アルフォンソ・ジョンソン徹底ガイド|Weather Report時代の名盤とフレットレス・ベースの聴きどころ

イントロダクション

Alphonso Johnson(アルフォンソ・ジョンソン)は、1970年代のジャズ/フュージョン・シーンで光ったベーシストのひとりです。エレクトリックベース、特にフレットレスの表現力とメロディックなソロで知られ、Weather Report 在籍期のバンド・インタープレイやリーダー作での多彩なアプローチが魅力です。本コラムでは、彼の演奏を深く味わえるおすすめレコードを厳選して紹介し、各作で注目すべき聴きどころや選び方のコツを解説します。

Alphonso Johnsonとは(簡潔な人物像)

米国出身のベーシスト。若くしてプロの舞台に立ち、1970年代にウェザー・リポート(Weather Report)に参加して国際的に注目を集めました。フレットレス・ベースの滑らかな音色と、メロディを重視したソロワークが特徴。ロック寄りのグルーヴから、複雑なフュージョン表現まで幅広くこなします。リーダー作では自身の作曲と歌もの、インストのバランスを取りながら、当時の最新機材(エレクトリック・ベースのエフェクトやシンセベース等)を活用したサウンド作りも行っています。

おすすめレコード(厳選5枚)

  • Weather Report — Mysterious Traveller

    Weather Report のサウンドの重要な転換点にあるアルバム。ジョンソン在籍期のバンド・ダイナミクスがよく現れており、ベースのフレーズはリズムを支えるだけでなく、曲の色付けやメロディ的役割を果たしています。ジャズ・フュージョンの拡がりを聴くうえで外せない一枚。

  • Weather Report — Tale Spinnin'

    前作からの流れを受けつつ、よりグルーヴ志向の要素が強まったアルバム。ジョンソンのリズム感と音色の使い分けが際立ち、バンド全体での「音の会話」を楽しめます。短めのテーマと強いビートの組合せが多く、ベースの存在感を改めて確認できます。

  • Alphonso Johnson — Moonshadows(リーダー作)

    リーダー作としての特色がよく出ているアルバム。ジョンソン自身の作曲センス、アレンジ感覚、ヴォーカルやゲストとのコラボによる幅広い音楽性を堪能できます。ベースがより前面に出ているため、彼の個人的な音楽観やフレーズ作りを直に感じられる一枚です。

  • Alphonso Johnson — (セカンド/中期リーダー作)

    (注:複数のリーダー作があるため、彼のソロ作の中でも中期以降に当たる作品を指します)リーダー作群では、インストの即興と歌もののバランス、複数のゲスト奏者との掛け合いから、ジョンソンの多面的なプレイを追体験できます。フレットレスでの歌わせ方、エフェクトの使い方など、プレイの細部に注目するとより楽しめます。

  • Selected Sideman Works(寄せ集め的に聴くべき参加作)

    Weather Report 以外にも、アルフォンソは多数のアーティストのレコーディングに参加しています。ゲスト参加アルバムを通じて、異なるプロダクションやアーティストの求める役回りでの彼の柔軟さ(グルーブ重視のサポートからメロディックなソロまで)を比較して聴くのがおすすめです。

聴く際のポイント(細部に注目するためのガイド)

  • 音色の使い分け — フレットレス独特の滑らかさと、エレクトリック/シンセベース的な太さをどう切り替えるかに注目してください。トーンやミュート感の変化が楽曲の表情を作ります。

  • 楽曲内での役割変化 — ジョンソンは単にビートを支えるだけでなく、テーマの補強やカウンターメロディを担当する場面が多いです。どの瞬間で「主張」し、どの瞬間で「支える」かを聴き分けると面白いです。

  • フレージングとスペースの取り方 — 長いフレーズを弾くときのフレージング(息継ぎ)や休符の取り方は、彼の演奏の個性が出る部分。ソロだけでなくコンピング時の間の取り方にも注目してください。

  • バンド全体とのインタラクション — 特に Weather Report の曲では、ピアノ/シンセ(Zawinul)やサックス(Shorter)との掛け合いが見どころです。リズム・セクションとしてどのように会話しているかを追ってみてください。

作品の選び方と聴き進め方(初心者向けのロードマップ)

  • まずはWeather Report期から入る — バンドでの彼の立ち位置やフレーズ感覚を掴むために、バンド作(上で挙げた2枚)を先に聴くと理解が早まります。

  • 次にリーダー作で個性を確認 — リーダー作では作曲やアレンジの嗜好がより前に出ます。ベースを核にした曲作り、ヴォーカル曲のアプローチなどをチェックしましょう。

  • 寄せ集め的に参加作を聴く — 他アーティストの作品での参加作を通じて、場面に応じた彼の柔軟性を比較してみてください。ジャンルやプロダクションごとに別の顔が見えます。

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参考文献