Anker Soundcore Liberty 4(Liberty 4 NC)徹底レビュー:LDAC・空間オーディオ・ANCの実力を深掘り
はじめに — Liberty 4 が狙うポジション
Ankerの音響ブランドSoundcoreが投入したLiberty 4(市場ではLiberty 4 NCと表記されることが多い)は、価格対性能比の高さを武器にハイレゾコーデック、アクティブノイズキャンセリング(ANC)、そしてモバイル向けの空間オーディオ機能を備えた完全ワイヤレスイヤホンです。本稿では設計思想から音質、ANC、アプリ機能、実使用での評価、競合との比較までを可能な限り詳細に掘り下げます。最新の正確な仕様は公式情報をあわせて確認してください。
外観・装着感:設計と実用性のバランス
Liberty 4は外観的に丸みを帯びたコンパクトなバッテリーケースと、比較的短めのステム(軸)を持つインイヤー型です。ケースはポケットに収まりやすいサイズ感で、マット寄りの仕上げにより指紋が目立ちにくくなっています。イヤーハウジングはやや厚みがありますが、シリコンチップで密閉するタイプではなく、一般的なカナル型に近い装着感を提供します。
装着感に関しては個人差が大きいものの、重量バランスは良好でランニングや通勤といった日常使用での外れにくさは安定しています。付属のイヤーチップは複数サイズが用意されており、適切なサイズ選びが音質やANCの効果を左右します。
物理操作と接続性
イヤホン本体にはタッチ操作があり、再生/停止、曲送り/戻し、通話応答、ANCモード切替などを割り当て可能です。Soundcoreアプリを通じてカスタマイズできる項目も多く、操作性は柔軟性があります。
Bluetooth接続は安定志向で、最新世代のチップを採用することで低遅延や安定した転送を狙っています。コーデック面ではLDACに対応しており、対応機器と組み合わせることで高ビットレートのワイヤレス伝送が可能です(対応状況は送信側機器の設定に依存します)。マルチポイント接続の有無や具体的なプロファイルの互換性はファームウェアやアプリの更新で変わることがあるため、購入前に公式仕様を確認してください。
音質:チューニングの方向性と実力
Liberty 4はSoundcoreのアプリによる音質チューニング(EQプリセットやカスタムEQ)と、個人の聴力に基づく補正機能(HearID等)を組み合わせて使うことを念頭に設計されています。LDAC対応によりソースが対応している場合は、SBCやAACよりも情報量が増し、解像感や高域の伸びが向上するのを実感しやすいのが特徴です。
チューニングは中低域に厚みを持たせつつ、高域は過度に強調せずにバランスを取るタイプ。ポップスやロック、ダンス系でのパンチ感や低域のリズム追従は良好で、ボーカルの前に出るような明瞭さも確保されています。一方で非常に解像度の高いモニター志向の音を求めるリスナーには、若干の柔らかさや温かみが感じられるかもしれません。
アプリのパーソナライズ機能を使うと、個別の聴力に合わせた補正がかかり、特に高域の補正により抜け感や定位が改善されるケースが多いです。LDAC環境下では、音場の奥行き感や微細な残響情報が出やすく、空間表現の幅が広がります。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)と外音取り込み
Liberty 4で採用されているANCは、複数マイクと内部アルゴリズムを組み合わせたタイプで、低域の定常ノイズ(電車や飛行機のエンジン音など)に対しては効果を実感しやすい設計です。周囲の中高域ノイズ(人の声や雑踏)に対する抑制は環境依存ですが、完全に消えるわけではないものの、かなり実用的な低減が期待できます。
外音取り込み(トランスペアレント)モードも搭載しており、会話やアナウンスを瞬時に聞き取りたい場面で便利です。取り込み音の自然さや声の前面化はソフトウェアの調整次第で変わるため、用途に合わせてモードや取り込みレベルを調整するとよいでしょう。
空間オーディオとヘッドトラッキング
