Georgie Fame徹底ガイド:60年代英国R&Bの名盤シングルとLPを厳選紹介
Georgie Fame(ジョージー・フェイム)とは
Georgie Fame(本名 Clive Powell)は、1960年代の英国R&B/ソウル/ジャズ・シーンを代表するキーボード奏者兼シンガーです。自身のバンド「Georgie Fame & the Blue Flames」を率い、ハモンドオルガンを前面に出したセンスあるアレンジとソウルフルなヴォーカルでヒットを連発しました。ジャンルを横断する流麗な演奏とポップな感覚が同居するため、ロックやジャズ、ソウル好きのレコード・コレクションに必須の存在です。
このコラムの目的
ここでは「これからGeorgie Fameを聴きたい/コレクションしたい」という人のために、押さえるべきレコード(シングル、アルバム、編集盤)を厳選して紹介します。各作品の聴きどころ、音楽的特徴、どんな場面で聴くと良いかなどを詳しく掘り下げます。詳しいディスクグラフィ情報や入手の際の個別盤種(初版/再発など)は参考文献やディスコグラフィで確認してください。
おすすめシングル(45回転盤) — 必携の一枚
「Yeh Yeh」
Georgie Fameを象徴する代表曲。ラテン系のリズムとジャズ的なコール&レスポンスを取り入れたアップ・チューンで、ハモンドのフックと軽やかなブラスアレンジが耳に残ります。単発ヒットとしてのインパクトが強く、60年代英国ポップ/R&Bの名曲として入門に最適です。オリジナルの7インチは音溝が太く、当時のヴァイブが楽しめます。
「Get Away」
よりドライヴ感のあるリズムでソウル/ファンク寄りの雰囲気を持つナンバー。演奏のグルーヴ感が強く、ダンスフロア向けの魅力があります。バンドのタイトなアンサンブルとハモンドの刻みが光るため、45回転でテンポ感と躍動感を楽しむのがおすすめです。
「Somebody Stole My Thunder(例)」
(代表的なカヴァー/B面曲を含む)Georgie FameはシングルのB面にも味のあるジャズ・R&Bのカヴァーを置くことが多く、シングル盤を丸ごと楽しむと彼の幅広さが見えます。B面探索を推奨。
おすすめアルバム(LP) — 深掘りするための1枚ずつ
初期のライヴ/バンド・サウンドを楽しむ一枚(Georgie Fame & the Blue Flames 名義)
Georgie Fameの核となる「ブルー・フレイムズ」との演奏を収めた初期作は、ハモンド主体のR&B感とジャズ的アプローチが混ざり合います。ステージ感が強く、バンド・アンサンブルや即興パートを楽しめるため、ライヴ/バンド寄りのファンに特に勧めます。
よりジャズ寄り・アレンジを楽しめる作(コラボ/ビッグバンド的アレンジ含む)
60年代後半にはジャズ志向の強いアレンジや大編成のアレンジが入る作品もあり、管セクションやラテン的な装飾が加わったトラックが魅力です。ジャズ的なコード進行やソロをじっくり聴きたい人に向いています。
ソウル/ヴォーカル中心の作品(ソウルフルな歌唱を堪能)
ヴォーカル表現に焦点を当てたアルバムでは、スローやミディアムのソウルバラードが光ります。バックの響きは控えめになり、歌心あるフレージングや英語詞のニュアンスを堪能できます。
編集盤(ベスト/コンピレーション) — 初めてならこれ
入門者には代表曲を網羅するベスト盤やコンピレーションが便利です。シングル・ヒット曲やB面の好曲、時期ごとのスタイル変化を一度に追えるため、まず全体像をつかむのに最適。コレクターはそのうえでオリジナル盤や好きな時期のLPを追うと良いでしょう。
各レコードの「聴きどころ」を深掘り
ハモンドオルガンの役割
Georgie Fameのサウンドの中心はハモンド。メロディを取るだけでなく、リズムの刻みや和声の埋め(コンピング)まで行い、バンド全体のグルーヴを作ります。オルガンのトーンやレスリーの使い方は曲ごとに変わるため、アルバムを通して聴くと表現の幅がよく分かります。
ブラス/アレンジの美しさ
シングルではポップ寄りに、アルバムではジャズ/ラテン的なアレンジが導入されることが多く、管楽器のアンサンブルやストリングス的アプローチが曲に深みを与えます。アレンジャーやセッション・ミュージシャンの腕も聴きどころです。
ヴォーカルと抑揚
甘くかつソウルフルな声質は英国的なクールさとアメリカンR&Bの熱さを併せ持ちます。フレージングの細かいニュアンス、語尾の処理、語感の置き方に注目すると、表現の妙が楽しめます。
どの盤を買うかの判断基準(コレクター向けアドバイス)
入門者:代表曲を網羅したベスト盤やCD/配信でまず音楽性を掴む。
中級者:オリジナル・シングル(7インチ)で当時のシングル感を味わう。B面のトラックも掘る。
上級者/コレクター:初版LPやオリジナル・プレスを狙い、マトリクスやプレス国、ラベル違いを確認。特典的なライナーノーツや未発表トラック収録の再発盤(リマスター/ボーナストラック)も魅力的。
楽しみ方の提案 — シーン別プレイリスト案
アフタヌーンのリラックスタイム:スロー〜ミディアムのソウル・トラックを並べてハモンドの温もりを楽しむ。
パーティー/ダンス:「Yeh Yeh」「Get Away」などアップテンポのR&Bチューンでフロアを盛り上げる。
ジャズ好きの聴き込み:ジャズ寄りのアレンジ曲やインストを中心に、ソロや管のアレンジに注目して聴く。
購入・入手時のチェックポイント(盤種選びに役立つ簡単な指針)
- 求める音質や雰囲気で「オリジナル・プレス(当時盤)」か「リマスター再発」を選ぶ。
- 編集盤は曲順や収録曲が盤ごとに異なるため、目的の曲が確実に入っているか確認する。
- ジャケットの状態やライナーの有無もコレクション価値に影響する(付属クレジットは演奏解説の手がかりになる)。
最後に—Georgie Fameの魅力をまとめる
Georgie Fameは、R&B/ソウルの即効性とジャズ的教養をバランスよく融合させた稀有なミュージシャンです。シングルのキャッチーさ、アルバムで示す多様な顔ぶれ、ステージでの演奏力――いずれも聴きどころに富んでいます。まずは代表曲を押さえ、そこからアルバム単位で深掘りしていくのが楽しみ方の王道です。
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参考文献
- Georgie Fame — Wikipedia (英語)
- ジョージー・フェイム — Wikipedia (日本語)
- Georgie Fame — AllMusic
- Georgie Fame — Discogs ディスコグラフィ


