Diana Ross おすすめアルバム徹底ガイド|レコードで聴く価値の名盤総覧
Diana Ross — おすすめレコード徹底ガイド
Diana Rossはモータウンでのザ・スプリームス時代からソロに転向して以降、ポップ、R&B、ディスコ、ジャズ映画音楽まで柔軟な表現力を発揮してきたアーティストです。本コラムでは「レコードで聴く価値」の観点から、代表的なおすすめアルバムをピックアップして深掘りします。各盤の成立背景、聴きどころ(代表曲)、そして「どんな場面で刺さるか」を中心に解説します。なお、レコードの再生や保管・メンテナンスに関する解説は含めていません。
Diana Ross(1970) — ソロ名義デビュー盤
ソロ歌手として再出発した初のフルアルバム。モータウンの看板歌姫としての地位を確立した作品で、シングルカットされた「Ain't No Mountain High Enough」は大胆なアレンジとドラマティックな演出で彼女のソロの象徴となりました。モータウン特有のポップ性を保ちつつ、ソロとしての表現幅を示した重要作です。
- 代表曲:Ain't No Mountain High Enough
- 聴きどころ:シアトリカルな導入部、バック・コーラスやストリングスの使い方、楽曲のドラマ性
- おすすめリスナー像:モータウン黄金期を通して彼女の「声」を追いたい人向け
Surrender(1971) — 初期ソロ期の充実作
デビュー以降の流れを受け継ぎつつ、よりソウルフルで歌の表情が豊かになった作品群の一枚。シングルを中心にバラエティ豊かな楽曲が並び、アルバム全体の聴き応えがあります。ソロとしての安定感を示すうえで重要な時期の記録です。
- 代表曲:アルバムタイトル曲やシングル曲(当時のヒット群)
- 聴きどころ:ヴォーカルのニュアンス、モータウンのスタジオ・アンサンブル
- おすすめリスナー像:70年代初頭のソウル/ポップの交差点が好きな人向け
Lady Sings the Blues(1972) — 映画『レディ・シングス・ザ・ブルース』サウンドトラック
ビリー・ホリデイを演じた映画のサウンドトラック盤。ジャズ・スタンダードを中心に、女優としての役作りと歌手としての表現が交差する作品です。ジャズ寄りのアレンジや感情表現の幅が出ており、ポップ寄りの作品とは一線を画す重要作です。
- 代表曲:ビリー・ホリデイのナンバーのカバー群
- 聴きどころ:ジャズ・スタンダードに挑むヴォーカル表現、映画的な演出
- おすすめリスナー像:ジャズや歌唱表現の幅を評価したい人向け
Touch Me in the Morning(1973) — 大ヒット・バラッドを含む作品
タイトル曲「Touch Me in the Morning」は大きなヒットとなり、Diana Rossのバラード表現を象徴する一曲です。ソウルフルなテイストとポップスとしての洗練が混ざり、ラジオ/アルバム双方での聴き応えがあります。これまでのキャリアを通しての「歌姫像」を固めた一枚といえます。
- 代表曲:Touch Me in the Morning
- 聴きどころ:伸びやかな高音域、ドラマ性のあるアレンジ
- おすすめリスナー像:美しいバラードやヴォーカルの魅力をじっくり味わいたい人向け
Mahogany(Original Soundtrack,1975) — 映画『Mahogany』のサウンドトラック
Diana Ross主演の映画のサントラで、映画のテーマ曲「Theme from Mahogany (Do You Know Where You're Going To)」は彼女の代表的バラードのひとつです。映画音楽ならではのドラマ性があり、ソロ期のポップ/テレビ映画への展開を示す作品として興味深い一枚です。
- 代表曲:Theme from Mahogany (Do You Know Where You're Going To)
- 聴きどころ:映画的な構築、バラードのトーンとシンガーとしての存在感
- おすすめリスナー像:映画音楽的アプローチとヴォーカルの融合を楽しみたい人向け
The Wiz(Original Motion Picture Soundtrack,1978) — ミュージカル映画サントラ
映画『The Wiz』のサウンドトラック盤。マイケル・ジャクソンとの共演曲「Ease on Down the Road」など話題性の高い楽曲を含み、ミュージカル的演出とファンク/ポップの要素が融合した作品です。Diana Ross の演技と歌声がクロスする面白さがあります。
- 代表曲:Ease on Down the Road(マイケル・ジャクソンと共演)
- 聴きどころ:ミュージカル的構成、ソウル/ファンクのテイスト
- おすすめリスナー像:映画ミュージカルやコラボレーション曲が好きな人向け
The Boss(1979) — ディスコ/ダンス寄りの展開
70年代末のディスコ/ダンス・ムードを受け入れたサウンドで、タイトル曲「The Boss」などを通じてクラブ寄りにもアプローチした一枚。時代のトレンドを取り込みつつ彼女らしいヴォーカルを保っている点が評価できます。ディスコ時代のDiana Rossを味わうには良い選択です。
- 代表曲:The Boss(タイトル曲)
- 聴きどころ:ダンス寄りのリズム、派手なアレンジとヴォーカルの強度
- おすすめリスナー像:ディスコ〜70s後半のダンスサウンドに興味がある人向け
Diana(1980) — Nile Rodgersらとのタッグで新たなモダン・サウンドへ
Chicのメンバーらが関わり、モダンでグルーヴィーな仕上がりになった作品。アルバムからは「I'm Coming Out」「Upside Down」といった大ヒットが生まれ、80年代のポップ/ダンス・アンセムとして長く愛されています。楽曲の完成度とプロダクションの洗練が光る一枚です。
- 代表曲:I'm Coming Out、Upside Down
- 聴きどころ:緻密なリズム・アレンジ、クラブ対応のポップ性
- おすすめリスナー像:80年代初頭のダンス/ポップ名曲を押さえたい人向け
選び方のヒント(アルバムを聴く際の視点)
以下はレコード選びや試聴時の視点です(再生・保管方法の解説ではありません)。
- 時代ごとのプロダクションの違いに注目する:70年代初期のモータウン・サウンド、70年代後半のディスコ感、80年代のモダン・プロダクションはそれぞれ表情が違います。
- サウンドトラックは「役としての声」を意識して聴くと面白い:演技性が歌に影響しているため、ソロ作品とは異なる魅力があります。
- 代表曲が収録されたオリジナルLPは、当時のアートワークや曲順を含めた「作品体験」としての価値があります。
まとめ
Diana Rossは幅広いジャンルを横断する歌手であり、どの時期の作品を選ぶかでまったく違った側面が楽しめます。ソロ初期のドラマティックなポップ、映画音楽で見せる表現力、ディスコ期や80年代のダンス・ポップまで、目的に合わせて盤を選ぶと良いでしょう。本稿で挙げたアルバムはどれも「レコードで聴く価値」が高く、それぞれ異なる時代の空気と彼女の歌声の魅力を伝えてくれます。
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