近年のトレンドである空間オーディオ(3Dオーディオ)機能にも対応しており、対応コンテンツと組み合わせることで頭の動きに追従するヘッドトラッキング体験が可能です。映画やライブ録音、対応ストリーミングの空間表現をより立体的に再現でき、特に映画系の視聴で没入感を高めます。
ただし、空間オーディオの体験はソースやプレイヤー、接続コーデックなどに強く依存します。モバイル端末の設定とアプリの連携を最適化することで最大限の効果を得られます。
Soundcoreアプリの機能:イコライザーとパーソナライズ
SoundcoreアプリはLiberty 4の魅力を引き出す重要な要素です。アプリ上では次のような機能が利用できます:
- EQプリセットとカスタムEQ(グラフィカルな調整が可能)
- 個人の聴力プロファイルに基づく音質補正(HearIDなどのテスト機能)
- ANCモードや外音取り込みの切替・微調整
- タッチ操作のカスタマイズ
- ファームウェア更新や左右どちらか一方の使用設定
これらにより、汎用的なデフォルト設定からユーザーの好みに合わせたきめ細かい調整まで行えます。アプリの操作性は比較的直感的で、EQの効果は再生しながら確認できるため、実際の音で調整しやすい点が評価できます。
バッテリーと充電
Liberty 4のバッテリー持続時間は使用モード(ANCオン/オフ、音量、コーデック)によって変化します。一般的にANCを使うと連続再生時間は短くなる傾向があるため、長時間の外出ではケース併用で運用することが前提になります。ケースはワイヤレス充電に対応するモデルもあり、利便性を高めていますが、仕様の詳細は購入前に公式スペックを確認してください。
通話品質とマイク性能
通話時のマイク性能は、複数マイクを使ったビームフォーミングやソフトウェアによるノイズリダクションで実用的なクオリティを確保しています。街中の風切り音や周囲の会話といった環境ノイズ下でも相手に音声が明瞭に届くように設計されていますが、極端に騒がしい環境では専用のヘッドセットほどの安定感は期待できないため、用途に応じた運用が推奨されます。
競合との比較:どこが強みか
Liberty 4の強みは、価格帯に対する音質・機能の充実です。LDAC対応や空間オーディオ、柔軟なアプリ設定、実用的なANCを組み合わせており、この点は同価格帯の他社製品と比べても魅力的です。一方で、音の最終チューニングやマテリアルの高級感、極端なノイズ環境でのANC性能などでは上位機種や専業の高級モデルに一部及ばない面もあります。
実際の導入・運用での注意点
購入前のチェックポイント:
- 使用するスマートフォンがLDACやその他の高音質コーデックに対応しているか。
- アプリの動作環境(iOS/Android)と機能差。
- フィット感の確認(店頭試聴やイヤーチップのサイズ調整推奨)。
- ANCや空間オーディオを頻繁に使う場合はバッテリー持ちの影響を想定する。
これらを事前に把握しておくと、自分の利用シーンでの満足度が高まります。
まとめ:誰に向いているか
Anker Soundcore Liberty 4は、ワイヤレスでの高音質再生(特にLDAC環境)、実用的なノイズキャンセリング、柔軟なアプリによる音質調整を求めるユーザーに向いています。コストパフォーマンスを重視しつつ、モバイルでの音楽体験を一段階アップグレードしたいリスナーにおすすめできるモデルです。一方で、オーディオマニア向けの超高解像度チューニングやプロ用途のマイク性能を第一に求める場合は、上位の専用機種を検討する余地があります。
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参考文献
- Soundcore(公式サイト) — 製品ページおよびサポート情報は最新の正確な仕様確認に利用してください。
- Android Authority(レビュー記事) — 市場向けレビューや比較記事が参考になります。
- Rtings(レビュー) — 客観的な測定データや比較が掲載されるサイトです。
- What Hi-Fi?(レビュー) — 音質評価や使用感のレビューが掲載されています。
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