カップボードとは?キッチン収納の役割・種類・選び方をわかりやすく解説

1. カップボードとは?

カップボード(Cupboard)とは、キッチンに設置する収納家具のことで、食器・食品・調理器具・家電などを整理して収納するためのキャビネットの総称です。

日本では「食器棚」の意味で使われることが多く、
上下収納・家電収納・カウンター機能などをまとめた“キッチン背面収納”として設置されるケースが一般的です。

新築・リフォームともに、キッチンの使い勝手を大きく左右する重要設備の一つです。


2. カップボードの主な役割

2-1. 食器・キッチン用品の収納

皿・コップ・調理器具・鍋・保存容器などを効率よく整理できるため、
「出し入れがしやすい」「整理整頓しやすい」環境を作れます。

2-2. 家電収納スペース

電子レンジ・炊飯器・ポット・トースターなどをまとめて置くことができ、
キッチンまわりの家電配置がスッキリします。

2-3. 生活動線の改善

料理・盛り付け・配膳など日常動作のスムーズさが改善され、
効率のよいキッチンワークが可能になります。

2-4. デザイン性の向上

扉カラー・取手・カウンター材などのバリエーションが豊富で、
キッチンのテイストにあわせて統一感を出すことができます。


3. カップボードの主な種類

3-1. 造り付け(システムカップボード)

キッチンメーカーが販売する、キッチンと同一シリーズの背面収納。
住宅設備として人気が高く、統一感が出るのが特徴です。

特徴

  • キッチン天板や扉カラーと揃えられる
  • 高さ・幅・奥行を住宅に合わせやすい
  • 引き出しや家電収納などの機能が豊富

LIXIL・Panasonic・タカラスタンダード・クリナップなどが代表的です。

3-2. セミオーダー型

サイズやパーツを組み合わせて作るタイプ。

特徴

  • 建築会社や工務店が提案することが多い
  • オーダー要素が多く、間取りに合わせやすい
  • コストと自由度のバランスが良い

3-3. 既製品(家具タイプ)

ニトリ、IKEA、LOWYAなどが販売している食器棚。

特徴

  • 比較的安価
  • 引っ越し後も再利用できる
  • 色やサイズに制限がある

4. カップボードの構成パーツ

4-1. 吊戸棚(上部収納)

食器・ストック食品・軽い物の収納に最適。

4-2. カウンター(天板)

盛り付けや家電置き場として使用。
人工大理石・ステンレス・メラミンなどの素材があります。

4-3. 下台収納

引き出し収納が主流で、鍋・フライパン・キッチン道具を収納。
フルスライドレールで奥の物も取り出しやすい仕様が一般的。

4-4. 家電収納ユニット

炊飯器用スライド台、レンジスペース、ポット用コンセントなど、
家電の使用に最適化された収納。

4-5. パントリー機能付き収納

食品ストックや保存用器具を大量に収納できるタイプ。
近年の新築・リフォームで人気が高い仕様です。


5. 素材の種類

5-1. メラミン化粧板

耐傷性・耐汚性に優れ、コストも抑えやすい。最も一般的。

5-2. ホーロー(タカラスタンダード)

鉄×ガラス質の高耐久素材。
油汚れに強い・マグネットが使える・傷がつきにくいのが特徴。

5-3. 木材(突板・無垢)

高級感のある素材だが、水や油に弱い場合がある。

5-4. ステンレストップ

耐熱・耐水性に優れ、熱い鍋を置けるのがメリット。


6. カップボードを選ぶ際のポイント

6-1. 設置幅・高さ・奥行の確認

レンジ・炊飯器・ゴミ箱などのサイズを考慮し、
必要なスペースを確保する。

6-2. 家電の配置動線

電子レンジの高さ(目線より上は危険)や炊飯器の蒸気対策など、
使い勝手を考えた設計が重要。

6-3. 収納量と分類

よく使う物→下台・カウンター
ストック品→吊戸棚
重い家電→カウンター下
など、動線に合わせて収納できるか確認する。

6-4. デザイン・材質

キッチン本体と統一することで、
空間全体の仕上がりがまとまりやすい。

6-5. 予算とのバランス

造り付けは高価、既製品は安価。
使い勝手と価格のバランスを見ながら選ぶ。


7. カップボードのメリット

  • キッチンの収納量が大幅に増える
  • 家電の配置がスッキリまとまる
  • 作業効率が上がる
  • インテリアの統一感が出る
  • パントリー代わりにも使える

8. まとめ

カップボードとは、キッチンの背面に設置される収納設備で、
食器・家電・食品などを効率よく整理するための重要なキッチン家具です。

  • 造作・システム・既製品など種類が豊富
  • 家電収納や引き出しなど機能性が多彩
  • 素材やデザインも幅広く選べる
  • キッチンの動線改善や収納力アップに直結

新築・リフォームでキッチンの使い勝手を向上させるなら、
カップボードはほぼ必須と言える設備です。


参考文献(クリックで開きます)