レシプロソーとは?木材・金属・塩ビ管まで “何でも切れる” 万能切断工具を徹底解説
建築・解体・設備工事からDIYまで、あらゆる現場で活躍する切断用電動工具が レシプロソー です。
「往復式電動ノコギリ」「セーバーソー」とも呼ばれ、
木材・金属・塩ビ管・ボルト・釘・多層建材 など、ほぼ何でも切断できる万能性が最大の魅力です。
この記事では、
レシプロソーとは何か、仕組み、用途、メリット、種類、刃の選び方、安全ポイント
を建築・設備のプロにもわかりやすく詳しく解説します。
レシプロソーとは?
レシプロソーとは、細長いブレード(刃)を高速で“前後に往復運動”させて材料を切断する電動工具です。
特徴
- 往復運動(レシプロ=Reciprocating)
- 多用途に対応
- 解体作業に強い
- 刃を交換するだけで幅広い材質が切れる
“荒くても速く切れる”ことが最大の強みで、丸ノコでは困難な場所でも切断ができます。
レシプロソーが活躍する現場
■ 1. 解体工事
レシプロソー最大の得意分野です。
- 壁・床の開口
- 木材+釘が混ざった部材
- 金属サッシの切断
- ステンレス・鉄管の撤去
- 軽天(LGS)の切断
- ロープ、ボルト、鋼材の切断
■ 2. 設備工事(給排水・空調)
- 塩ビ管・鋼管のカット
- ダクト工事の切断
- 既存配管の撤去
- 障害物が多い現場での加工
■ 3. 電気工事
- 金属配管(C管・PF管・VE管)の切断
- 盤やラック周りの改修作業
■ 4. 造作・木工
- 梁・柱の部分切断
- 加工前の荒切り
■ 5. DIY・アウトドア
- 古材リメイク
- 剪定作業
- アウトドアや防災用途でも人気
レシプロソーの仕組み
レシプロソーは以下の動作により切断します。
● モーター駆動
電動モーターが内部のクランク機構を動かす。
● ブレードが前後に高速往復
ストローク(往復幅)とストローク数(1分間の回数)で切断能力が決まる。
● 摩擦・切削で材料を切断
刃の大きなギザギザで材料を削り取っていく。
レシプロソーのメリット
■ 1. 何でも切れる万能性
木材、鉄管、ステンレス、ボルト、塩ビ、石膏ボード、LGSなどほぼ対応。
■ 2. 解体作業が圧倒的に楽
丸ノコで入らない場所も余裕。
■ 3. 刃の交換のみで多用途に対応
材料ごとにブレードを変えるだけ。
■ 4. 火花が出ない
グラインダーのような火花が出ないため室内も安心。
■ 5. 危険部が少なく初心者にも扱いやすい
丸ノコと比べるとキックバックが小さく安全性が高い。
レシプロソーの種類
■ 1. 充電式レシプロソー
現場の主流。軽量で取り回し良く、パワーも十分。
■ 2. AC電源式
長時間作業に強い。
■ 3. 小型タイプ(コンパクトレシプロ)
片手で使える軽量モデル。
設備工事やDIYで人気。
■ 4. バッテリー互換タイプ
メーカーごとのバッテリーで使い回せる。
ブレード(刃)の種類と選び方
レシプロソーはブレードの選定が最も重要です。
■ 木材用(大きめの刃)
荒い切断に最適。解体向き。
■ 釘入り木材用
木材+釘をまとめて切れる。
■ 金属用
- 鋼管
- ボルト
- アングル材
- LGS
細かい刃でスムーズに切断。
■ 塩ビ管用
溶けにくい刃形状。
■ 多用途(万能刃)
現場でとりあえず1枚は欲しいタイプ。
■ 生木用・剪定用
ガーデニング向け。
レシプロソーの選び方
■ 1. ストローク長
長いほど切断スピードが速い。
■ 2. ストローク数(回転数)
高速切断が必要なら数値が大きいものを。
■ 3. 重量・バランス
長時間作業では軽量が重要。
■ 4. 防振構造
振動が大きい工具のため防振は大事。
■ 5. 工具レスで刃交換できるか
現場では効率が大幅に変わる。
■ 6. バッテリー互換性
既に使っているメーカーで揃えると効率的。
レシプロソー使用時の安全ポイント
■ 材料をしっかり固定
暴れを防ぎ、刃の折損を防止。
■ 刃を素材に当ててからスイッチON
空転から材料に当てると跳ねやすい。
■ 落下物・切粉に注意
高所作業では特に注意。
■ 刃が熱くなるため触らない
切断直後は非常に高温。
■ 防護具は必須
ゴーグル、手袋、イヤーマフなど。
まとめ
レシプロソーとは、
ブレードを高速で往復させて、木材から金属まであらゆる材料を切断できる万能型電動ノコギリ です。
- 解体工事に抜群の威力
- 配管・電気工事の撤去作業に便利
- 石膏ボード・木材・鉄材など対応範囲が広い
- 火花が出ず、狭所でも使いやすい
- 刃を替えるだけで用途が広がる
プロもDIYユーザーも1台持っておくと、とにかく役立つ “万能切断工具” です。


