The Animalsの名曲と貴重な初版レコードを徹底解説!コレクションのポイントと魅力まとめ
The Animalsとは
The Animalsは、イギリス出身のロックバンドで、1960年代のブリティッシュ・インベイジョンを代表するグループの一つです。1963年にニューカッスルで結成され、その独特なブルースロックのサウンドとエリック・バードンのパワフルなボーカルで一躍スターダムにのし上がりました。特に1964年から1966年にかけて、多くのシングルやアルバムをリリースし、ロック史に名を残す数々のヒット曲を生み出しました。
The Animalsの代表曲
The Animalsの代表曲は数多くありますが、その中でも特に有名で、彼らの音楽性を象徴するものを厳選して紹介します。なお、ここではCDやサブスクでの音源よりも、当時のレコードリリースに焦点を当てて解説します。
House of the Rising Sun(ハウス・オブ・ザ・ライジング・サン)
The Animalsを代表し、彼らの名前を一躍世界的に知らしめた曲が「House of the Rising Sun」です。オリジナルはアメリカのフォークソングですが、ザ・アニマルズはこの曲をブルースロックにアレンジし、エリック・バードンの哀愁を帯びたボーカルとアラン・プライスのオルガンが印象的なアレンジを施しました。
- リリース情報: 1964年にUKではColumbia Records(SCX 6168)からシングル盤としてリリースされ、アメリカではMGM Records(K12920)からリリースされました。
- 仕様: 7インチシングル盤。A面は「House of the Rising Sun」、B面は「Talkin' 'bout You」
- 特徴: 独特のアルペジオで始まるイントロと重厚なオルガンのメロディ、そして切迫感のある歌唱が見事に調和しており、フォークからロックへのスタイル変換の好例。
このシングルは全英チャートで1位、アメリカでもBillboard Hot 100で1位を記録し、The Animalsの最大のヒット曲となりました。レコード自体は初版はUK盤、US盤ともにビニールの厚みやラベルデザインに違いがあり、コレクターの間でも人気があります。
Don't Let Me Be Misunderstood(恋の誤解)
1965年にリリースされた「Don't Let Me Be Misunderstood」は、バンドのよりソウルフルでドラマチックな面を示した作品です。元々はナタリー・コールのために書かれた曲を、The Animalsがロックサウンドに昇華させました。
- リリース情報: UK盤はColumbia Records(DB 7322)より7インチシングルでリリース。アメリカ盤はMGM Records(K 12984)
- 仕様: A面に「Don't Let Me Be Misunderstood」、B面に「I'm Crying」
- 特徴: ストリングスとオルガンがドラマチックに絡むアレンジ、エリック・バードンの感情豊かな歌唱が特徴。
このシングルはUKでトップ10入り、アメリカでもヒットし、その後多くのアーティストにカバーされ続けている名曲です。オリジナルのレコードはラベルの色合いや文字のフォントといった細部に違いがあるため、レコード収集家には魅力的なアイテムです。
We Gotta Get Out of This Place(出口のない街)
1965年のリリースで、The Animalsの中でも社会的メッセージを強く帯びた楽曲です。アメリカの労働者階級の閉塞感や若者の反骨精神が歌詞に反映されています。
- リリース情報: アメリカではMGM(K 13018)からシングルリリース。ただしイギリスではこの曲はシングル曲としてリリースされず、アルバム収録のみとなっています。
- 仕様: A面「We Gotta Get Out of This Place」、B面「Don't Bring Me Down」
- 特徴: 力強いギターリフと観衆を巻き込むようなコーラス、社会的な切実さが伝わるボーカルが際立つ。
特にアメリカの兵士たちに愛された曲として知られ、Vietnam War時代のアンセムの一つにもなりました。オリジナルレコードは米国市場向けのプレスで入手価値が高いです。
It's My Life(イッツ・マイ・ライフ)
1965年にリリースされたアップテンポなロックナンバーで、「自分の人生は自分のものだ」という自己決定のメッセージが込められた曲です。
- リリース情報: UK盤はColumbia(DB 7404)、アメリカ盤はMGM(K 13046)
- 仕様: A面「It's My Life」、B面「Gin House Blues」
- 特徴: エネルギッシュなギターとベースライン、エリック・バードンのシャウト気味のボーカルが鮮烈。
シングルとしての成功はUKであまり大きくなかったものの、ライブの定番曲として愛され、アルバムでも重要な位置を占めています。オリジナルUK盤はラベルデザインの違いで数種類あり、コレクターには細かなディテールがポイントとなっています。
The Animalsのレコードの魅力とコレクションのコツ
The Animalsの音源は、その多くがビニールレコードでのリリース時代が黄金期であり、当時のプレスは音質やマテリアルも良質なものが多く残っています。ビンテージレコードとして高い評価を受けており、特に初版のシングル盤は世界中のコレクターから探し求められています。
一般的に、UK盤はColumbiaのロゴやデザインに特徴があり、レコードのセンターラベル色によってリリース時期の特定が可能です。米国盤はMGMの黄色・赤のラベルが基本で、ビニールの重量やカッティングマークからオリジナルプレスの判別ができます。オリジナルの帯やジャケットの状態が良好なものは価値がさらに高まります。
購入時のポイントとしては、レコードの回転数(通常は45回転の7インチシングルや33 1/3回転の12インチLP)、A面・B面の曲目、ラベルの印刷状態、盤面の傷やノイズの有無を細かくチェックすることが重要です。また、ステレオ盤とモノラル盤でも音が異なるため、聴き比べる楽しみもあります。
まとめ
The Animalsは、60年代のロックシーンにおいてブルースとロックを融合させ、独自の音楽世界を築いたバンドです。彼らの代表曲は今なお多くのファンに愛され続けており、レコードとしての価値も非常に高いものがあります。特に「House of the Rising Sun」の初版シングルは言うまでもなく、各シングル盤に収録された曲やそのリリース形態を理解しながら聴くことで、より深くThe Animalsの魅力に触れることができるでしょう。
レコード収集や音楽鑑賞の面でも、The Animalsは時代を超えた名曲群を残してくれており、それらをアナログレコードで楽しむ醍醐味は格別です。ぜひ、自分だけのThe Animalsコレクションを充実させてみてください。


