ジョーン・ジェットのレコードおすすめ6選:聴きどころと選び方ガイド

Joan Jett:女王の轍とレコードで聴く理由

Joan Jett(ジョーン・ジェット)は、1970年代後半のガールズ・ロック先駆バンド The Runaways での活動を経て、パンク/ハードロック〜パワーポップの領域を横断するソロ/Joan Jett & the Blackhearts としてのキャリアで広く知られます。強靭なギターサウンド、ストレートな歌唱、そして「反骨」と「キャッチーさ」を両立させる曲作りが彼女の魅力です。本稿では、レコードで手元に置いておきたいおすすめ作をピックアップし、それぞれの聴きどころと選ぶ理由を深掘りします。

おすすめレコード紹介

1. Bad Reputation(1980)

ポイント:Joan Jett のソロ名義での記念碑的デビュー作。DIY精神あふれるロウなプロダクションとパンク直系のエネルギーが詰まっており、彼女のスタンス=「やらせない/屈しない」が鮮烈に伝わります。

  • 聴きどころ:タイトル曲「Bad Reputation」はアンセム的で、短い曲に凝縮された危機感と反抗心が魅力。アルバム全体に無駄のない疾走感が続く。
  • こんな人に:パンク・ロックの生々しさを好む人、初期Joan Jettの「素」としての魅力を味わいたい人。

2. I Love Rock ’n’ Roll(1981)

ポイント:Joan Jett & the Blackhearts 名義でのメジャーなブレイク作。タイトル曲「I Love Rock ’n’ Roll」は世界的な大ヒットとなり、彼女をスタジアム級のロック・アイコンへ押し上げました。キャッチーなフックとロックンロールの正統感が同居する名盤です。

  • 聴きどころ:表題曲の強烈なリフとコーラス、カヴァー曲(例:「Crimson and Clover」)の解釈力。ポップさとロックの芯の太さがバランス良く配置されている。
  • こんな人に:ロックの名曲をダイレクトに体感したい人、ライブでも映える「一発」曲が好きな人。

3. Glorious Results of a Misspent Youth(1984)

ポイント:より洗練されたプロダクションとポップ寄りの楽曲が多く、1980年代のロック/MTV時代の流れを受けた作。バラエティに富んだ曲調が聴き手の幅を広げます。

  • 聴きどころ:ポップなメロディとロック的な直線性が共存する楽曲群。シングル曲の強さだけでなくアルバム全体の構成も楽しめる。
  • こんな人に:80年代ロックの色味を持ったJoan Jettを好む人、曲ごとの表情の違いを楽しみたい人。

4. Up Your Alley(1988)

ポイント:Joan Jett にとって商業的にも成功した作品で、シングル「I Hate Myself for Loving You」は代表的な後期のヒット曲。プロダクションはより大きな音像を志向しており、アリーナ・ロック的な魅力も持ちます。

  • 聴きどころ:分厚いギターとタイトなリズム、決定的なフックを持つシングル。ライブでも盛り上がる定番曲が収録されている。
  • こんな人に:80年代後半のメジャー志向ロックを好む人、ヒット曲中心に楽しみたい人。

5. The Hit List(1990)

ポイント:Joan Jett の嗜好やルーツがよく分かるカヴァー集。彼女が影響を受けたアーティスト群の楽曲を大胆に取り上げ、Joan自身のフィルターで再構築しています。

  • 聴きどころ:オリジナルに忠実なものから大胆にアレンジしたものまで、彼女の解釈力とロック感覚が光る。
  • こんな人に:Joan のルーツやカヴァー解釈に興味がある人、幅広いジャンルのロック名曲をJoan流で聴きたい人。

6. Unvarnished(2013)

ポイント:久々のオリジナル中心作で、キャリアの円熟味を感じさせる内容。過去のイメージに囚われず、内省的な歌詞や多様なアレンジにも挑戦しています。

  • 聴きどころ:成熟した歌唱と曲構成。長年のキャリアを経た「今のJoan」が表れる一枚。
  • こんな人に:持続的に活動するアーティストの近年作に興味がある人、キャリア全体を追っているファン。

選び方と楽しみ方のヒント(レコードとして)

どの一枚をレコードで手に入れるかは、聴きたい側面によって変わります。

  • 初期の荒削りなエネルギーを楽しみたい → Bad Reputation
  • 「一曲で象徴される大ヒット」を味わいたい → I Love Rock ’n’ Roll
  • 80年代のポップ寄りサウンドを求める → Glorious Results / Up Your Alley
  • 彼女の影響源を辿る → The Hit List
  • 近年の表現を知りたい → Unvarnished

また、アルバムを通して聴くことで、シングルだけでは見えにくいアーティストとしての振幅やアルバム構成の妙をより深く味わえます。ライブ感やコーラスの厚み、ギター・トーンの質感など、レコードでの再生で得られる発見は多いです。

最後に — Joan Jett の魅力とは何か

短く言えば「単純明快さと説得力」。歌詞やメロディ、演奏のいずれもがストレートに訴えかけるため、初めて聴く人にも瞬時に届きます。パンク的なアティチュードとポップなフックを同時に持つため、ロックの歴史やジェンダー的文脈、ポップミュージックの親しみやすさ──あらゆる角度から楽しめるアーティストです。レコードを通して彼女の音像を追うと、その「現場感」と「通奏低音の強さ」がより明確になります。

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参考文献