Ferry Corsten(System F・Gouryella含む)レコード完全ガイド:初回プレス・白ラベルの見分け方とおすすめ盤
イントロダクション — Ferry Corsten(フェリー・コーステン)をレコードで楽しむ理由
Ferry Corstenは90年代後半から00年代にかけてトランス/プログレッシヴ系のシーンを牽引してきたプロデューサー/DJです。彼は自身名義のリリースのほか、System F、Gouryella、Moonmanなど複数の重要な別名義を持ち、それぞれがクラブやレイヴで長く愛される名曲を生み出しました。レコード(アナログ盤)でコレクションすることで、オリジナルプレスの質感、限定盤のアートワーク、そして当時のクラブで鳴っていた「音」をリアルに再現できる点が魅力です。本コラムでは、レコード収集の観点からフェリー・コーステンのおすすめ盤をピックアップし、どのプレスを狙うべきか/見分け方やコレクション価値について深掘りします(再生・保管・メンテナンスの具体的な方法は扱いません)。
コレクションの前提:別名義と初回プレスの重要性
Ferry Corstenは多数の別名義で活動しているため、まずは「誰の何のリリースか」を整理することが重要です。代表的な別名義は主に以下の通りです。
- System F — 大ヒットとなったシングル群(クラシック・トランス寄り)
- Gouryella — 初期トランス黄金期のアンセムを含むプロジェクト(もともとはTiëstoとの共同)
- Moonman などの別プロジェクト — DJ向けの12インチでよく見かける
一般に、初回プレス(オリジナル12インチ)やプロモ(ホワイトラベル、DJ配布の限定盤)は流通量が少なく、コレクターズアイテムになりやすいです。逆に、人気曲は後年にリプレスやベスト盤で再発されることが多く、音源は入手しやすくなりますがオリジナルの価値は落ち着きません。
おすすめレコード(深掘り)
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System F — 「Out of the Blue」(12インチ)
概要:System F名義の代表作で、トランス・アンセムとしてクラブで長く鳴り続けている曲。12インチシングルでのオリジナル盤はコレクターに人気です。
レコード面で注目する点:
- オリジナル・プレス(初回12")のジャケット/ラベルの違いをチェック。再発はアートワークやラベル表記が微妙に異なることが多いです。
- プロモ盤(白ラベル)は流通が少なく希少性が高い場合があるため、出物は注目に値します。
- ミックス違い(オリジナル・ミックス、クラブミックス、リミックス)が併録されていることが多く、コレクションとして価値が出ます。
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Gouryella — 「Gouryella」 / 「Walhalla」 等(12インチ)
概要:Gouryellaはフェリー・コーステンの最も象徴的なプロジェクトの一つで、トランス・クラシックを多数輩出しました。初期の12インチはオリジナル盤の人気が高いです。
レコード面で注目する点:
- オリジナルのレーベル表記とカタログ番号を確認する。欧州・UK・オランダ等、プレス国によって盤質やマスターが異なることがあります。
- シングル盤はBサイドやリミックスの収録が盤ごとに違う場合があるため、目当てのミックスが何に収録されているかを事前にチェックするのが肝心です。
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Ferry Corsten — 「Beautiful」 feat.(ボーカル曲の12インチ)
概要:フェリー名義のボーカル曲も人気で、クラブDJが使いやすいリミックスやラジオ向けのショートバージョンが12インチにまとまっていることが多いです。
レコード面で注目する点:
- ボーカル曲の12インチはラジオエディット/クラブミックス/インスト等が同時収録されることが一般的。DJユースかコレクション用かで盤を選ぶと良いでしょう。
- 特定のリミキサー(別アーティスト)のリミックスが収録されている初回盤は市場価値が上がる傾向があります。
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アルバムLP:『L.E.F.』/『Twice in a Blue Moon』 等(アーティスト名義LP)
概要:フェリーのアルバムはLPで出ていることがあり、2LP仕様や限定カラー盤を狙うと見栄えも良く、コレクション性が高いです。
レコード面で注目する点:
- オリジナルLPと後年の再発ではマスタリングが異なる場合があります。どちらの音作りが好みかで選んでください(クラブ仕様のダイナミックさ重視 vs. アルバム向けのバランス重視など)。
- 限定カラー盤、ボーナストラック入りの初回盤、インナースリーブの歌詞カードやダウンロードコードの有無などはコレクター評価に影響します。
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レア&プロモ盤(白ラベル、DJカット、テストプレス)
概要:フェリー作品はクラブ向けのプロモが多く作られ、白ラベルやテストプレスが出回ります。これらは希少性が高く、入手困難なことが多いです。
レコード面で注目する点:
- 白ラベルは情報が少ない分“見つけた瞬間”価値があります。封入物(ステッカーや手書きのラベル)もチェックしましょう。
- テストプレスは通常数枚しか作られないため、盤の状態や付属シール等で真贋を判断する必要があります。
買う前に確認すべき、レコード特有のチェックポイント(流通・真贋/価値判断)
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プレス国とレーベル表記
欧州盤/UK盤/米盤でラベル仕様やジャケットの紙質、センターホールの処理などが異なります。オリジナルのラベル表記やカタログ番号を写真で照合することが重要です。 -
マトリクス(ランアウト)と刻印
ランアウト(レコード溝外周)に刻まれたマトリクスや刻印は、オリジナル盤特有の情報を示すことが多いです。再発盤とは刻印内容が異なることがありますので、出品写真で確認しましょう。 -
付属物の有無
インサート、帯、ダウンロードコード、シールなどの付属品は盤の価値を大きく左右します。特に初回プレスに付属していたものが欠けている場合は減価要因になります。 -
マーケット価格の変動
人気曲の初回盤は一時的に急騰することもあります。稀少なプロモやテストプレスは出品が少ないため、相対評価(過去の落札例やDiscogsのマーケットプレイス履歴)で相場を確認することをおすすめします。
実務的な購入ルートと留意点
主な購入ルートは次の通りです:Discogs、eBay、専門中古レコード店、レコードフェア、SNSでの個人売買。オンラインで買う場合は写真(全体/ラベル/マトリクス刻印/インナースリーブ)を必ず確認し、出品者の評価や返品ポリシーをチェックしてください。レビューや質問機能を活用して「その盤が初回プレスか、プロモ盤か」を事前に確認する習慣が重要です。
最後に — 収集の楽しみ方と狙いどころ
Ferry Corstenのレコード収集は「音楽史的価値」と「プレイアビリティ(DJ視点)」の両面で楽しめます。初期の12インチシングルやプロモ盤は歴史的価値が高く、アルバムLPの限定色や特装盤は見た目の満足度も高いです。まずは自身が最も好きなトラック(たとえばSystem F/Gouryellaのアンセム曲)を軸に、オリジナル12インチ→良コンディションの再発→希少プロモと段階的にコレクションを広げると後悔が少ないでしょう。
参考文献
- フェリー・コーステン — Wikipedia(日本語)
- Ferry Corsten 公式サイト
- Flashover Recordings(Ferry Corsten 主宰レーベル)
- Ferry Corsten — Discogs(リリース一覧とマーケット)
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