ジョン・メイヤー入門:ジャンル別おすすめアルバム9選(ポップ・ブルース・フォークの聴きどころ解説)
はじめに — ジョン・メイヤーというアーティストを知る
ジョン・メイヤー(John Mayer)は、シンガーソングライターとしての繊細なメロディメーカー性と、ブルース/ロックに裏打ちされたギタリストとしての確かな技術を兼ね備えた希有な存在です。ポップ〜アコースティック寄りの楽曲から、トリオ編成での本格的なブルース・ロック、アーシーでフォーキーな作品まで幅広く手がけており、アルバムごとに色合いが変わる点が彼の音楽の魅力でもあります。
選び方のガイド — どのアルバムを選ぶべきか
- ポップでメロディアスなギター中心の曲が好き → Room for Squares / Heavier Things
- ブルース/ギターの生々しさや即興性を味わいたい → Try!(John Mayer Trio) / Where the Light Is(ライヴ)
- 落ち着いた歌詞とアメリカン・フォーク/カントリー寄りのサウンドが好み → Born and Raised / Paradise Valley
- 大人のロック、洗練されたプロダクションを求める → Continuum / Battle Studies / The Search for Everything
- 80sリファレンスの洒落たポップを楽しみたい → Sob Rock
必聴の推薦盤(詳細解説)
Room for Squares(2001)
ジョン・メイヤーをブレイクさせたデビューに近いフル・アルバム。ポップでキャッチーなメロディとアコースティック・ギターを軸にした曲が中心で、若き日の瑞々しい感性が詰まっています。
- 代表曲:“Your Body Is a Wonderland”, “No Such Thing”
- 魅力ポイント:シンプルで親しみやすい楽曲構成。歌詞の素直さとメロディの耳なじみの良さが光る。
- 誰におすすめか:初めてジョン・メイヤーを聴く人、ポップ/アコースティック主体の歌ものが好きな人。
Heavier Things(2003)
より洗練されたポップ/ロック的アプローチ。メロディとアレンジ面で成熟が進んだ作品で、ラジオヒットとなった楽曲を含みます。
- 代表曲:“Daughters”
- 魅力ポイント:バラードの深みとポップ・センスのバランスが良く、歌詞の内省性も増している。
- 誰におすすめか:シンガーソングライターとしての成長を感じたいリスナー。
Continuum(2006)
多くのファンや批評家から「名盤」と称されるアルバム。ブルース、ソウル、ロックが渾然一体となったサウンドで、ジョン・メイヤーのギタリスト/表現者としての深さを示しました。
- 代表曲:“Gravity”, “Slow Dancing in a Burning Room”, “Waiting on the World to Change”
- 魅力ポイント:落ち着いたテンポ感と厚みのあるアンサンブル、感情表現に富んだギターワーク。ポップさと深さの両立が秀逸。
- 誰におすすめか:ギターの表現力や深みのある大人のロックを求める人。ジョン・メイヤーの“神髄”を知るには最適。
Try! — John Mayer Trio(2005)
スティーヴ・ジョーダン(dr)とピノ・パラディーノ(b)と組んだトリオ名義のライヴ・アルバム。徹底したブルース・アプローチで、スタジオ盤とは異なる攻めのプレイが楽しめます。
- 代表的な聴きどころ:“Come When I Call”, “I Don't Trust Myself (With Loving You)” のブルース的拡張
- 魅力ポイント:即興性とグルーヴ、ジョンのギター・プレイの荒々しさ・説得力が堪能できる。
- 誰におすすめか:ギタリスト寄りのリスナー、ブルース/ロックの生々しい演奏を好む人。
Where the Light Is: John Mayer Live in Los Angeles(2008)
3部構成(アコースティック、ソロ、トリオ)で行われた名演を収めたライヴ作品。幅広いレパートリーを一枚で味わえるため、入門としても最適です。
- 代表曲:アコースティック編のスタンダードからトリオ編の濃厚な演奏まで多彩
- 魅力ポイント:スタジオ音源とは違う表情、楽曲ごとのアレンジ変化を楽しめる。
- 誰におすすめか:ジョン・メイヤーの多面的な側面を一度に体験したい人。
Born and Raised(2012)
フォーク/カントリー色の強い作風に転向した作品。ヴィンテージな音像と内省的な歌詞が特徴で、成熟したソングライティングが光ります。
- 代表曲:“Shadow Days”, “Queen of California”
- 魅力ポイント:アメリカンルーツに根ざした音作り、ボーカル表現の深まり。
- 誰におすすめか:フォーク寄り、落ち着いた雰囲気を好むリスナー。
Battle Studies(2009)
大人のポップ/ロックとしての側面が強いアルバムで、恋愛や人間関係をテーマにした楽曲が並びます。プロダクションは洗練されており、聴きやすさが光ります。
- 代表曲:“Heartbreak Warfare”, “Who Says”
- 魅力ポイント:メロディの強度、アレンジのセンス、コンテンポラリーな大人のロック感。
- 誰におすすめか:モダンなポップ・ロックを好む層、ラジオ向けのメロディを楽しみたい人。
Sob Rock(2021)
80年代のAORやシンセ・ポップのテイストを大胆に取り入れた近作。ノスタルジックでクールなサウンドプロダクションが印象的です。
- 代表曲:“Last Train Home”, “New Light”
- 魅力ポイント:過去の音楽的参照を現代にうまく落とし込んだセンス。ダンサブルでありながらメロウ。
- 誰におすすめか:80年代リファレンスのサウンドが好きなリスナー、ポップで洗練された作品を求める人。
The Search for Everything(2017)
ソングライティングに焦点を当てたアルバムで、ポップとソウルフルな要素が混ざり合っています。感情の動きを丁寧に描いた楽曲群が魅力です。
- 代表曲:“Still Feel Like Your Man”, “Love on the Weekend”
- 魅力ポイント:親しみやすいメロディと落ち着いたアレンジ、成熟した歌詞世界。
- 誰におすすめか:メロディ重視、歌詞のディテールを楽しみたい人。
まとめ — どの一枚から始めるべきか
入門なら「Room for Squares」や「Heavier Things」でジョン・メイヤーのポップ性を掴むのが良い出発点。より深い表現やギターの魅力を味わいたければ「Continuum」や「Try!」、ライブの多面性を一気に楽しみたいなら「Where the Light Is」を。フォーク寄りや大人の感性を求めるなら「Born and Raised」、最新のポップ・センスを楽しむなら「Sob Rock」をおすすめします。
参考文献
- John Mayer 公式サイト
- John Mayer — Wikipedia
- John Mayer — AllMusic
- Rolling Stone — John Mayer関連記事
- John Mayer — Discogs
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