ナイロンラインとは?初心者に最も使いやすい万能ラインを徹底解説
はじめに:ナイロンラインとはどんな釣り糸?
「ナイロンライン」とは、ナイロン樹脂を素材にした単一構造の釣り糸のことです。
釣り糸の中でも最も歴史が古く、現在も最もポピュラーなライン素材として多くの釣り人に愛用されています。
柔らかくて扱いやすく、結びやすい。そして価格も手頃。
これらの特徴から、初心者の入門用ラインとして最適とされています。
ナイロンラインの特徴
① 適度な伸びがある
ナイロンは伸縮性が高い素材で、魚の引きに対してクッションのように伸びて衝撃を吸収します。
そのため、ドラグ調整が甘くても糸切れしにくく、初心者でも安心して使えます。
特にエサ釣りや浮き釣りなど、急なアタリに対応する釣りでは大きなメリットです。
② 柔らかくて扱いやすい
ナイロンラインは柔軟性が高く、巻きグセがつきにくいため、
リールへの巻き取りや結束がスムーズに行えます。
トラブル(糸ヨレ・絡み)が少ない点も初心者にうれしいポイントです。
③ 比較的安価で入手しやすい
素材コストが低いため、他のライン(PE・フロロ)に比べて価格が安いです。
初心者が気軽に試せるだけでなく、頻繁に巻き替える人にも経済的です。
④ 水に浮きやすい
ナイロンは比重が軽く、水面に浮きやすいという特性があります。
そのため、**トップウォーターゲーム(表層狙い)**に向いています。
ただし、沈めたい釣りでは少し不利になる場合もあります。
ナイロンラインのデメリット
① 吸水性があり、劣化しやすい
ナイロンは水を吸う性質があり、使用時間とともに強度が低下します。
また、紫外線にも弱いため、長期保管や直射日光の下での使用には注意が必要です。
→ 対策:使用後は軽く水洗いして陰干しし、定期的に巻き替える(1〜3か月が目安)
② 感度が低い
伸びやすいため、魚のアタリが手元に伝わりにくい傾向があります。
繊細なアタリを取る釣り(アジング・メバリングなど)では不向きです。
③ 水圧で伸びるため、深場釣りには不向き
深場ではラインが伸びすぎて、魚との距離感やフッキングのタイミングが取りにくくなります。
深場やオフショアではフロロカーボンやPEラインが好まれます。
ナイロンラインの用途とおすすめシーン
| 釣りスタイル | おすすめ理由 | 
|---|---|
| エサ釣り(堤防・川) | トラブルが少なく、初心者でも扱いやすい | 
| トップウォーター(バス・シーバス) | 浮力があるためルアー操作がしやすい | 
| フロートリグ・ウキ釣り | 伸びがクッションになり、バラシを軽減 | 
| 子ども・入門者向け釣り | 扱いやすくコスパが良い | 
ナイロンラインの号数と強度の目安
| 号数 | 強度(lb) | 主な用途 | 
|---|---|---|
| 0.8〜1.5号 | 3〜6lb | 淡水の小物釣り、アジ・メバル | 
| 2〜3号 | 8〜12lb | シーバス・堤防釣り | 
| 4〜5号 | 16〜20lb | バス釣り・ロックフィッシュ | 
| 6号以上 | 25lb〜 | 大型魚、海釣り、船釣り | 
※メーカーによって若干異なります。
ナイロンラインのメンテナンス方法
- 使用後は軽く水洗いする
海釣りの場合、塩分が残ると劣化が早まります。 - 日光を避けて保管する
直射日光や高温はナイロンの天敵です。 - 定期的に巻き替える
釣行回数にもよりますが、1〜3か月ごとの交換が理想。 - リールに巻く際はテンションをかける
緩く巻くとライントラブルの原因になります。 
ナイロンラインと他素材の比較
| 特徴 | ナイロンライン | フロロカーボン | PEライン | 
|---|---|---|---|
| 強度 | 普通 | 強い | 非常に強い | 
| 伸び | 大きい | 少ない | ほぼゼロ | 
| 感度 | 低い | 高い | 非常に高い | 
| 耐摩耗性 | 普通 | 高い | 弱い | 
| 吸水性 | あり | ほぼなし | なし | 
| 価格 | 安い | 中程度 | 高い | 
| 向き釣り | 初心者・万能型 | ボトム・深場 | 遠投・高感度 | 
この表から分かるように、ナイロンはバランス型で扱いやすいラインです。
特に釣りデビューの人や、手軽に楽しみたい人に最もおすすめです。
まとめ:ナイロンラインは“万能で扱いやすい定番ライン”
ナイロンラインは、釣りの基本を支える最も万能なライン素材です。
扱いやすさ・コスト・汎用性の3拍子がそろっており、
初心者はもちろん、ベテランもサブラインとして常備するほど信頼性があります。
「迷ったらナイロン」——
それほど、釣りの世界でスタンダードな存在なのです。


