The Records(ザ・レコードス)徹底ガイド:UKパワーポップの名盤Shades in Bed/Crashes/Music on Both Sidesと聴き方

イントロダクション:The Recordsとは何者か

The Recordsは、1970年代後半から1980年代初頭にかけて活動した英国のパワー・ポップ/ニュー・ウェイヴ系バンドです。ビートルズや60年代ポップのメロディ感覚と、パンク/ニュー・ウェイヴ由来のスピード感をうまく融合させた楽曲群で、当時は商業的な大ヒットこそ少なかったものの、その良質なメロディとギター・アレンジは現在でもコアなファンやコレクターに強く支持されています。

聞きどころ(バンドの特徴)

  • キャッチーでメロディアスな楽曲構成:短めのポップ・ソングに凝縮された名フック。
  • ギターのジャングリーで切れのあるサウンド:リード/リズムの絡みが聴き所。
  • 男女どちらかに偏らない、真っ直ぐなボーカル表現:曲の明暗を素直に出す歌唱。
  • 60年代ブリティッシュ・ポップへの愛情と、70年代後半のモダン感覚の同居。

必聴アルバム(おすすめレコード)

1) Shades in Bed(1979) — バンドの名刺代わりの傑作

デビュー作にして代表作。バンドの持ち味であるポップ性とギター・ワークが最も純度高く詰まっており、まずはここから入るのが定番です。代表曲「Starry Eyes」は彼らの代名詞的ナンバーで、ラジオ向けの短く明快なポップ・チューンとして今も人気があります。

  • なぜおすすめか:メロディのよさ、曲の完成度、アルバム全体のまとまりが秀逸。
  • おすすめの聴き方:A面通しで聴くと勢いと粒の揃い方がよく分かります。

2) Crashes(1980) — 幅を広げた意欲作

デビューの路線を受け継ぎつつ、アレンジやサウンドメイクの幅を広げた2作目。楽曲のバリエーションが増え、ポップスとロックの中間を行く表現が光ります。派手さよりも曲の深みを味わいたいリスナーに向きます。

  • なぜおすすめか:バンドの成長を感じさせる作品。アルバム単位での完成度が高い。
  • おすすめの聴き方:シングル曲だけでなくアルバム曲を順に追って、曲ごとのトーンの違いを確認すると面白いです。

3) Music on Both Sides(1982) — 最後のオリジナル期の集大成

オリジナル期の最終アルバムにあたる作品。やや洗練されたプロダクションと成熟したメロディラインが特徴で、バンドとしての総仕上げ的な趣があります。初期の勢いが好きな人にも、より落ち着いたポップを好む人にも響く部分があります。

シングル/コンピレーションで押さえておきたいもの

  • 「Starry Eyes」(7インチ) — The Recordsの代名詞的シングル。ポップ・ソングとしての完成度が高く、入門曲として最適。
  • 編集盤/ベスト盤 — レア・シングルやBサイドをまとめた編集盤は、アルバム単位では味わえない曲の幅を補ってくれます。初期の編集盤や後年のリマスター盤をチェックすると良いでしょう。

どのエディションを買うべきか(レコード選びの観点)

オリジナルの初期プレスはコレクターズ・アイテムとしての価値がある反面、再発やリマスター盤の方が聴きやすくボーナス・トラックが付くことも多いです。以下の点を基準に選ぶと満足度が高くなります。

  • 音質重視:近年のリマスター/CD再発盤や高品質の再プレスを選ぶと良い。
  • コレクション重視:オリジナルUKやUSプレスのジャケット違い、初回盤を狙うのも面白い。
  • レア曲収集:B面や未発表音源が欲しいなら拡張版・編集盤を探す。

聞くときの楽しみ方(プレイリストの作り方)

  • 入門プレイリスト:Starry Eyes を先頭に、Shades in BedのA面を続ける構成。バンドの魅力が短時間で伝わります。
  • アルバム通し聴き:各アルバムを最初から最後まで。曲順の流れやアルバムとしての表情を味わえます。
  • シングル/B面集:レアなB面やシングル・ミックスをまとめたプレイリストでコアな側面を発見。

現在の評価とその魅力が続く理由

商業的大ヒットは限られていましたが、The Recordsの楽曲は「短く強いポップ」を志向するリスナーや、パワー・ポップ/ジャングリーなギターが好きな人々の間で長く語り継がれています。シンプルで直球のメロディが、時代を超えて刺さるタイプのバンドです。

購入・入手のヒント

  • 中古レコード店やオンライン・マーケットでオリジナル盤を探すのも楽しいですが、まずは手頃な再発CDや配信で作品全体を把握するのがおすすめです。
  • レア盤狙いの場合は盤質(VG+/NM等)とジャケットの状態を確認しましょう。ライナーやクレジットの違いで内容が異なる場合があります。

まとめ

The Recordsは「一曲の中にポップの核が詰まっている」タイプの稀有なバンドです。まずは代表曲「Starry Eyes」とデビュー作『Shades in Bed』を聴いてみてください。そこから2作目、3作目、編集盤へと広げていけば、彼らの魅力が段階的に見えてくるはずです。

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参考文献