交響組曲『もののけ姫』のレコードを掘り下げる

本コラムでは、久石譲がチェコ・フィルハーモニー管弦楽団とともに再構成した交響組曲『もののけ姫』のLPについて、1998年のオリジナル録音から2020年のアナログLP化および2021年の改訂版までのリリース史、仕様、マスタリング、アートワーク、収録内容、コレクター視点の価値を解説します。映画音楽ファンやオーケストラ愛好者、ビニールコレクターの皆様にお勧めの一枚です。

交響組曲誕生の背景

『もののけ姫』の交響組曲は、1997年公開の映画音楽を素材に、翌1998年に久石譲自身が全8章に編曲・構成した演奏会用スコアです。録音はプラハのドヴォルザーク・ホールでマリオ・クレメンス指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団によって行われ、オリジナルCD(TKCA-71395)としてリリースされました。

LP初版(2020年7月22日)

リリース概要

  • 発売日:2020年7月22日
  • レーベル:Studio Ghibli Records / Tokuma Japan Communications
  • カタログ番号:TJJA-10026
  • フォーマット:LP、33 1/3 RPM、ステレオ、ブラック・ヴァイナル

プレスとマスタリング

LP初版はオリジナル・マスター・テープからのリマスターが施され、日本国内のJVCプレス工場でプレスされました。温かみのある低域とクリアな中高域が特徴で、内袋は帯付きビニールスリーブ仕様となっています。

改訂版LP(2021年7月20日)

『Symphonic Suite “Princess Mononoke” 2021』として音質とアートワークを刷新した改訂版が発売されました。新規描き下ろしイラストと詳細なライナーノーツを帯に箔押しで施した豪華仕様の限定プレスです。

収録楽章と演奏スタッフ

初版LPはオリジナルの8章を5章に再編した以下の構成で収録されています。

  1. 第一章「アシタカせっ記」 (5:49)
  2. 第二章「TA・TA・RI・GAMI」 (6:44)
  3. 第三章「旅立ち ~西へ~」 (4:58)
  4. 第四章「もののけ姫」 (4:44)
  5. 第五章「シシ神の森」 (6:09)
    録音時の指揮はマリオ・クレメンス、演奏はチェコ・フィルハーモニー管弦楽団で、第四章では久石譲自身のピアノ演奏が際立ちます。

アートワークと装丁の魅力

  • 初版ジャケットはオリジナルCGアートとオーケストラ写真を組み合わせ、映画の叙情性と演奏会の臨場感を両立。
  • 改訂版ジャケットでは新規イラストと豪華ライナーノーツを追加し、帯には箔押しを施したコレクターズ仕様です。

コレクター視点での価値

国内盤は帯付き限定プレスのため中古市場ではプレミア価格がつくことがあります。海外プレス版もファンの間で高い評価を得ています。

結び

交響組曲『もののけ姫』のLPは、映画音楽をオーケストラで再構成した芸術性とアナログ盤ならではの音質・装丁を兼ね備えた一枚です。オリジナル版と改訂版の両方を手に入れ、久石譲の世界を存分に楽しんでください。

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