AirPods Pro(第2世代)徹底レビュー:音質・ノイキャン・使い勝手を深掘り解説(購入ガイド付き)

はじめに

AirPods Pro(第2世代)は、Appleが2022年9月に発表した完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルです。新しいH2チップを搭載し、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の大幅な改善、Adaptive Transparencyやパーソナライズド空間オーディオなどの機能が追加されました。本稿では音質、ノイズキャンセリング、バッテリー、接続性、実使用での注意点まで、できるだけ事実に基づいて詳しく解説します。

デザインと装着感

第2世代のAirPods Proは外観こそ前モデルと似ていますが、細部の改良が加えられています。ステム部分にタッチセンサーが内蔵され、スワイプでのボリューム調整が可能になったのが大きな使い勝手向上点です。チップは従来同様シリコン製の交換用イヤーチップが複数サイズ付属し、密閉性を得ることで音質とANC性能を引き出します。

  • 装着感:人によってフィット感は変わるため、付属のイヤーチップで最適サイズを選ぶことが重要。
  • 防水性能:本体(左右イヤホン)およびMagSafe充電ケースは汗や水しぶきに対するIPX4相当の耐性があります(完全防水ではありません)。

音質の評価 — 何が変わったか

Appleは第2世代で低歪みの新しいドライバーとカスタムアンプ、H2チップによる計算オーディオ処理を導入しました。結果として、低域の量感とコントロール性が向上し、中高域の明瞭度も改善されています。クラシックやアコースティック系の楽曲では解像感が上がり、ポップ/EDM系では低域の締まりが向上していることを多くのレビューが示しています。

ただし、Bluetoothの帯域幅制約(オーディオコーデックが主にAAC/SBCである点)により、ハイレゾ相当のワイヤレス再生を期待するのは現実的ではありません。とはいえ、スマートフォンやApple製品との高い統合により、音のチューニングや空間オーディオの体験は非常に使いやすく設計されています。

ノイズキャンセリング(ANC)とAdaptive Transparency

H2チップによりANC性能は第1世代比で向上し、AppleはANCが2倍のノイズ低減をもたらすとしています。実使用では低域の連続音(電車やエアコンなど)や中低域ノイズの抑制が明確に改善され、外音の煩わしさが軽減されます。

Adaptive Transparencyは、周囲の急な大きな音(工事音やクラクションなど)を検出して瞬時に抑制する仕組みで、従来の単純な透過モードより耳に優しい設計です。屋外での会話や環境音の把握は維持しつつ、過度な騒音を和らげる点が特徴です。

通話・マイク性能

通話性能はマイク性能とノイズ処理(ビームフォーミング/ノイズリダクション)によって決まります。第2世代AirPods Proは通話品質が改善され、風切り音低減や顔に近い位置のマイクを生かした音声収集により、屋外での通話でも比較的クリアに相手に声が届きます。ただし極端に強い風や大きな環境騒音下では限界があるため、重要な会議などでは有線マイクや別途専用機材を検討するのが確実です。

バッテリーと充電

Appleの公表値によれば、AirPods Pro(第2世代)はANCオンで最大約6時間の連続再生が可能で、充電ケースを併用すると合計で最大約30時間の再生が可能とされています(使用条件により変動)。短時間の急速充電にも対応し、ケースに5分程度入れておくだけで約1時間程度の再生が得られるというケーススタディもあります。

充電ケースはLightningケーブルに加え、MagSafeおよびQiワイヤレス充電に対応。ケース自体にはスピーカーとU1チップ(精密なFind My機能用の位置検出)を内蔵しており、紛失時の探索精度が向上しています。また、ケースにはストラップ用のループが備えられ、携行性も考慮されています。

接続性とエコシステムの利便性

AirPods ProはiPhone/iPad/Macとのシームレスな連携が強みです。ペアリングはケースを近づけるだけの簡単操作で、iCloudアカウントを介したデバイス間の自動切り替えもスムーズです。空間オーディオやヘッドトラッキング、パーソナライズド空間オーディオなど一部機能はiOS側のバージョン要件があり、最新のiOSを適用することで最良の体験が得られます。

ただし、Android端末など非Apple機器でも利用は可能ですが、カスタムの空間オーディオ調整や一部の高度な機能は制限されます。マルチポイント接続はネイティブ提供ではないため、同時に複数の非Appleデバイスを接続して使いたい場合は注意が必要です。

実使用での注意点とメンテナンス

  • イヤーチップの定期的な清掃:シリコンチップやメッシュに耳垢が溜まると音質や通話性能に影響が出ます。柔らかい布や乾いた綿棒で優しく清掃してください。
  • 防水性能の限界:IPX4は汗や水しぶきに耐えるレベルです。水中での使用や高圧での水には耐えられません。
  • ファームウェアとOSのアップデート:Appleはファームウェアで性能改善やバグ修正を行うことがあるため、定期的に接続機器のOSとAirPodsのファームウェアを最新に保つことを推奨します。

他モデルとの比較(短評)

市場にはSonyやBoseの高性能ANCイヤホンがあり、音質やANCの効き方に特徴があります。Sony WF-1000XM4は有線ライクな高解像度の音作りとANCが強み、Boseは自然で長時間聴いて疲れにくいチューニングが評価されています。AirPods Pro 2は音質・ANCとも高水準で、Appleデバイスとの連携や使い勝手(空間オーディオ、H2に伴う機能)を重視するユーザーにとって非常に魅力的です。

こんな人におすすめ/おすすめできない人

  • おすすめ:iPhoneやMacを日常的に使っており、シームレスな連携、空間オーディオ、通話品質、携帯性を重視するユーザー。
  • おすすめできない人:ワイヤレスでの最高音質(ワイヤレスでのハイレゾ)を最優先する人、マルチポイントで複数非Appleデバイスを厳密に使い分けたい人。

総評

AirPods Pro(第2世代)は、Appleのエコシステムに深く統合された高性能な完全ワイヤレスイヤホンです。H2チップによる音質改善、強化されたANC、Adaptive Transparency、パーソナライズド空間オーディオ、使いやすい物理操作など、日常使いの満足度が高い製品です。競合機は音質やANCの面で優れる点があり好みが分かれますが、Appleデバイスユーザーであれば総合的な利便性で強く推奨できるモデルです。

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参考文献