XMLとは?基本構造から使い方までわかりやすく解説XMLとは?
XML(Extensible Markup Language、拡張可能マークアップ言語)は、データを「構造化して記述するための言語」です。Webやシステム間でデータをやり取りする際に広く使われており、人間にもコンピュータにも読みやすい形式で情報を整理できます。
XMLの基本構造
XMLは「タグ」でデータを囲むことで、データの意味を明確にします。例えば次のような書き方です。
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<title>XML入門</title>
<author>山田太郎</author>
<price>1500</price>
</book>
このように、<book> の中にタイトル・著者・価格といった情報が含まれています。
HTMLと似ていますが、XMLはタグ名を自由に定義できる点が大きな特徴です。
XMLが使われる主な場面
- システム間のデータ交換
例えば銀行や企業間で、顧客情報や注文データをやり取りする際に使われます。フォーマットが共通であるため、異なるシステム間でも正確に情報を共有できます。 - 設定ファイルとしての利用
多くのアプリケーションやサーバーでは、設定ファイル(.xml)形式で動作を制御します。例えば、AndroidアプリのレイアウトやJavaの設定ファイルなどが代表例です。 - 文書の構造定義
XMLは、文章の意味構造を明確に定義するためにも使われます。ニュース配信(RSS)やオフィス文書(Word、Excelなど)でも内部的にXML形式が採用されています。
XMLのメリット
- 拡張性が高い:自由にタグを定義でき、どんなデータにも対応可能。
- 可読性が高い:人間にも理解しやすいテキスト形式。
- システム依存しない:どのOS・言語でも扱える標準フォーマット。
JSONとの違い
最近ではXMLの代わりにJSON(JavaScript Object Notation)が多く使われています。
違いを簡単にまとめると以下の通りです。
| 比較項目 | XML | JSON |
|---|---|---|
| データ構造 | 階層型 | オブジェクト/配列型 |
| 可読性 | タグで囲むためやや冗長 | シンプルで短い |
| 拡張性 | タグを自由に定義可能 | 構造が固定的 |
| 主な用途 | 設定・文書・業務データ | Web API・JavaScript連携 |
XMLはやや古典的ですが、文書構造の表現力が高く、今でも業務システムでは根強く使われています。
まとめ
XMLは、データの意味と構造を明確に表現できる強力なマークアップ言語です。
JSONの登場によりWeb開発では使用頻度が減ったものの、複雑なデータ構造を扱う業務システムや設定ファイル、文書フォーマットでは今も重要な役割を担っています。
XMLを理解することは、システム間連携やデータ構造設計の基礎を学ぶ第一歩となるでしょう。


