ペトゥラ・クラーク(Petula Clark)入門|Downtownから聴くおすすめ名盤&中古レコード購入ガイド

Petula Clarkの魅力 — なぜ聴くべきか

イギリス出身の歌手Petula Clark(ペトゥラ・クラーク)は、1940年代の子役時代から長いキャリアを持ち、1960年代のポップ黄金期に世界的なヒットを連発しました。透明感のある声質と、Tony Hatchなどの作家/プロデューサーによる洗練されたポップ・アレンジが融合し、都会的で伸びやかなサウンドが特徴です。また、英語だけでなくフランス語やドイツ語でも多数の録音を残し、国際的な歌手としての地位を確立しました。

おすすめレコード(厳選)

  • "Downtown"(シングル/コンピレーション収録)
    彼女の代名詞ともいえる代表曲。Tony Hatch作・プロデュースのもとで生まれたこの楽曲は、1964年にリリースされ世界的に大ヒットしました。都会の喧騒の中で「ダウンタウン」に向かう情景を描く歌詞と、キャッチーでありながらエレガントな編曲が見事に噛み合っています。まずはこの曲を基点にPetula Clarkの世界に入るのが定番です。

  • "I Know a Place"(シングル/アルバム収録)
    "Downtown"ヒット後に発表されたナンバーで、同路線の明るいポップ・チューン。Tony Hatchとの黄金コンビによる、メロディの良さとポップなアレンジが際立ちます。シングル曲としての完成度が高く、当時のポップスの音作りを知るうえで重要な1曲です。

  • "Don't Sleep in the Subway"(シングル)
    同時代の典型的なブリティッシュ・ポップの香りと、大きめのストリングスやブラスを用いた劇的な編曲が特徴の楽曲。ヴォーカル表現の幅やドラマ性を楽しめる1曲で、ライブでの定番としても評価されています。

  • "This Is My Song"(シングル)
    チャーリー・チャップリン作曲(映画『世界の涯ての灯』の主題歌)で、1967年に世界的ヒットとなった大人びたバラードです。これまでのポップ路線からやや俯瞰的でエモーショナルな表現へと広がりを見せた曲で、Petulaの歌唱表現の幅を感じさせます。

  • コンピレーション: "Downtown – The Best Of"/"The Singles A's & B's" など
    初期から中期にかけてのシングル群をまとめて聴けるコンピレーションは、入門用として最適です。オリジナルのシングル・バージョンやB面曲にこそ味わい深いナンバーが眠っていることが多く、まとまった編集盤で通して聴くことで時代の流れや表情の変化が分かります。

  • 多言語録音集(フランス語/ドイツ語のシングル集)
    Petulaはフランス語/ドイツ語での録音も多く、英語版とは異なるアプローチや編曲を聴けるのが魅力です。特にフランス語曲にはロマンティックで映画的なアレンジが施されていることが多く、コレクターズ・バリューも高いです。

  • ボックス/アンソロジー: "The Pye Anthology"/"Complete Singles" 系
    初期のPye期や、ヒット期のシングルを網羅したアンソロジー盤は、音源の抜けや別テイク、モノ/ステレオ差を確認したいコレクターにおすすめ。オリジナル・シングルの流れやプロデュースの変遷が俯瞰できます。

各レコードの注目ポイント(聴きどころ)

  • Tony Hatchとのコラボレーション:彼が作曲・プロデュースした楽曲群は、シンプルながらポップと洗練が同居する名編曲が多く、Petulaの声質と相性が良い点をまず注目してください。

  • シングルA面だけでなくB面にも名曲が:1960年代のシングル文化では、B面に意外な佳作が収められていることが多く、コンピ収録曲で新たな発見があるかもしれません。

  • 多言語録音の違い:同じ楽曲のフランス語版などは編曲や歌い回しが微妙に異なり、表現の幅を楽しめます。レア盤としても注目度が高いです。

  • 60年代中盤〜後半の変化:初期の軽やかな都会ポップから、後年のより成熟したバラードや映画的なアプローチ(例:"This Is My Song")へと変化していく流れを追うと面白いです。

購入・コレクションのヒント(収集観点)

  • オリジナル・リリースを狙う場合は、英国Pyeレーベルや各国のシングル盤(フランス盤・ドイツ盤など)に注目。言語違いやジャケット違いで楽しみ方が広がります。

  • リマスター/再発盤は音質向上やボーナストラック収録が期待できるため、音質重視なら近年の公式アンソロジーや再発CDを検討すると良いでしょう。

  • 曲ごとのプロデューサー/編曲者クレジットを見ると、同時代のセッション・ミュージシャンや編曲スタイルの違いが読み取れ、深堀が楽しくなります。

まとめ

Petula Clarkは、単に「60年代のヒットメーカー」という枠を超え、洗練された歌唱と国際性を併せ持つアーティストです。まずは"Downtown"を軸に代表曲群を追い、気に入った時期や言語の録音を深掘りしていくと、彼女の多彩な魅力が見えてきます。コンピレーションで歴史を俯瞰し、気に入った曲はオリジナル盤や多言語盤で聴き比べるとより楽しめます。

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