住設とは?住宅設備の意味・範囲・具体例をわかりやすく解説

1. 「住設」とは?

住設(じゅうせつ)とは、「住宅設備機器」の略称で、住宅の暮らしを支える設備全般を指す言葉です。

家の生活機能を担う機器・設備の総称であり、
新築・リフォーム・修繕・メンテナンスの場面で広く使われています。

たとえば、

  • キッチン
  • 浴室
  • 洗面台
  • トイレ
  • 給湯器
  • 換気扇
  • 空調機
  • 照明器具
  • 水栓金具
  • インターホン

など、生活に直結する設備がすべて「住設」です。


2. 住設の具体的な分類

住宅設備は非常に幅広いため、大きく次のように分類されます。

2-1. 水回り設備

  • システムキッチン
  • ユニットバス
  • 洗面化粧台
  • トイレ(温水洗浄便座含む)
  • 水栓金具(混合水栓、浄水器一体型など)

住宅設備の中でも最もリフォーム需要が大きい分野です。


2-2. 給湯・給水設備

  • 給湯器(ガス給湯器、エコキュート、電気温水器など)
  • 追い焚き配管・循環金具
  • 浄水器
  • ポンプ機器
  • 給水・給湯配管設備

住まいの「お湯・水」を支える重要な分野。


2-3. 空調・換気設備

  • ルームエアコン
  • ダクト式換気システム
  • レンジフード
  • トイレ・浴室換気扇
  • 全熱交換型換気システム(第一種換気)

近年は省エネ・断熱性能向上とセットで注目が高い領域です。


2-4. 電気・通信設備

  • 照明器具
  • 住宅分電盤
  • インターホン
  • TV配線
  • LAN配線
  • スマートホーム関連機器(IoT設備)

リフォーム・新築ともに設置計画が重要です。


2-5. 住宅外構設備

  • 玄関ドア
  • サッシ(窓)
  • シャッター
  • カーポート
  • ポスト・宅配ボックス

これらも「住設」の枠に含まれることがあります。


3. 住設メーカーの例

住宅設備を扱うメーカーは数多く存在し、
代表的な企業としては次のようなブランドがあります。

  • LIXIL(トイレ・キッチン・浴室など幅広い)
  • TOTO(トイレ・水栓・ユニットバス)
  • Panasonic(キッチン・建材・照明・換気)
  • タカラスタンダード(ホーローキッチン・ユニットバス)
  • ノーリツ/リンナイ(給湯器・ガス機器)
  • ダイキン(空調機器)

建築会社・工務店・設備業者は、これら住設メーカーの製品を組み合わせて
住宅の設備を構成します。


4. 住設を導入する目的

4-1. 生活の利便性向上

便利で快適に生活できる設備を整備するため。

4-2. 省エネ・光熱費の削減

エコキュート、高効率給湯器、LED照明など。

4-3. 安全性・衛生性の向上

温水洗浄便座、浴室暖房乾燥機、タッチレス水栓など。

4-4. 住宅の資産価値向上

水回り設備は住宅評価において重要なポイントです。


5. 住設と「建築設備」の違い

住設(住宅設備)
→ 住宅で使用する「個別機器・製品」
例:キッチン、トイレ、給湯器、換気扇

建築設備(ビル設備)
→ 集合住宅・商業施設・病院・工場などの設備
例:空調システム、給排水設備、受変電設備、消防設備、中央監視

住設は主に「家庭内向け」
建築設備は「大型建物向け」という違いがあります。


6. 住設業界でよく使われるシーン

  • 工務店「住設の搬入日、いつにします?」
  • リフォーム業者「水回り住設の交換で工期は○日です」
  • 設備工事会社「住設の取り付けだけ依頼された現場です」
  • 不動産業者「住設が古いのでリフォーム推奨です」

特にリフォーム業界では、
「住設=水回り設備」という意味で使われることも多いです。


7. まとめ

住設とは住宅設備機器の総称であり、
キッチン・浴室・洗面・トイレ・給湯器・換気扇・空調など、
暮らしに必要な設備を広く含む言葉です