Deep Purple Mark II 完全ガイド:名盤5枚(Machine Head・Made in Japanほか)とレコード購入のコツ

Deep Purple Mark II — まず押さえておきたいこと

Deep Purple の「Mark II」は、イアン・ギラン(ボーカル)、リッチー・ブラックモア(ギター)、ロジャー・グローヴァー(ベース)、ジョン・ロード(キーボード)、イアン・ペイス(ドラムス)という編成で、ハードロック/ヘヴィメタルの原型を作り上げた時期です。1969〜1973年頃の作品群には、力強いリフ、スピリチュアルかつ技巧的なソロ、そしてライブでの圧倒的な高揚感が詰まっており、レコード収集の対象としても人気が高いラインになります。

Mark II の特色

  • 楽曲の幅広さ:ブルース寄りのナンバーから長尺のドラマチックな曲、硬質なハードロックまで幅広い。
  • インプロと演奏力:ブラックモアのギター、ロードのオルガン、ペイスのタイトなドラムで即興的な熱演が聴ける。
  • スタジオとライブの差:スタジオ盤の精緻さと、ライブ盤における圧倒的表現力(代表は『Made in Japan』)の両立。
  • 歴史的背景:ヨーロッパでのハードロック隆盛期と重なり、アルバムの多くがその後のロック史に大きな影響を与えた。

おすすめレコード(Mark II 期)と注目ポイント

  • Machine Head (1972)

    代表作中の代表作。アルプスのモントルーでの出来事を歌った「Smoke on the Water」を含むアルバムで、短いリフと重厚なバンドサウンドの完成形がここにあります。演奏、プロダクション、曲のバランスが非常に高く、まず最初に押さえるべき一枚です。

    • 代表曲:Smoke on the Water、Highway Star、Lazy、Space Truckin'
    • おすすめポイント:ヘヴィなリフとライブ直結の勢い。ロック史に残るリフの数々が詰まっている。
    • 購入目安:初期のオリジナル・プレスはコレクター価値が高い。音質重視なら公式リマスターやデラックス・エディションも検討を。
  • Made in Japan (1972)

    Mark II のライヴ名盤。1972年の来日公演を収めたこのアルバムは、スタジオ音源とは別次元の熱量とテクニックを体感できます。特に「Child in Time」「Space Truckin'」などの長尺演奏での展開力は圧巻。

    • 代表曲(ライブバージョン):Child in Time、Smoke on the Water、Highway Star、Space Truckin'
    • おすすめポイント:バンドの演奏力、インタープレイ、即興性を堪能できる。ライブ盤を1枚だけ挙げるならこれ。
    • 購入目安:オリジナル盤は人気が高い。近年は完全収録のボックスセット等も出ているため、ボーナストラックや未発表演奏の有無で選ぶと良い。
  • Deep Purple in Rock (1970)

    Mark II 初期の重要作。バンドがハードロック路線に明確に舵を切ったアルバムで、ギターとオルガンが前面に出た重厚なサウンドが特徴です。Mark II の原点がここにあります。

    • 代表曲:Speed King、Child in Time(このアルバムからの代表曲で後のライブでも名演に)
    • おすすめポイント:初期Mark IIの荒々しさと攻撃性。バンド・サウンドが凝縮されている。
  • Fireball (1971)

    実験的な要素やファンキーな展開も覗かせるアルバムで、Mark II の多様性を示す一枚。短めのロック・チューンから長尺の曲まで振れ幅があり、バンドの表現力の広がりを感じさせます。

    • 代表曲:Fireball、No No No、Strange Kind of Woman(シングル/代表曲)
    • おすすめポイント:勢いと遊び心。『In Rock』と『Machine Head』の間を埋める重要作。
  • Who Do We Think We Are (1973)

    Mark II 最後のスタジオ作(ギラン&グローヴァー脱退前)。賛否は分かれるものの「Woman from Tokyo」など佳曲を含み、バンドのキャリアの一区切りを示す作品です。

    • 代表曲:Woman from Tokyo、Never Before
    • おすすめポイント:メロディ重視の楽曲やポップ寄りの面もあり、Mark II の別側面が楽しめる。
  • シングル&コンピレーション(補助的に)

    「Black Night」などのシングル曲や、BBC ライブ録音、各種ベスト盤も入門用や補完的な資料として有用です。特にシングルB面や未発表ライブはファンには重要な発見があることが多いです。

どのエディションを選ぶべきか(購入ガイド)

  • オリジナル・プレス:コレクション性や投資価値を重視するなら。だが個体差があるため盤質確認は重要。
  • 公式リマスター/デラックス:音の解像度やボーナス音源を重視するならおすすめ。復刻時のリマスタリング次第で聴感が変わる。
  • 日本盤(帯・解説付き):国内流通向けの丁寧なパッケージを好むなら。CDでのリリースが中心だが、アナログ復刻もある。
  • ライブ盤は出来るだけ完全版を:『Made in Japan』のように曲の長さや編集がマスターにより差が出ることがあるので、完全収録版や拡張版の確認を。

初心者向けの聴き方・購入の順序

  • まずは『Machine Head』→『Made in Japan』で Mark II の「曲」と「ライブ」の両方を掴む。
  • 次に『In Rock』→『Fireball』でバンドの進化を辿る。
  • より深く掘るならシングル/コンピやデラックス盤で未発表曲や別テイクを聴くと発見が多い。

コレクター向けの注意点

  • オリジナル盤はエディション(国、ラベル、プロモ盤か否か)で価値が大きく変動します。信頼できる出品者・ショップを選ぶこと。
  • リマスターや再発は音作りが異なるため、購入前に試聴するのがベストです(試聴可能なら)。

まとめ

Deep Purple Mark II は「ハードロックの教科書」とも言える重要な時期で、スタジオ盤・ライブ盤ともに魅力に溢れています。入門なら『Machine Head』と『Made in Japan』は必携。以降『In Rock』『Fireball』『Who Do We Think We Are』と辿れば、バンドの全貌が見えてきます。レコード選びは「音」と「収録内容」、そして「コレクション性」のバランスを考えて、自分の楽しみ方に合わせて選んでください。

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