Joe Liggins『The Honeydripper』を聴く:戦後R&B/ジャンプ・ブルースの名盤とコレクション厳選ガイド
イントロダクション
Joe Liggins(ジョー・リギンズ)は、1940〜50年代のアメリカン・リズム&ブルース/ジャンプ・ブルースを代表するピアニスト兼バンドリーダーです。特に代表曲「The Honeydripper」は戦後のR&Bシーンで圧倒的なヒットとなり、そのグルーヴィーでダンサブルなサウンドは今でも多くのレコード愛好家やDJに愛されています。本コラムでは、Joe Liggins の「聴くべき」「コレクションに加えるべき」レコードをピックアップし、それぞれの魅力や選び方のポイントを深掘りして紹介します。
Joe Liggins を聴くときの音楽的特徴(短評)
ピアノを中心にした小編成のジャンプ・ブルース/R&Bで、ダンス向けの強いビートとキャッチーなメロディが特徴。
ホーン(特にテナーサックス)やバックコーラスを活かしたアレンジで、シンプルながら耳に残るフレーズが多い。
歌・ピアノ・バンドのバランスが良く、演奏としての完成度が高い。ジャズ寄りのコード感とポップなリズムが同居している点も魅力。
おすすめレコード(厳選)
「The Honeydripper」 (オリジナル・シングル:1945年)
言わずと知れた代表曲。発売直後に大ヒットし、戦後R&Bの象徴的な1曲となりました。オリジナルの78回転盤/45回転盤は歴史的価値が高く、演奏・アレンジの原点を知る上で必聴です。シンプルながら中毒性のあるリフ、ダンスホールで映える力強いグルーヴが堪能できます。
購入の目安:オリジナル盤はコレクター間で人気があるため流通量は限られます。盤状態(グレード)とラベルの変種を確認してください。
「Pink Champagne」 (代表的なシングル)
(※リリース年やレーベルはいずれも複数の版があるため、購入時は盤情報を要確認)スウィンギーでムードのあるナンバー。ダンス曲としても人気があり、ホーンとピアノの絡みが美しい一曲です。バーやダンスイベントで使える汎用性の高いトラック。
購入の目安:オリジナル盤に加え、近年のLPリイシューでも良質な音源が出回っています。音質重視ならリイシューのマスタリング情報をチェック。
オリジナル・シングル集(78/45のコンピレーション)
Joe Liggins はシングル中心に活動したため、オリジナルA面/B面をまとめたコレクションは歴史的流れを理解するのに最適。初期のExclusiveやその後のシングル群を時系列で聴くと、彼のスタイルの変遷がよく分かります。
購入の目安:信頼できる再発レーベルから出ている「complete singles」的なCD/LPが入手しやすく、ノイズ除去やトラック順の整理がされていることが多いです。
ベスト/コンピレーション盤(現代のリイシュー)
「The Honeydripper」をはじめヒット曲をまとめたベスト盤は、初めて聴く人にとって最も手っ取り早い入門盤。複数のレーベルから再発されているため、収録曲とマスターのクオリティを比較して選ぶと良いでしょう。
購入の目安:ライナーノーツが充実しているCDやアナログ盤を選ぶと、楽曲背景や録音年などの情報も得られてコレクション価値が高まります。
ライヴ音源・編集盤(入手可能なら)
スタジオ録音とは違う即興性や熱気を味わえるものが稀に出回ります。Joe Liggins の演奏は生で聴くとさらに魅力が増すタイプなので、ライヴ収録がある編集盤はチェックする価値があります。
各レコードを選ぶ際のポイント
オリジナル盤の価値:歴史的価値やジャケットの有無、ラベル違い(初期プレス)はコレクターズポイント。状態(VG〜M)をよく確認。
音質重視ならリイシューを検討:マスタリングが新しい再発はノイズ除去やEQ調整がされている場合が多く、日常的に聴くなら便利。
収録内容の確認:同じタイトルのコンピでも収録トラックが異なることが多いので、聴きたい曲が収録されているかを事前確認。
ライナーノーツとドキュメンタリー性:歴史的背景やセッションメンバーの情報が欲しい場合、注釈が充実したリイシューを選ぶと学習価値が高い。
聴きどころ(曲ごとの注目ポイント)
The Honeydripper:イントロのフック、リフの反復、ダンス向けのシンプルなビート。録音当時のアレンジ感覚が凝縮されています。
その他のシングル:B面に隠れた佳曲があることが多いので、A面だけでなくB面もチェックすると新たな発見があります。
コレクションの楽しみ方(提案)
時代順に聴く:初期のヒットからその後の作品まで時系列で並べるとサウンドの変化が分かりやすい。
ダンス/DJ用途での活用:ジャンプ・ブルースとしてフロアで使える曲が多いので、プレイリストに入れて流すと盛り上がります。
他アーティストとの比較:同時代の他のピアノ・バンド(例:Fats Domino以前のR&B)と比較すると、Joe Liggins の独自性が見えてきます。
入手方法のヒント
ディスクユースやレコードフェア:オリジナル盤を狙うなら専門のレコードショップやフェア、オークションサイトをマメにチェック。
オンライン中古/リイシューショップ:コンディションやマスター情報が書かれている出品を選ぶと安心。
ストリーミングやデジタル配信で下調べ:まずは配信で代表曲を聴いてから物理媒体を選ぶのも現代の賢い買い方です。
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