Infected Mushroomのレコード保存版:コレクター&初心者必携!厳選6枚と購入・聴き方ガイド

イントロダクション:Infected Mushroomとは

Infected Mushroom(インフェクテッド・マッシュルーム)は、イスラエル出身のサイケデリック・トランス/エレクトロニカ界を代表するデュオ(Amit Duvdevani/Duvdev と Erez Aizen)。1990年代後半から活動を続け、サイケデリック・トランスのダンスフロア指向のサウンドを基盤にしつつ、ロック、ブレイクビーツ、オーケストレーション、ポップ的なメロディなど多様な要素を取り入れて進化してきました。本コラムでは、彼らのキャリアを辿りつつ「レコードで手に入れたい」おすすめアルバムを深掘りして紹介します。

選定基準

  • 影響力:サイケデリック・トランス/電子音楽コミュニティに与えた影響。
  • サウンドの幅:ベーシックなトランスから実験作まで、彼らの多面性がよく分かる作品。
  • コレクション価値:初回プレスや限定盤など、レコードとして所有する価値が高いか。
  • リスニング体験:アルバム構成としての完成度、曲の並びや聴きどころ。

おすすめアルバムと深掘り解説

1. The Gathering(初期の傑作)

デビュー近辺の作品群を代表するアルバムとして、彼らのサイケデリック/ゴアトランス寄りのルーツを知るには欠かせない一枚。高速で複雑なシンセワーク、重心の低いベース、サイケデリックな雰囲気が色濃く出ており、当時のパーティー文化やレイヴ向けのダンストラックが詰まっています。レコードで聴くと、中低域の重厚感やシンセの立体感が増し、クラブ音源としての迫力がより明確に感じられます。

2. Classical Mushroom(初期実験とメロディの確立)

タイトルが示す通り「古典」的な位置づけで、初期の彼らの音楽的志向と技術的完成度が見えるアルバム。トランスのエネルギーを保ちつつ、メロディや構成により焦点を当てた楽曲が多く、ライブでの展開やリミックスのネタにもなりやすい作りになっています。サイケ系のコレクションに混ぜることで、初期トランスの流れを理解しやすくなります。

3. Converting Vegetarians(多様化・実験性の象徴)

このアルバムは2部構成(ダンス寄り・実験寄り)などアルバム全体で多面性を打ち出したことで知られます。エレクトロニック・プロダクションに加えて、生楽器やアンビエント的なパート、歌もののアプローチも導入され、単なる「トランスアルバム」を超える芸術性を示しました。レコードでじっくり通して聴くと、アルバム構成の妙や細部の音作りがよく分かります。

4. Vicious Delicious(ロック/ポップ寄りのブレイクスルー)

このあたりから彼らはロックやブレイクビーツ、ポップ的な要素を大胆に取り入れ、より広いリスナー層に届く楽曲を制作します。特にシングル級のキャッチーなチューンがあり、DJセットだけでなくラジオやフェスでの受けも良いタイプの曲が収録されています。コレクター的にはシングルカットやプロモ盤の存在にも注目したい時期です。

5. Army of Mushrooms(現代的エレクトロニカとコラボの展開)

当作ではエレクトロ、ダブステップ的な要素、そしてバンド的なアプローチが現代のダンスミュージックと融合しています。プロダクションがより洗練され、ダイナミクスの幅が広がったことでアルバム全体の聴きごたえが増しました。限定盤やカラーヴァイナルなども出回っていることがあり、物理媒体としての魅力が高い作品です。

6. Return to the Sauce(ルーツへの回帰)

近年の作風から一転して、彼らのサイケデリック/トランスの原点回帰を感じさせるアルバム。古典的なサイケサウンドのテンションと現代的なサウンドデザインを両立させた内容で、長年のファンやトランス好きにとって嬉しい一枚になっています。「最新盤でありながら原点を再確認できる」点が評価されました。

各アルバムをレコードで手に入れる際のポイント(コレクション観点)

  • 初回プレスやオリジナル盤は流通量が少なく、コレクター価格がつきやすい。ただし音質面ではリマスター再発が必ずしも劣るとは限らないため、購入前に盤の状態とプレス情報を確認するのが重要です。
  • 限定カラーヴァイナルやプロモ盤は見た目の魅力だけでなく将来的な希少性にも直結するため、保管に価値があります(ただし購入は本当に好きな盤に限定するのが無難)。
  • 収録曲のバージョン違いやリミックスの有無をチェック。シングルやEPにはアルバム未収録のリミックスや長尺版が含まれていることが多いです。
  • レコード出品時の情報ソースとしてDiscogsや公式ストア、著名レコードショップのカタログは非常に有用です。出品者の信頼性や盤の状態説明をよく確認してください。

聴き方の提案(アルバムごとの楽しみ方)

  • 初期作品(The Gathering、Classical Mushroom)→ まずは通して一気に聴いて、勢いとドライブ感を楽しむ。パーティー音楽としてのテンポ感を体感するのに向いています。
  • 実験的作品(Converting Vegetarians)→ 曲ごとの細部をヘッドフォンで確認。楽器配置やステレオ感、アレンジの遊びが発見できます。
  • クロスオーバー期(Vicious Delicious、Army of Mushrooms)→ 好きなトラックをピンポイントで聴くのも良し。曲が持つフックやボーカル表現に注目してください。
  • 近年の回帰作(Return to the Sauce)→ 彼らの原点と現在がどう結びついているかを、アルバム構成を通して味わうのがおすすめです。

どの盤から買うべきか:初心者向けの実用アドバイス

  • まずは「代表作1〜2枚」を選ぶ:サウンドの幅を知るために、初期のダンス寄り作品と中期〜後期の実験/クロスオーバー作品を1枚ずつ。
  • 次にシングル/EPで名曲のオリジナル長尺やリミックスを補完すると、コレクションの厚みが増します。
  • 信頼できる出所で状態の良い盤を買う:特にジャケット割れや盤のキズなどはコレクション価値と音質に直結します。

最後に:Infected Mushroomのレコードを集める価値

Infected Mushroomは単に「サイケデリック・トランスのアーティスト」という枠を超え、多岐にわたる音楽的挑戦を続けてきました。レコードで彼らの作品を揃えることで、時代ごとの変遷や音作りのこだわりを物理媒体として手元で比較できる点に大きな魅力があります。初心者〜コレクターまで、それぞれの目的に応じた買い方があるため、自分の聴き方に合わせて少しずつ揃えていくのがおすすめです。

参考文献

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