Average White Band(AWB)完全ガイド:初心者に最適な聴き方と必聴の名盤一覧

Average White Band(AWB)とは — 概要

Average White Band(通称 AWB)は、1970年代に頭角を現したスコットランド出身のファンク/ソウル・バンドで、白人による“ブルーアイド・ソウル”の代表格として知られます。タイトなホーン・アレンジ、グルーヴ感あふれるリズム隊、ソウルフルなコーラスとポップセンスを併せ持ち、クロスオーバーなヒットを連発しました。ここでは、レコード棚に加えてぜひ聴いてほしいおすすめのアルバムを深掘りして紹介します。

おすすめレコード(名盤解説)

1. AWB(1974) — 代表作でありバンドの“顔”

ポイント:

  • 収録曲の中でも特に有名なのが「Pick Up the Pieces」。インストルメンタルながら強烈なフックを持つ一曲で、バンドの代名詞になりました。
  • ホーンとリズムの密度が高く、ジェームス・ブラウン直系のファンク感とソウルのメロディ性が両立しています。
  • 初期の録音・アレンジの良さがそのまま詰まったアルバムで、AWBサウンドを知るには最良の入門盤です。

2. Cut the Cake(1975) — 一段とポップに洗練された続編

ポイント:

  • タイトル曲「Cut the Cake」を中心に、よりポップで聴きやすい楽曲群が並びます。ダンサブルでありながらプレイヤーの技巧も光る作品です。
  • バンドの演奏力が成熟し、リズム隊とホーンのアンサンブルがさらに洗練されています。

3. Soul Searching(1976) — ソウル寄りの佇まいとバリエーション

ポイント:

  • よりヴォーカル中心の楽曲やバラードも含まれ、音楽的な幅が広がったアルバム。ファンク一辺倒でないAWBの魅力を味わえます。
  • 楽曲ごとのアレンジの工夫により、アルバム通して聴いても飽きない構成になっています。

4. Person to Person(ライヴ/1976付近のライブ録音) — 生のグルーヴを体感

ポイント:

  • スタジオ盤とは違うテンポ感・即興の熱さが楽しめるライブ録音。特にホーンの掛け合いやリズムセクションのグルーヴはライブならではの迫力があります。
  • 代表曲の別テイクや長尺のインプロヴィゼーションを楽しみたいリスナーにおすすめです。

5. Shine / Later Singles(1979〜1980 前後の作品群) — ポップ路線と新しい試み

ポイント:

  • 70年代末から80年代にかけての作品群は、ポップ志向やプロダクションの変化が見られます。シングル曲「Let's Go Round Again」など、メロディアスでキャッチーな楽曲が魅力です。
  • 当時の音作り(エレクトリック楽器やプロダクション手法)に興味があるなら、70年代中盤の作品と比較して聴くと面白さが増します。

各アルバムで注目すべき“聴きどころ”

  • ホーン・アレンジ:バンドの大きな魅力。トランペットやサックスのフレーズはメロディとリズム両方を支えます。フレーズの短さとリズムの切れ味に注目。
  • ベース/グルーヴ:ラインはシンプルながら隙間を活かすプレイで、トラック全体の推進力を作っています。低域の“間”をよく聴き取ってください。
  • ギター/リズム隊:カッティングやワウなど、リズム・ギターがファンク感を形成。ドラムのスネアの位置やフィルも重要なグルーヴ要素です。
  • 歌もの vs インストの使い分け:インスト曲はダイレクトなファンクの快感、歌ものはソウル/ポップの親しみやすさを提供します。両方のバランスが彼らの強みです。

ディープリスニングのポイント(聴き比べで発見すること)

  • 初期作と後期作の比較:初期は生感と直球のファンク、後期はプロダクションの洗練とポップ性の増加。制作背景を想像しながら聴くと面白いです。
  • シングル・エディットとアルバム・バージョンの違い:ラジオ向けの短縮や編集がされていることがあるので、オリジナル・アルバムでの流れを重視すると新たな発見があります。
  • ライブ音源での拡張:スタジオでは抑えられている即興や延長パートがライヴでは楽しめます。演奏の生々しさを味わってください。

コレクター向けアドバイス(購入時のチェックポイント)

  • オリジナル・プレスの魅力:1970年代のオリジナルLPは雰囲気・マスタリングの違いから人気があります。ジャケットやレーベル表記、帯(日本盤)などを確認しましょう。
  • リマスター/再発盤の利点:ノイズ除去や新しいマスターで音像が改善されていることもあるため、オリジナルしか良くないとは一概に言えません。リマスターの出典やマスタリングをチェック。
  • コンディション重視:ヴィンテージLPは盤質(ノイズ、キズ)やジャケットの保存状態で評価が大きく変わります。視聴や詳細写真で状態確認を。
  • 入手ルート:レコード店の通販、オークション、専門のヴィンテージ・レコードフェアなどで探すと掘り出し物に出会えます。

まとめ — どのレコードから入るべきか

初めてAWBに触れるなら、まずは1974年のセルフタイトル盤「AWB」を。彼らのサウンドが最も凝縮されており、代表曲「Pick Up the Pieces」を含むため入門として最適です。その後は「Cut the Cake」「Soul Searching」「ライブ盤」と進むと、スタジオでの技巧とライブでの生々しさを交互に楽しめます。時代ごとの制作の差異を聴き比べることで、AWBの音楽的成長と変化がより楽しめるはずです。

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参考文献