由紀さおり:清涼感あふれる歌声が刻む名曲の軌跡

由紀さおりは、1946年11月13日に群馬県桐生市で生まれ、幼少期から姉・安田祥子と共に童謡歌手として活動を始めました。1969年3月10日に「夜明けのスキャット」で東芝音楽工業から再デビューし、叙情的なメロディとリズミカルなスキャット唱法が話題を呼んで150万枚を超える大ヒットを記録。続く「手紙」や「恋文」もオリコンチャートを賑わせ、1970年代を代表する歌姫としての地位を確立しました。近年は米国のバンドPink Martiniとのコラボレーション・アルバム『1969』をリリースし、世界50ヵ国以上で配信・発売、各国のiTunesチャートで1位を獲得するなど、国境を越えた評価を受けています。

経歴の概観

由紀さおり(本名:安田章子)は、幼少期に「ひばり児童合唱団」に参加し、姉と共に童謡歌手として数々の作品をリリース。その後1969年にリリースした「夜明けのスキャット」で現在の芸名で再デビューを果たし、一躍注目を集めました。

主なヒット曲の詳細解説

夜明けのスキャット

1969年3月10日発売。山上路夫作詞、いずみたく作曲・編曲の本作は、幻想的な歌詞とほとんどがスキャットで構成された斬新な構成が特徴です。オリコン週間シングルチャートでは1位を獲得し、同年度の年間チャートでもトップを飾りました。第11回日本レコード大賞作詩賞を受賞し、累計150万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました。

手紙

1970年7月5日発売。なかにし礼作詞、川口真作曲のバラードで、切ない女性の心情をストレートに表現した歌詞が多くの共感を呼びました。オリコン週間チャートで6週連続1位を獲得し、同年度の年間6位にランクイン。第12回日本レコード大賞歌唱賞を受賞し、約150万枚の売上を記録しました。

恋文

1973年8月20日発売。吉田旺作詞、佐藤勝作曲の本作は、郷愁を誘うメロディが印象的です。オリコン週間最高位は32位と控えめながら、第15回日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞し、ファンから高い評価を得ました。累計売上は約12万枚に達しています。

その他の代表曲

  • 生きがい(1970年):70年代初頭を代表するバラードとして約24万8千枚を売り上げました。
  • 挽歌(1975年2月5日):切ない抒情歌として約19万1千枚のセールスを記録。
  • ルーム・ライト(1973年):夜の情景を思わせるメロディが人気で、約9万2千枚を売り上げました。

Pink Martiniとのコラボレーションと国際的評価

2011年10月12日に日本で、11月1日に米国でリリースされたPink Martiniとの共作アルバム『1969』は、全世界50ヵ国以上で配信・発売され、日本のオリコントップ5入りを果たしました。カナダを含む各国のiTunesチャートでも1位を獲得し、由紀さおりの歌声が世界中のジャズ・ポップリスナーに新たな魅力を伝えました。

最近の活動と今後の展望

2025年現在も精力的にコンサートを開催し、新録音やリマスター盤のリリースを行うなど活躍を続けています。また、後進の育成や音楽教室での指導にも意欲を見せており、今後もその清涼感あふれる歌声で多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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