Haggard(ハガード)の歴史劇的メタルをLPで聴く完全ガイド|おすすめアルバムと盤種の選び方

イントロダクション — ハガード(Haggard)とは何者か

ドイツ発のバンド、Haggard(ハガード)は、デスメタルの激しさと古典音楽の優雅さを大胆に融合させた希有な存在です。中心人物であるAsis Nasseriを軸に、弦楽器や木管、ハープ、合唱といったクラシカルな編成をデスメタルやゴシック的要素と組み合わせることで、歴史や科学、宗教的テーマを物語的に描く「歴史劇的メタル」を展開してきました。

ハガードをレコード(LP)で聴く意味

ハガードの音楽は楽器の重なりやダイナミクス、合唱とデスボイスのコントラストなど、空間的・音色的な情報が多く含まれます。アナログ盤で聴くと、楽器群の残響感や低域の自然な広がり、演奏の「距離感」がわかりやすく伝わる場合が多いため、サウンドの描写力を重視するリスナーにはLPは魅力的なフォーマットです(レコードの扱い・保管についての具体的な手法は依頼に従い割愛します)。また、パッケージ(大型アートワーク、歌詞・解説の冊子)を手元でじっくり味わえる点もコレクターにとっての魅力です。

おすすめレコード(アルバム単位での深堀り)

  • And Thou Shalt Trust... the Seer(※デビュー/初期作の代表的作品)

    バンドの初期に位置づけられる作品で、後のスタイルを確立した重要盤。クラシック楽器とデスメタルの衝突と融合が際立ち、物語性を持つ構成が特徴です。ハガードを「初めて」聴く人にとって、その原点と創造力を理解するのに最適な一枚。

    おすすめポイント:

    • バンドの作曲・編曲の基礎が詰まっている。
    • 後期作ほどプロダクションが洗練されていない分、生々しいアンサンブル感が味わえる。
    • コレクターズアイテムとして初期プレスの人気が高い。
  • Awaking the Centuries(代表作)

    ハガードを語る上で欠かせない名盤。歴史や予言(ノストラダムス的モチーフ)を主題に据え、オーケストラと合唱を大規模に導入したスケール感のある作品です。ヘヴィなリフと繊細な古楽器の対比、そして劇的な展開が聴きどころ。

    おすすめポイント:

    • 劇場的な構成で、アルバム全体を「物語」として楽しめる。
    • LPでの再現は空間表現が豊かになり、合唱や弦の響きが一層映える。
    • 初回/限定盤やリマスター盤など、さまざまなプレスが流通しているため、盤を選ぶ楽しみがある。
  • Eppur Si Muove(テーマ性の高いコンセプト作)

    ガリレオ・ガリレイなど科学史を題材にした作品で、歴史的ドラマ性と哲学的な問いかけを音楽で表現しています。前作の壮大さを受け継ぎつつ、よりメロディックで叙情的な側面も見せるため、幅広いリスナーに刺さるアルバムです。

    おすすめポイント:

    • 楽曲ごとに明確な物語軸があるため、曲単位での視聴でも楽しめる。
    • 複数の管弦楽器や合唱の層が綺麗に重なるため、アナログの音場表現が活きる。
  • Tales of Ithiria(メロディ重視の比較的新しい試み)

    従来の歴史題材から一転して、フィクション的なファンタジー世界を舞台にした作品です。以前よりもクリーンな歌唱やメロディアスな作りが前面に出ており、デスメタル的激しさより叙情性を求めるリスナーにおすすめ。

    おすすめポイント:

    • ナラティブなアルバム構成が好きな人に向く。
    • オーケストラとコーラスはそのままに、ポップ性や歌メロ重視のアプローチがとられている。

どの盤(エディション)を選ぶか — 実用的な視点

ハガードの各アルバムは、オリジナル・プレス、リマスター、限定カラーヴァイナルなど複数のエディションで流通しています。購入時の判断基準としては次の点を考えるとよいでしょう。

  • オリジナル・プレスか再発か:音の傾向(初期マスタリングの味わい vs. リマスターのクリアさ)を好みで選ぶ。
  • 盤の厚さや重量(180gなど)の表記:再発の上位仕様盤はダイナミクス感が良いことがあるが、一概に音質が良いとは限らないためレビューやマスターの情報を確認する。
  • ジャケットやブックレットの充実度:物語性の強いバンドなので、歌詞や解説が丁寧に載っている盤は満足度が高い。
  • 限定カラーヴァイナル:コレクション性が高く、限定盤は将来的に価値が上がることもある。
  • 信頼できる販売元を選ぶ:盤の状態が重要なので、ディスコグス(Discogs)などで出品者評価を確認するのがおすすめです。

代表曲・聴きどころ(入門案内)

アルバムごとの代表曲を通してバンドの変遷を追うのが入門として効果的です。以下はアルバムタイトル曲など、バンドの特徴をよく表した楽曲群の一例です。

  • Awaking the Centuries(アルバム名曲) — 壮大な合唱とオーケストラ、金属的な重さが融合した代表作。
  • Eppur Si Muove(アルバム名曲) — 科学史を題材にした叙事詩的ナンバー。メロディとドラマ性が魅力。
  • Tales of Ithiria(アルバム名曲) — ファンタジー色の強いメロディアスな楽曲で、歌唱や叙情性を楽しめる。

レコード購入のための具体的な入手先ヒント

  • 新譜・再発:公式ストアや大手レーベルのショップをまずチェックする(公式販売は盤の品質が安定することが多い)。
  • コレクター盤(初期プレス/限定色):Discogsや中古ショップ、専門レコード店のオンライン在庫をウォッチすると入手しやすい。
  • 試聴:可能であれば店舗での試聴や、同じプレスのデジタルサンプル(レーベルが提供するストリーミング)で音の傾向を確認する。

まとめ

Haggardは「劇場性」と「ヘヴィネス」が同居する稀有なバンドであり、レコードで聴くことでその音像の広がりや楽器の重なりをより深く体感できます。初めてなら「Awaking the Centuries」や「Eppur Si Muove」を入り口に、より叙情的な「Tales of Ithiria」へと進むのが自然な流れです。コレクションとしては初期プレスや限定カラーヴァイナルを狙う価値があり、入手は公式販路・Discogsなどを併用すると良いでしょう。

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参考文献