Badfingerの歴史と代表曲解説|Apple Records初版レコードの価値と魅力を徹底ガイド
Badfingerとは何者か?
Badfinger(バッドフィンガー)は、1960年代後半から1970年代初頭にかけて活躍したイギリスのロックバンドで、パワーポップの先駆者として知られています。元々はThe Iveys(ジ・アイヴィーズ)という名前で活動していましたが、ビートルズの影響を強く受けたキャッチーなメロディーとハーモニーで注目を集め、後に「Badfinger」と改名。ビートルズのレーベルApple Recordsからデビューしたことで話題となり、レコード・コレクターの間でも人気が高まっています。
Badfingerの代表曲とそのレコード作品
Badfingerの代表曲は数多くありますが、特にレコードで収集されている名曲を中心に紹介しましょう。1970年代にリリースされたオリジナルのアナログ盤は、その限定された流通数と歴史的価値から、今でもコレクターや愛好家の間で高い評価を受けています。
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「No Matter What」(1970)
この曲はBadfingerのもっとも有名な楽曲の一つで、多くのレコードファンにとって入手必須のシングル盤です。アップビートでキャッチーなメロディーとシンプルながらも力強いコード進行が特徴で、彼らの典型的なポップロック・サウンドを象徴しています。オリジナルの英国盤シングル(Apple Records SAP 1965)は、白地に赤と黒のAppleロゴが特徴で、コンディションの良いものは中古市場で高値で取引されることもあります。
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「Come and Get It」(1969)
この曲はポール・マッカートニーが書き下ろし、Badfingerに提供した作品として知られています。ビートルズの影響を色濃く感じられるポップロックの名曲で、Apple Recordsからリリースされた最初のシングルの一つ。UK盤7インチシングル(Apple 1807)は白いアップルジャケットに赤いロゴと、非常にアート的なビートルズらしいデザインが特徴です。発売当時はビートルズファンの間で話題になり、今ではビートルズ関連レコードの重要な逸品として扱われています。
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「Day After Day」(1971)
バラード調のこの曲は、ギターとピアノの織り成す美しいサウンドとメランコリックな歌詞が印象的です。シングルカットされてヒットを記録し、米国盤の7インチシングル(Apple 1808)はオレンジ色のシンプルなラベルデザインが特徴的。レコード盤の状態が良ければ流通価値も高く、多くのコレクターが熱望する一枚です。また、B面の「I Miss You」も彼らの女性ファンの間で人気のあるナンバーです。
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「Without You」(1970)
実際にはシングルカットはされなかったものの、バッドフィンガーのピート・ハムとトム・エヴァンスによるこの曲は、のちにハリー・ニルソンやマライア・キャリーによってカバーされ世界的な大ヒットとなりました。オリジナルはアルバム「No Dice」(1970年)に収録されています。当時の初版LPはオリジナルアップルレコードプレスで、レコードコレクターにとっては非常に価値ある作品。特に初版のUK盤はジャケットのアップルロゴの色味や、レーベルの微妙な違いが鑑賞ポイントとなっています。
Badfingerレコードのコレクターズアイテムとしての価値
Badfingerのレコードは、単なる音楽商品の枠を超え「音楽史の証人」としての価値を持っています。なぜなら、バンドの悲劇的な経歴やビートルズとの深い繋がり、Apple Recordsの歴史的背景が重なっているからです。以下の点が、Badfingerのレコードを魅力的なコレクターズアイテムにしています。
- Apple Recordsのレーベル盤であること:アップルレコードはビートルズ自身が設立したレーベルであり、そのオリジナルプレスは限定的にしか存在しません。アップルレコードのロゴは、デザイン面でも非常に魅力的で、当時の音楽シーンを象徴する存在でした。
- 希少な英国盤と米国盤の存在:Badfingerのレコードは英国とアメリカで別々にプレスされており、意外に異なるラベルやジャケットデザインが存在します。特に初版の英国盤7インチシングルは数が少なく、状態の良いものは高価です。
- バンドの悲劇的なストーリーとのリンク:Badfingerは、財政的・心理的な困難を抱えながらも素晴らしい楽曲を残しました。ピート・ハムとトム・エヴァンスの自殺事件は特に知られており、そのため彼らのオリジナルレコードには一種の「物語性」が付加されています。
まとめ:レコードで味わうBadfingerの魅力
サブスクリプションやCDが普及しデジタル音源も簡単に入手できる時代だからこそ、あえてレコードでBadfingerを聴く意味は大きいと言えます。オリジナルのアナログ盤は、当時の音の質感や演奏の空気感を余すところなく伝えてくれますし、ジャケットやラベルのビジュアルも楽しめます。
今回紹介した「No Matter What」「Come and Get It」「Day After Day」「Without You」は、単に名曲としてだけでなく、Apple Recordsの歴史や1970年代初頭のロックシーンを肌で感じられる作品群です。レコードコレクターであれば、初版の7インチシングルやLPを探し、ジャケットの状態やレーベルのデザインに注目しながら収集を楽しむのも一興でしょう。
また、Badfingerの楽曲は多くのミュージシャンに影響を与え続けています。レコードでその音をじっくり聴き、その時代の空気と彼らのメッセージを感じ取ることは、今なお新しい発見を与えてくれるはずです。そんな意味でも、Badfingerのレコードは音楽の歴史を肌で感じたいリスナーやコレクターにとって、欠かせない存在と言えるでしょう。
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