PHPとは?Web開発を支えるスクリプト言語の基本

はじめに

Webサイトやアプリを作るときに欠かせないのが「プログラミング言語」です。
その中でも特に長年にわたって人気を誇るのが PHP(ピーエイチピー) です。

WordPressやECサイト、ブログなど、多くのWebシステムはPHPで動いています。
この記事では、PHPとは何か、どんなことができるのか、そして初心者が学ぶべき基本をわかりやすく解説します。


1. PHPとは?

PHP(Hypertext Preprocessor) は、サーバー上で動作するプログラミング言語です。
Webページを動的に生成することができるため、「サーバーサイドスクリプト言語」とも呼ばれます。

HTMLが「静的なページ」を作る言語であるのに対し、PHPは「ユーザーごとに内容が変わるページ」を作ることができます。
たとえば、ログイン機能やお問い合わせフォーム、ショッピングカートなどの動的処理を実現します。


2. PHPの特徴

① HTMLと組み合わせて使える

PHPはHTMLファイルの中に直接埋め込むことができます。
たとえば以下のように書くと、Webページに「Hello World!」と表示されます。

<!DOCTYPE html>
<html>
<body>
<?php
  echo "Hello World!";
?>
</body>
</html>

HTMLの中にPHPコードを書くことで、見た目とロジックをまとめて扱えるのが特徴です。


② サーバー上で動作する

PHPはサーバーで処理され、その結果だけがブラウザに送られます。
そのため、ユーザーはPHPのソースコードを見ることができません。
この仕組みにより、セキュリティ性の高いWebアプリケーションを構築できます。


③ 無料で使えるオープンソース

PHPは無料で利用でき、XAMPPやMAMPなどを使えば誰でも簡単に開発環境を整えられます。
学習コストも低いため、初心者にとって最初に触れるプログラミング言語としても人気です。


④ 豊富なフレームワークとCMS

PHPには多くのフレームワーク(便利な開発テンプレート)が存在します。

  • Laravel(ララベル):最新のPHP開発で人気No.1
  • CodeIgniter(コードイグナイター):軽量で高速
  • CakePHP(ケーキピーエイチピー):日本でも長年利用実績あり

また、世界中のWebサイトの約40%を占めるWordPressもPHPで構築されています。


3. PHPでできること

PHPはWeb開発を中心に幅広く活用されています。代表的な用途は以下の通りです。

分野活用例
Webサイト開発WordPress、企業サイト、ブログ
ECサイト商品登録・カート機能・注文処理
会員システムログイン・ユーザー管理・ポイント機能
API構築JSONやXMLを使ったデータ通信
データベース連携MySQLやMariaDBと組み合わせて利用

特に「PHP + MySQL + Apache」の組み合わせは、「LAMP環境」としてWeb開発の基本形です。


4. PHPの学習ステップ

初心者がPHPを学ぶときのステップを簡単にまとめます。

  1. 開発環境の構築(XAMPPやMAMPをインストール)
  2. 基本文法を学ぶ(変数、条件分岐、ループ、関数など)
  3. フォームと連携(入力データの受け取り)
  4. データベースとの接続(MySQLを利用)
  5. 簡単なアプリを作る(会員登録や掲示板など)

最初はローカル環境で練習し、慣れてきたらレンタルサーバーで実際に動かしてみましょう。


5. PHPのメリットとデメリット

【メリット】

  • 導入が簡単で初心者でも始めやすい
  • Webサーバーに標準対応している
  • 学習教材やサンプルが豊富
  • 多くのCMS(WordPressなど)で利用されている

【デメリット】

  • コードの書き方に自由度が高く、設計を誤ると管理が難しい
  • 高負荷処理には他の言語(Python、Node.jsなど)の方が適する場合もある

6. まとめ

PHPとは、Webページを動的に作ることができるサーバーサイド言語です。
無料で使え、HTMLとの親和性が高く、WordPressをはじめ世界中のWebサイトで採用されています。

初心者でも始めやすく、実践的なWeb開発スキルを身につけるのに最適な言語です。
まずはローカル環境でPHPファイルを動かしてみましょう。
画面に「Hello World!」が表示できたら、あなたももう立派なPHP開発者の第一歩です。