Matt Bianco(マット・ビアーノ)徹底ガイド:プロフィール・音楽性・代表曲と聴き方のコツ
Matt Bianco:プロフィール概要
Matt Bianco(マット・ビアーノ)は、1980年代初頭に英国で結成されたポップ/ジャズ/ラテン志向のバンド/プロジェクトで、洗練されたアレンジとダンサブルなリズム、都会的なムードで幅広いリスナーを魅了してきました。中心人物はボーカルのマーク・ライリー(Mark Reilly)で、バンドはメンバーの出入りと方向性の変化を繰り返しながらも、一貫して“ソフィスティポップ”やジャズ・ラテンの要素をポップに昇華するサウンドを提示してきました。
結成と初期の特徴
結成当初はジャズやラテン、ソウルに強く影響されたサウンドが特徴で、ピアノやホーン、パーカッションを前面に出したアレンジと軽やかなグルーヴが印象的でした。初期には、後にソロで成功するボーカリスト(Basia Trzetrzelewska)が主要メンバーとして参加し、そのジャジーで表情豊かな歌声がバンドのイメージ形成に大きく寄与しました。
音楽的魅力の深掘り
- ジャンルのブレンド力:
Matt Biancoの魅力は、ジャズ、ラテン(サンバ、ボサノヴァ、ラテン・パーカッション)、ソウル/ファンク、そしてポップスを違和感なく混ぜ合わせる点にあります。これにより、洗練されつつも親しみやすい“都会のダンス・ミュージック”が生まれます。
- アレンジと楽器感:
ピアノやエレピ、アコースティック/エレクトリック・ギター、ホーンの活用、そして特徴的なパーカッション・レイヤーが曲に色彩を与えます。アレンジは凝り過ぎず、楽曲のグルーヴを際立たせるための“隙”を残すのが巧みです。
- ボーカル表現の多様性:
マーク・ライリーの軽やかでちょっと洒落た語りかけるような歌い方と、Basiaのようなジャジーでエモーショナルな女性ボーカルの使い分けにより、同じバンドでも楽曲ごとに異なるムードを出しています。これにより大人の恋愛感情や夜のムード、リゾート感など、情景が豊かに描かれます。
- リズム感とダンス性:
単なる“聴く音楽”ではなく、ダンスフロアやパーティーでも機能する躍動感が随所にあり、都市的でモダンなダンス・ミュージックとしても評価されています。
- プロダクション/音作り:
1980年代のデジタル機材とアナログ楽器をバランスよく使った音作りは、今聞いても色褪せない温かさとクリアさを併せ持ちます。リズムの打ち込み感と生演奏のニュアンスが融合しているのが特徴です。
代表曲・名盤の紹介(聴きどころ付き)
- Whose Side Are You On?
デビュー期を代表するアルバム。ラテンやジャズの要素がポップに結実した楽曲群が並び、バンドの基本的な美学が確立されています。特に軽快なリズムとキャッチーなメロディの楽曲は入門にも最適です。
- Get Out of Your Lazy Bed(シングル)
明るいピアノリフと軽快なパーカッションが特徴のナンバー。Matt Biancoらしい洒落たグルーヴがよく出ており、バンド入門の代表曲としておすすめです。
- Half a Minute(シングル/アルバム収録曲)
メロディアスで耳に残るコーラスと、ちょっと切なさを含む歌詞が魅力。都会的なラヴソングとしての側面が強く、バンドのポップ性を象徴する楽曲です。
- その後のアルバム群(複数期)
メンバー交代や音楽的実験を経てリリースされたアルバム群は、ラテン寄りのダンス重視、或いはよりジャジーで大人向けの作品など幅があります。好みに合わせて時期を選んで聴くと、異なる顔のMatt Biancoを楽しめます。
バンドの変遷とサウンドの移り変わり
初期はBasiaとDanny Whiteらによるジャジーな女性ボーカルの存在で艶っぽさが強調されていましたが、主要メンバーの離脱・加入によってサウンドは柔軟に変化しました。マーク・ライリーを中心に据えた後期では、よりダンス寄りやポップ更に洗練された“大人向け”のサウンドが目立ちます。つまり、プロジェクトとして常に進化し続ける姿勢が彼らの大きな特徴です。
なぜ今も愛され続けるのか(現代的な視点)
- ノスタルジアとモダンの両立:
80年代のサウンドを基盤にしつつも、時代に合わせて音作りやリズムを更新してきたため、古さだけで終わらず現代のリスナーにも響きます。
- シーンを横断する魅力:
ジャズ/ラテン/ポップ/ダンスの要素を取り込み、クラブ/ラジオ/リビングルームなど様々な場面で機能する楽曲が多い点が幅広い世代に受け入れられる理由です。
- 演奏性とボーカルの表現力:
生演奏の温度感と巧みなボーカルワークが、ストリーミング時代でも“深く聴きたくなる”音楽性を保持しています。
入門/聴き方ガイド
- まずは代表的なシングルやデビュー作を聴いて彼らの基本の色を掴む。
- ラテン・テイストを強く感じたいなら、パーカッションとホーンが前に出たトラックを集中的に聴く。
- ボーカルの違い(男性メイン期と女性ボーカル参加期)を比較して、表現の幅を味わうとより面白い。
- リミックスやダンスフロア向けのリエディットも多数存在するので、クラブ臭いアレンジとオリジナルの比較もおすすめ。
ライブと再評価の動向
バンドは時折メンバー編成を変えてツアーを行っており、ライヴではスタジオ音源以上にリズムやホーンの生音が際立ちます。近年は“80s/大人ポップ”の再評価潮流の中で、新規リスナーやコアなファンの再燃が見られ、ストリーミングやコンピレーションでの露出も増えています。
まとめ:Matt Biancoの本当の魅力
Matt Biancoの魅力は、「洗練された都会のグルーヴ」と「ジャンルを越えた親しみやすさ」の両立にあります。ジャズやラテンの技巧をポップに落とし込み、情景を浮かび上がらせる歌心とグルーヴを併せ持つ点が、長年にわたって愛される理由です。過去作を辿ることで、彼らの多面的な魅力と時代ごとの変化を楽しむことができます。
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