Dimmu Borgirのおすすめレコード徹底ガイド:アナログ盤の選び方と聴きどころ
Dimmu Borgir — おすすめレコード深掘りガイド
ノルウェー出身のシンフォニック・ブラックメタルバンド、Dimmu Borgir(ディム・ボルギル)のレコード(アナログ盤)を、作品の位置づけや聴きどころ、コレクター向けの選び方といった視点で深掘り解説します。本稿はレコードそのものの再生・保管・メンテナンスの方法論ではなく、どの盤を選ぶべきか、各作品がバンドの歴史と音楽性においてどのような意義を持つかに焦点を当てています。
バンドの音楽的特徴(簡潔に)
Dimmu Borgirは、初期の北欧ブラックメタルの冷たくアグレッシブな要素に、クラシカルなオーケストレーションやコーラス、シンセサイザーを大胆に導入してシンフォニックな音像を確立しました。1990年代半ばから2000年代にかけて、音質の向上と編曲の豪華化によりブラックメタルの表現領域を拡張し、多くのリスナーを獲得しています。レコードを揃えることで、楽曲のアレンジ変遷やプロダクションの差を身体的に感じられるのが魅力です。
聴き方・買い方の指針
- 初めてなら「Enthrone Darkness Triumphant」などの中期作から入ると、シンフォニック要素とブラックメタルのバランスを把握しやすい。
- 初期の荒々しさを体験したければ「For All Tid」「Stormblåst(1996)」のオリジナルを。音響的に洗練された再録やリマスター版(例:Stormblåst MMV)と聴き比べるのも面白い。
- 収集目的ならオリジナル・ファーストプレス、中古市場での状態(盤の反り、ノイズ)や付属物(インナースリーブ、ブックレット、ポスター)を重視する。
- リマスター/再録盤は演奏やミックスが変わるため、“当時の空気感”を残すか“現代的な音質”を取るかで選択する。
おすすめレコード(主要作をピックアップ)
For All Tid(1994)
バンドのデビューアルバム。ブラックメタルとしての土台が感じられる作品で、後のシンフォニック路線へ繋がる初期の素地が詰まっています。アコースティックな間奏やメランコリックなキーボードが印象的で、初期Dimmuの“荒々しさと詩情”を味わいたいコレクターにおすすめ。
- おすすめポイント:初期トーンを知るには必須。限られた初回プレスはコレクタブル。
- 代表的な聴きどころ:曲の構成に残る北欧フォーク的な哀愁。
Stormblåst(1996)/Stormblåst MMV(2005)
1996年版はバンドの“名刺代わり”ともいえる重要作で、シンフォニック要素がより前面に出た名盤です。2005年に再録されたStormblåst MMVは、演奏やミックスを現代的に再構築しており、原盤とは異なる表現・質感を楽しめます。オリジナルの荒々しさとMMVの重厚でダイナミックな音のどちらを好むかで選択が分かれます。
- おすすめポイント:オリジナル(1996)は“時代の空気”を残す価値あり。MMVは高品位な音像でライブ感も強い。
- コレクター注目:1990年代の初回プレスは流通が少ないためプレミアが付くことも。
Enthrone Darkness Triumphant(1997)
バンドの商業的ブレークスルー作。プロダクションが大きく向上し、シンフォニック要素がより洗練され、メロディと強烈なリフの両立が図られた一枚です。ブラックメタル特有の冷たさを残しつつ、より広いリスナーに届くサウンド設計になっています。
- おすすめポイント:Dimmu Borgir入門盤として定番。中期以降のサウンドの基盤を知るのに最適。
- 代表曲の例:Mourning Palace(この時期の代表曲として知られています)
Puritanical Euphoric Misanthropia(2001)
さらにシンフォニックかつテクニカルなアプローチが顕著になった作品。壮麗なアレンジと複雑なリズムワークが融合し、バンドの“実験的”側面とスケール感が高められています。アルバム全体のダイナミクスをアナログで味わうと、オーケストレーションの厚みがより実感できます。
- おすすめポイント:アレンジの細部を重視するリスナーに。高音質プレスを選ぶと良い。
Death Cult Armageddon(2003)
クラシック的なオーケストレーションを大胆に導入し、メロディアスかつ大作志向のサウンドへと到達した傑作。壮大なスケール感と劇的な曲展開が魅力で、バンドの“映画的”側面が強まった作品です。アナログでの再生はオーケストラ部分の音場の広がりを楽しめます。
- おすすめポイント:大規模なサウンドスケープを求めるならコレ。シングル曲も含め、エピックな聴き応え。
- 代表曲の例:Progenies of the Great Apocalypse(アルバムを代表する曲として知られる)
Abrahadabra(2010)
より洗練されたオーケストレーションと合唱を前面に押し出した作品で、バンドのシンフォニック部分が一つの到達点に達したアルバム。アレンジやプロダクションの密度が高く、複雑な音像を丁寧に捉えられるプレスがおすすめです。
- おすすめポイント:現代的なオーケストラサウンドを好むリスナー向け。豪華な限定盤や180gプレスが見つかれば狙い目。
コレクター向けの選び方のコツ
- オリジナルと再録(再発)の違いを把握する:音作りや演奏が変わるため、どちらの“バージョンの音”を求めるかを明確にする。
- プレス仕様:180gプレスやアナログのリマスター盤は音圧・ダイナミクスで恩恵があることが多いが、初回プレスの持つ歴史的価値も大きい。
- 付属物(インナースリーブ、ブックレット、ポスター、ダウンロードコード等)は中古市場での評価を左右する。
- レーベル/販路:Nuclear Blast等の公式リリースを中心に、限定カラー盤や再発の仕様を確認する。
- 聴き比べ:同じアルバムの複数プレス(オリジナル・リマスター・再録)を比較すると、バンドの音作りに対する認識が深まる。
おすすめの聴く順(初心者〜コレクター)
- 入門:Enthrone Darkness Triumphant → Death Cult Armageddon(分かりやすく迫力のある流れ)
- 深掘り(進行):Puritanical Euphoric Misanthropia → Abrahadabra(アレンジの変化を体感)
- 原点回帰&比較:For All Tid → Stormblåst(1996)→ Stormblåst MMV(2005)(オリジナルと再録の差を味わう)
購入時の注意点
- 中古購入時は盤面の状態と付属物、出品者の評価を確認する。
- 限定カラー盤や初回プレスはプレミア化することがあるため、相場を調べてから動くと安心。
- リマスターや再録のクレジット(リミックス/リマスターの担当者など)を確認すると、音の違いが予測しやすい。
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参考文献
- Dimmu Borgir — Wikipedia
- Dimmu Borgir — Discogs(ディスコグラフィ/プレス情報)
- Nuclear Blast Records — Official (レーベル情報、リリース詳細検索)
- Encyclopaedia Metallum — Dimmu Borgir(リリース/ラインナップ情報)


