The Fortunesの中古レコードを極める:名盤の聴きどころとコレクション構築ガイド|エバープレイ

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イントロダクション — The Fortunesとは

The Fortunes(ザ・フォーチュンズ)は1960年代に英国で活動を始めたポップ/ビート系のグループで、抜けの良いコーラスワークとキャッチーなメロディで知られます。代表的なシングル「You've Got Your Troubles」をはじめ、グループは複数のヒットを生み、ポップスの王道を行く楽曲群はシングル中心のコレクションとしても魅力的です。ここでは「これからThe Fortunesのレコードを集めたい人」「既に少し持っているが深掘りしたい人」に向けて、おすすめ盤と聴きどころ・コレクションの指針を詳しく解説します。

なぜThe Fortunesを集めるべきか

  • 60年代英国ポップの良質な“歌もの”が楽しめる:メロディ・ハーモニー・スタジオワークがまとまっていて、シングル曲の完成度が高い。

  • 作家陣やプロダクションが豪華:Roger Cook & Roger Greenaway、Tony Macaulayなど当時のヒットメーカーが関わっており、ポップ史の断面として価値がある。

  • シングル中心の活動ゆえにオリジナル7インチのバリエーション(UK/US/Japanese pressingsやモノ/ステレオ)を集める楽しみがある。

コレクター向けおすすめレコード(優先度順)

1) シングル「You've Got Your Troubles」

  • おすすめ理由:The Fortunesを代表する曲。美しいメロディとコーラス、ポップ名曲としての完成度が高く、コレクションの“核”になる一枚。

  • 探し方のヒント:オリジナルのUKプレス(当時のレーベル表記、マトリクス刻印をチェック)をまず狙うと良い。US盤やプロモ盤などバリエーションも存在するので、ジャケットや盤面刻印を確認して希少性を判断する。

  • 聴きどころ:ストリングスの入れ方、リードとハーモニーの重ね方、そしてサビのメロディの完成度をじっくり味わいたい。

2) シングル「Here Comes That Rainy Day Feeling Again」

  • おすすめ理由:1970年代初頭の作品で、成熟したポップ・アレンジが光る代表曲。シングル・フォーマットでの強さを感じさせるサウンド。

  • 探し方のヒント:リイシューやコンピ収録も多いが、オリジナルシングルのラベルやマトリクスを確認。米盤・英盤でカップリングが異なる場合があるため、B面もチェック。

3) 60s期のEP/LP(オリジナルLPが入手できれば一考)

  • おすすめ理由:シングル中心のグループではあるが、当時のLPにはシングル曲のステレオヴァージョンや未シングル曲が収録されており、当時のプロダクションや編曲の幅が見える。

  • 探し方のヒント:LPは国ごとに曲順や収録曲が異なることがある。ジャケット(UK盤ジャケット写真、US盤の別ジャケット)を確認し、自分が何を求めるか(オリジナルアート/曲順/音源)で選ぶ。

4) 良質なコンピレーション盤(入手性と音質重視)

  • おすすめ理由:オリジナルの7インチやLPが高値な場合、編集盤・ベスト盤はコストパフォーマンスが良く、代表曲をまとまって聴ける。リマスタリングの有無で音質が大きく変わるため、リマスター表記を確認して選ぶと良い。

  • 探し方のヒント:ライナーノーツやトラックリストをチェックして、オリジナル・モノミックスやエクスクルーシヴなB面が収録されているか確認する。

楽曲ごとの深掘りポイント(代表曲の聴きどころ)

You've Got Your Troubles

  • 歌メロの流れとハーモニー:リードメロディはシンプルながらコーラスが曲を押し上げる。コーラスの重ね方、ブリッジの配置をよく聴くと当時のポップ制作の“型”が分かる。

  • アレンジ:弦楽器や控えめなリズムセクションの使い方が曲の切なさを際立たせている。プロダクションの質感を比較するためにモノとステレオを聴き比べるのも面白い。

Here Comes That Rainy Day Feeling Again

  • 世代感の違い:70年代寄りのプロダクションで、より洗練されたサウンド。アレンジャーやスタジオの機材違いが音像に反映されている。

  • 歌詞の解釈:メランコリックな歌詞と明快なメロディの対比に注目。ヴォーカル・アプローチの変化を見ることで、バンドの成熟度が感じられる。

レア盤・バリエーションに注目するポイント

  • モノ/ステレオ違い:60年代録音はモノ・ミックスが“本命”とされることが多く、ステレオでの分離が極端な場合もある。オリジナル・モノミックスを重視するコレクターも多い。

  • カントリーヴァリエーション:英盤・米盤・日本盤でラベル・ジャケット・収録曲が異なることがある。特に日本盤は独自ジャケットや解説(日本語ライナー)が付く場合がありコレクション価値が出る。

  • プロモ盤や限定盤:プロモーション用の白ラベルや特別なスリーブは希少性が高く、コレクションの目玉になる。

盤を揃える順序の提案(初心者〜中級者向け)

  • まずは代表曲の廉価な編集盤やストリーミングで音楽性を把握。

  • 気に入ったらオリジナル7インチの中心曲(You've Got Your Troublesなど)を1枚確保。入手性が良ければUKオリジナルを。

  • 次に別の時期のシングルや、モノ/ステレオ違いが楽しめる盤を増やす。

  • さらにマニア向けとしてプロモ盤や日本盤、未収録B面のある盤などを狙う。

聴き比べ/コレクションの楽しみ方

  • 同一曲のモノとステレオを並べて聴き、ミックスの差を感じる(コーラスの定位、エフェクトの有無など)。

  • 作家・プロデューサー別比較:Cook & Greenaway作品やTony Macaulay作品と並べて、作風の特徴の違いを探す。

  • 年代順に並べて聴いていくと、アレンジや録音手法の変遷が見える。バンドの成長や時代背景が音に反映されるのを楽しむ。

入手先のヒント

  • ネットのマーケットプレイス(Discogs、eBay、国内の中古レコード店のオンライン在庫)をチェック。出品写真でラベル・マトリクスを確認する習慣をつけると良い。

  • 国内の中古レコード店では日本盤シングルやプロモが見つかることがある。現地買い付けやレコードフェアも掘り出し物の宝庫。

  • リイシューや高音質コンピ(リマスターCDやアナログ再発)も音質重視のリスナーには有用。購入前にトラックリストとリマスタリング情報を確認する。

まとめ:集める上での心得

The Fortunesは“1曲1曲の完成度”が高いバンドです。代表曲のシングルを中心に、モノ/ステレオ、国別プレスの違いを楽しむ収集スタイルが向いています。まずは代表曲を押さえ、次にバリエーションやコンピで深掘りしていくと、無理なく充実したコレクションが組めるでしょう。

参考文献