リトル・リチャード入門:ロックンロールの父と代表名曲&希少レコード徹底ガイド

Little Richardとは?

ロックンロールの父と称されるリトル・リチャード(本名:リチャード・ウェイン・ペニマン)は、1950年代に登場し、その圧倒的なエネルギーと独特のヴォーカルスタイル、華麗なピアノ演奏で音楽シーンに革命を起こしました。彼の代表曲は、ロックンロールの歴史において欠かせない存在であり、数多くのアーティストに影響を与えました。

1960年代前半のロックンロールを形成した名曲群

リトル・リチャードの音楽は、黒人音楽のリズム&ブルース(R&B)から直接影響を受けつつ、よりパワフルでエネルギッシュなロックンロールに昇華させました。彼の代表曲は1950年代中盤のリリースが中心ですが、当時のレコードは50年代の音楽文化を肌で感じられる貴重な資料として今なお評価されています。

リトル・リチャードの代表曲とレコード情報

1. "Tutti Frutti" (1955)

"Tutti Frutti"はリトル・リチャードのキャリアを決定づけた最高傑作であり、ロックンロールの象徴的な曲といえます。1955年9月にペンシルベニア州ピッツバーグで録音され、当時のレーベルはSpecialty Recordsでした。7インチの45回転シングルとしてリリースされたオリジナル盤は、ジャケットに彼の派手な写真が使われており、コレクターズアイテムとしても非常に高い価値があるとされています。

曲は独特の「あおり声」ともいえるシャウト、独特のピアノリフで構成され、一度聴けば忘れられない強烈な印象を放ちます。この曲のレコードは、オリジナルは深溝(Deep Groove)で、ラベルの色は紫(紫ラベル)が基本。コピー盤が多いため、状態やプレス年代によって価格が大きく変動します。

2. “Long Tall Sally” (1956)

“Long Tall Sally”は“Tutti Frutti”に続き、1956年にSpecialty Recordsからリリースされました。原盤は45回転の7インチシングルで、バップ調のアップテンポなリズムとリチャードのパワフルなヴォーカルが特徴的です。オリジナルは紫のラベルで、サイドBには“Mama Loochie”が収録されています。

このレコードは、特にアメリカ国内のロックファンだけでなく、イギリスのロック・シーンにも大きな影響を与えました。オリジナルマスタリングの盤はビニールの厚みと刻みが非常に良質で、当時の録音技術が垣間見える貴重なアイテムです。

3. “Rip It Up” (1956)

“Rip It Up”もまたSpecialty Recordsからリリースされた7インチのロックンロール・シングルです。この曲はタイトル通り、アップテンポかつ暴力的なエネルギーに満ちており、リトル・リチャードの破天荒なスタイルを象徴しています。

オリジナル盤は紫のラベルで、収録曲は“Rip It Up”のほか、カップリングには“Reddy Teddy”があります。ジャケットは当時のRock & Rollの華やかさを反映したカラフルなデザインで、コレクターからの人気も高いです。

4. “Ready Teddy” (1956)

“Ready Teddy”は“Rip It Up”のB面としてリリースされることも多かった曲で、セットで持つことで当時のリトル・リチャードの勢いを感じることができます。リリースはやはりSpecialty Recordsで、オリジナルレコードは60年代以降に何度も再発されましたが、1956年のオリジナルマスター盤は音質・コレクション的価値ともに非常に高いものです。

5. “Lucille” (1957)

“Lucille”は1957年にSpecialtyからリリースされた曲で、ミディアムテンポでよりブルージーな要素が入ったナンバーとして知られています。原盤は45回転でリリースされ、B面には“Send Me Some Loving”が収録されています。ジャケットはシンプルながらもリチャードのユニークな魅力を映し出すデザインでした。

“Lucille”は後のリズムアンドブルースやロックンロールアーティストに多くカバーされており、レコード盤自体もヴィンテージ盤として人気です。コレクターズアイテムとして状態の良いオリジナルは高額で取引されています。

リトル・リチャードのレコード収集の魅力

リトル・リチャードの代表曲は、ほとんどが1950年代中頃にSpecialty Recordsから7インチ45回転のシングルレコードとしてリリースされました。これらのオリジナルレコードは、コレクターズアイテムとして非常に価値が高く、音質面でも当時の録音技術を体感できる貴重な資料です。

また、それぞれのレコードには初期ロックンロールのエネルギーと文化が凝縮されており、ジャケットやラベルのデザインにも時代背景が色濃く反映されています。オリジナル盤は偽物や再プレスも多く出回っているため、収集には専門知識が必要ですが、発掘したときの喜びは大きいでしょう。

まとめ

  • Tutti Frutti: リトル・リチャードの代表曲にして、ロックンロール誕生の象徴。1955年のSpecialty Recordsオリジナルは紫ラベルでコレクターズアイテム。
  • Long Tall Sally: 1956年リリース、エネルギッシュなアップテンポナンバー。紫のラベルの7インチシングルがオリジナル。
  • Rip It Up: 1956年、ロックンロールの暴れ馬的ソング。B面には“Ready Teddy”。
  • Ready Teddy: “Rip It Up”のB面としても有名。オリジナルレコードは音質良好で人気。
  • Lucille: 1957年のミディアムテンポナンバー。ブルージーな味わいが特徴。

これらのレコードを通じて、リトル・リチャードがいかにロックンロールの基礎を築き、多くのアーティストや文化に影響を与えたかを実感できます。レコード収集家にとっては単なる音楽以上の歴史的資料であり、コレクションを通じて当時の輝きを楽しむことができるでしょう。