ジョー・ボナマッサのLPおすすめガイド:スタジオ作とライヴ盤の聴きどころと選び方
はじめに
Joe Bonamassa(ジョー・ボナマッサ)は、現代ブルース・ロック界を代表するギタリスト兼シンガーの一人です。若年期からシーンで注目され、ソロ作・ライブ作を多数発表してきました。本コラムでは「レコード(LP)で所有する価値がある」おすすめアルバムを厳選して紹介します。各作品の魅力、聴きどころ、収録曲(代表曲)を中心に深掘りします。
おすすめアルバム(スタジオ作・必聴)
Blues Deluxe(2003)
ブランクない若手時代の代表作のひとつ。クラシックなブルース・ロックの解釈に力点を置き、熱量の高いギターと力強いヴォーカルが前面に出た一枚です。カヴァー曲とオリジナルがバランスよく配置されており、ボナマッサのルーツ志向を素直に味わえます。代表曲(アルバムのハイライト)としてはタイトル曲的なトーンの楽曲群が光ります。
You & Me(2006)
メロディ面での成熟が感じられる作品。ブルース基調ながら、ポップ/ロック的な歌メロやアレンジの幅が広がり、ソングライティングの力量が際立ちます。初めてボナマッサを聴く人にも入りやすい仕上がりで、アルバム全体の流れが良いのも特徴です。
Sloe Gin(2007)
よりダークで重量感のある音作りが印象的な作品。ブルースの伝統に忠実でありながら、ドラマティックな展開や時にスライドやハーモニクスを活かしたギター表現が強調されます。アルバムタイトル曲はライブでも人気の中心曲として知られ、作品全体の象徴的存在です。
The Ballad of John Henry(2009)
オリジナル曲の比率が高まり、アーティストとしての個性とストーリーテリング力が前面に出た意欲作。伝統的なブルース・モチーフを現代的に解釈した楽曲が並び、楽曲ごとの表情の豊かさが魅力です。タイトル曲を含むアルバムの世界観は、ボナマッサの作家性を色濃く示しています。
Dust Bowl(2011)
アメリカ南部の土臭さや荒涼とした情景を音にしたような作品。スライスしたギター・トーンとダイナミックなリズム隊の描写が際立ち、ドラマ性の高い楽曲が並びます。バンド感の良さやアンサンブル重視のアレンジを楽しみたい向きにおすすめです。タイトル曲「Dust Bowl」はアルバムの核となるトラックです。
Different Shades of Blue(2014)
題名が示すとおり「青(ブルース)の多様性」を探る作品。照明のように色調を変えるサウンドスケープと、ブルースの様々な表情(スロー・ブルース、ロック寄りの曲、ソウルフルな側面)が収められています。歌・ギター・編曲のバランスが良く、楽曲の幅をじっくり聴き分けられる一枚です。
Blues of Desperation(2016)
エネルギーと感情の振幅が大きい作品。荒々しさと洗練の両立が図られ、ギター・ソロの起伏、ヴォーカル表現の幅が際立ちます。ライブ向きの曲も多く、音像の厚みがあるためLPでの再生で特に生々しく感じやすいアルバムです。
Royal Tea(2020)
近年の代表作のひとつで、英国ブルース的な香りと現代的なプロダクションが融合した洗練作。ピアノやホーンのアレンジが効果的に使われ、ギター・プレイはもちろん、曲作りの深さが評価されました。タイトル曲「Royal Tea」ほかメロディ重視の佳曲が揃っています。
Time Clocks(2021)
構築的でコンセプチュアルな要素も感じられる近作。リズムやアレンジに実験的な色合いが見え隠れし、長年のキャリアで培った表現力を次の段階へ押し上げた印象があります。近年の活動を追っているコレクターには必携です。
おすすめアルバム(ライブ盤・特別盤)
Live from Nowhere in Particular(2008)/Live at Carnegie Hall(2009)など
ボナマッサはライブでの即興性と演奏力が非常に高く、それがそのまま音に出るタイプのギタリストです。ライブLPは曲の展開やギターのロングソロ、観客との一体感を楽しめるため、スタジオ盤とは別の魅力を味わえます。初めてライブ盤を聴くなら、上記のような主要ライヴ作品がおすすめです。
アコースティック/アレンジ違いの公演録音
アコースティック編成やオーケストラ・アレンジなど、通常のバンド編成とは異なるアプローチを取った公演録音も散見されます。ギター一本の真剣勝負や、アンサンブルの新鮮な解釈を楽しみたいならこうした盤もチェックしてください。
「どの1枚から買うべきか?」— シーン別おすすめ
入門者(まずは曲と歌を楽しみたい):You & Me、Royal Tea
ギターファン(ソロやトーンを堪能したい):Sloe Gin、Blues of Desperation
ブルースのルーツを感じたい人:Blues Deluxe、The Ballad of John Henry
ライヴの空気感を味わいたい人:Live from Nowhere in Particular、Live at Carnegie Hall などのライヴ盤
選び方のポイント(購入前にチェック)
発売年や盤の種類(初回盤・リイシュー・限定カラー盤など)を確認すると、収録曲やボーナス・トラックの有無がわかります。
スタジオ作とライヴ作では求める魅力が異なるため、自分が「歌・メロディ重視」か「ギターの即興性重視」かを基準に選ぶとよいです。
コレクターズ・アイテムとしては限定盤やツアー会場限定のライヴEP等を狙うのも楽しみの一つです。
まとめ
Joe Bonamassaのディスコグラフィは非常に幅が広く、初期のブルース志向作から近年の洗練されたロック寄りの作品まで多彩です。LPというフォーマットで揃えると、スタジオの厚みやライブの臨場感など、作品ごとの特色がより鮮明に感じられます。まずはご自身の好み(歌中心・ギター中心・ライブ感)を基準に1〜2枚選び、気に入ればその周辺作を掘り下げていくのが楽しみ方としておすすめです。
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