Plaidのヴァイナル名盤ガイド:聴きどころとレコードコレクションの価値を徹底解説
イントロダクション
Plaid(プレイド)は、エド・ハンドリー(Ed Handley)とアンディ・ターナー(Andy Turner)による英国のエレクトロニック・デュオで、Warp Recordsを拠点に独自のメロディックで実験的なエレクトロニカを展開してきました。本稿では、アーティストとしての魅力を掘り下げつつ「レコード(ヴァイナル)」で持っておくと嬉しいおすすめ盤を選び、その聴きどころやコレクション上のポイントを解説します(レコードの再生・保管・メンテナンスそのものの解説は除きます)。
Plaidとは:音楽的特徴と魅力
シンセサイザーとサンプル処理を駆使した、流麗かつ複雑なメロディとリズム。エモーショナルなメロディラインを電子音で描くセンスが特徴です。
ポップ寄りのフックを残しつつも、複雑なポリリズムや音色の細かな編集でリスナーを引き込む作風。ダンス・ミュージックともアンビエントとも異なる「インテリジェントな聴取体験」を与えます。
映画やアニメーション、マルチメディア作品との親和性が高く、映像表現と組み合わせたパフォーマンスも魅力の一つです。
レコードで聴く価値 — なぜヴァイナルがおすすめか
楽曲の空間性や低域の余韻、アナログな質感が音楽表現のディテールを豊かに見せてくれる点。Plaidの細かい音の余韻やフィルターの変化は、深い音場で聴くとより楽しめます。
ジャケットやインサートなどのアートワークがコレクション要素としての価値を高める点。Warpからのリリースはパッケージデザインにも魅力があります。
プレスごとのマスタリング差(オリジナル盤 vs リイシュー)による聴き比べもコレクターならではの楽しみです。
おすすめレコード(名盤と聴きどころ)
Not for Threes
初期Plaidの代表作のひとつで、メロディックでありながら複雑なプログラミングが聴ける作品。エレクトロニカの黄金期を象徴するサウンドと、親しみやすいメロディが同居しています。ヴァイナルで聴くと高域の細かいスナップ感や中低域の余韻が際立ち、曲ごとの音像の変化に没入できます。
聴きどころ:メロディラインの流れ、細かなパーカッションの編集感、アルバムのダイナミクス。
Rest Proof Clockwork
より音像が研ぎ澄まされ、エクスペリメンタルな側面とポップな要素がバランス良く混ざった一枚。音のテクスチャーが豊かで、静かなパートとノリの良いビートの対比が際立ちます。
聴きどころ:繊細なフィルター処理、立体的なパニング、メロディの層構造。
Double Figure
リズムの複雑さとメロディ性の両立が際立つ中期の代表作。サウンドデザインの妙が随所に現れ、聴き応えのあるトラックが並びます。ヴァイナルでは各トラックの分離感が良く、ミックスの緻密さを感じられます。
聴きどころ:ポリリズム的なビート、レイヤーされたシンセの動き、曲間の流れ。
Spokes
より温かみのある音色や叙情性が強まった作品で、エモーショナルで親しみやすい楽曲が多く並びます。DJ向けというよりはリスニング主体のアルバムとしておすすめです。
聴きどころ:メロディックなフック、柔らかなシンセパッド、空間演出。
Scintilli
モダンな音作りとミニマルなエレクトロニカ要素が融合した作品。各トラックの細部まで作り込まれた音響設計が魅力で、ヘッドフォンや良い再生環境でも聴き応えがありますが、低域の広がりを感じるヴァイナル再生も相性が良いです。
聴きどころ:ミニマルなリズムの中で立ち上がる音色の変化、空間の扱い。
Reachy Prints
近年の作品でありつつも彼ららしいメロディックさと実験性が凝縮されたアルバム。プロダクションのクオリティが高く、アレンジの妙を堪能できます。ジャケットやパッケージデザインも現代的でコレクション価値あり。
聴きどころ:ポップス的なフックと実験音響の融合、マスタリングの透明感。
The Digging Remedy
ダークネスとメロディが同居する、より成熟した音世界を提示した作品。トラックごとに異なるムードを持ちながら全体としての統一感も高く、アルバムとしての完成度が高い一枚です。
聴きどころ:情景を想起させる曲構成、深めの低域表現、ドラマティックな展開。
買うときの選び方(プレス/エディションの観点)
オリジナルプレス vs リイシュー:オリジナル盤にはその時代のマスタリング・アートワークの魅力がありますが、音質面では後年のリマスター(180gなど)が好みという人も多いです。どちらが良いかは好みと盤の状態次第です。
EANやカタログ番号、マトリクス刻印をチェック:真贋やリリース時期の特定に役立ちます(ディスコグラフィ参照推奨)。
封入物の有無:インサートやダウンロードコードの有無はコレクション価値に影響します。
聴き方の提案(アルバムごとのおすすめシチュエーション)
Not for Threes / Rest Proof Clockwork:深夜のリスニング、細部の音色をじっくり味わうと良い。
Spokes / Scintilli:穏やかな午後や読書BGMにも合う、心地よいアンビエント性。
Double Figure / Reachy Prints / The Digging Remedy:展開のある曲が多いので、通しで集中して聴くのがおすすめ。
まとめ:Plaidのレコード・コレクション価値
Plaidの音楽はディテールの豊かさと感情的なメロディが同居するため、レコードで手元に置いてじっくり聴く価値が高いです。初期作から近作まで作風の変遷が明瞭なので、アルバムごとに異なる側面を楽しめます。買う際はプレスやエディションの違いを確認しつつ、自分の聴き方に合った版を選ぶと良いでしょう。
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