジナルLP盤は音質、希少価値ともに抜群です。ジャズファンやレコードコレクターにとって、これらの名盤は永遠の宝物と言えるでしょう。
投稿者プロフィール
最新の投稿
建築・土木2025.11.08防振基礎とは?仕組み・種類・設計のポイントを解説|建築設備の振動対策の基本
建築・土木2025.11.08執務エリアとは?意味・レイアウト・設計のポイントをわかりやすく解説|オフィス設計の基本
建築・土木2025.11.08AHUとは?空調機の仕組み・構造・役割をわかりやすく解説|建築設備の基礎知識
建築・土木2025.11.08CAVとは?定風量方式の仕組み・特徴・VAVとの違いを徹底解説

