Testamentのレコード完全攻略:初心者向けからコレクター向けまでのおすすめアルバムと聴きどころ
Testament:おすすめレコード深掘りコラム
アメリカ西海岸出身のスラッシュ/ヘヴィメタル・バンド、Testament(テスタメント)は1980年代後半から現在まで活動を続ける重要バンドです。本コラムでは、入門向けからコアなコレクター向けまで「レコードで聴きたいおすすめアルバム」をピックアップし、それぞれの魅力、聴きどころ、どんなヴァイナルを探すと面白いかを解説します。レコードの再生・保管・メンテナンスに関する解説は除外しています。
選び方の指針(短く)
- 初心者は「代表作」→「進化を感じられる作品」の順に聴くと理解が深まる。
- オリジナル盤とリマスター盤のどちらを買うかは、音像の好み(温かみ重視か解像度重視か)で判断する。
- 国内盤(日本盤)は帯や歌詞対訳など収録物が充実していることが多く、コレクター向き。
必携のクラシック
The Legacy(1987)
Testamentのデビュー。スピード感あふれるリフ、鋭いボーカル、技巧的ギターソロが詰まった一枚で、西海岸スラッシュの中でも高い評価を受ける作品です。初期の鬱陶しいまでのアグレッションとメロディのバランスが特徴。
- 聴きどころ:代表曲「Over the Wall」「The Haunting」など。
- レコード選びの目安:初期のオリジナル・プレスはコレクター価値がある。音質重視なら近年の高品質リマスターや重量盤(180g等)も検討を。
The New Order(1988)
デビューの勢いを受け継ぎつつ、曲構成やプロダクションがより洗練された2nd。アグレッシブな楽曲群と、よりキャッチーなフックが同居します。スラッシュとしての完成度が高い一作。
- 聴きどころ:「Over the Wall」以降の流れを継ぐパワー中心の楽曲群。
- レコード選びの目安:オリジナル・プレスの雰囲気を楽しむか、リマスターで細部を聴くかで選ぶと良い。
Practice What You Preach(1989)
よりメロディアスでリフ主体の曲が増え、バンドの表現の幅が広がった名盤。社会的メッセージを含む歌詞や、キャッチーなフックの強さが特徴で、スラッシュの文脈だけにとどまらない魅力があります。
- 聴きどころ:タイトル曲「Practice What You Preach」、ミドルテンポの楽曲など。
- レコード選びの目安:国内初回盤や輸入オリジナル盤はコレクターズアイテム。再発は音圧やEQが異なるので試聴が可能なら聴き比べを。
進化と実験:中期の注目作
The Ritual(1992)
グルーヴやミドルテンポの楽曲が増え、より「ヘヴィ・ロック」的な要素を取り入れた作品。バンドがメロディや雰囲気の幅を拡げたアルバムとして評価されます。
- 聴きどころ:メロディックなギター、味わい深い曲構成。
- レコード選びの目安:当時のプレスやリマスターの違いで雰囲気が変わるので、好みの音像を考えて選ぶ。
The Gathering(1999)
90年代末期の攻撃性とテクニカルさを兼ね備えた、近年でも高く評価されるアルバム。ヘヴィネスと複雑なリズム/リフが際立ち、次作以降のサウンド基盤を形成しました。
- 聴きどころ:音圧の高い重厚なリフ、変拍の使い方、勢いあるギターソロ。
- レコード選びの目安:オリジナル・リリースや後年のリマスターで音の違いが明確な場合が多い。ボーナス収録曲の有無もチェック。
復活と現代の傑作
The Formation of Damnation(2008)
長い空白期を経ての復活作で、クラシックなTestamentサウンドの復活と現代的な音作りが融合した作品。ファン/批評家ともに高評価を得た一枚です。
- 聴きどころ:緻密でタイトなリズム隊と、復活感のある熱量。
- レコード選びの目安:再結成後の作品は現代的なマスタリングの傾向があり、クリアでヘッドルームのあるプレスが多い。
Dark Roots of Earth(2012)
現代スラッシュ/メタルの中でも屈指の完成度を誇る作品。重厚なリフとメロディアスな展開がバランスよく配置されており、現行のTestamentを理解するうえで重要です。
- 聴きどころ:リフの強さ、ボーカル表現の幅、モダンなプロダクション。
- レコード選びの目安:限定カラーや豪華盤がリリースされていることがあるので、ジャケットや付属物を楽しみたい人はチェック。
コレクター向けの掘り出し物・変化球
- First Strike — Still Deadly(2001): 初期曲の再録アルバム。オリジナルとは違ったアレンジや現行メンバーの解釈が楽しめます。歴史を再確認したい人向け。
- ライブ盤・EP:公式・非公式含めてライブ音源はテスタメントのライヴ・エナジーを伝える良い資料。特定公演の名演を探す価値あり。
- 限定カラー盤や180g重量盤:近年のメタル再発市場ではこれらが多数出回っています。見た目重視ならカラー盤、音質重視なら高品質重量盤を狙うと良いでしょう。
初心者向けの聴き順(レコードで買う順番の例)
- 入門:Practice What You Preach(メロディ性と代表曲)→ The Legacy(原点の疾走感)
- 理解を深める:The New Order → The Ritual(変化と深化を追う)
- コア・ファン目線:The Gathering → The Formation of Damnation → Dark Roots of Earth(現代の高品質作を味わう)
どの盤を優先して探すか(目的別)
- 歴史的価値を重視するなら:1980年代のオリジナル・プレスを中心に。ジャケットの状態や付属物(インナースリーヴ、歌詞カード、日本盤なら帯)を確認。
- 音質重視なら:公式リマスターや180g重量盤、アナログ・マスターテープからカッティングされた再発を選ぶと良い。
- 見た目や限定盤が好きなら:限定カラー盤やボーナスEP付属盤を狙う。コレクション性が高い。
最後に:Testamentのレコードを楽しむために
Testamentは「速さだけではない」スラッシュ・メタルの重要バンドで、リフの格好良さ、ギターワークの巧みさ、曲構成の完成度が魅力です。レコードで聴くことで、楽曲のダイナミクスや空気感がよりリアルに伝わります。初期の猛々しさから、90年代の実験期、そして2000年代以降の復活と成熟まで、アルバムごとに異なる顔があるため、複数枚そろえて聴き比べるとその変遷が楽しめます。
エバープレイの中古レコード通販ショップ
エバープレイでは中古レコードのオンライン販売を行っております。
是非一度ご覧ください。

また、レコードの宅配買取も行っております。
ダンボールにレコードを詰めて宅配業者を待つだけで簡単にレコードが売れちゃいます。
是非ご利用ください。
https://everplay.jp/delivery
参考文献
- Testament (Wikipedia)
- Testament — AllMusic
- Testament — Discogs(ディスコグラフィ一覧)
- Testament — Encyclopaedia Metallum


