Candlemass レコード徹底攻略:LPで聴く名盤の選び方とバリエーション解説
Candlemass おすすめレコード深掘りコラム
スウェーデン出身のドゥーム・メタル帝 Candlemass は、1980年代中盤から活動を続けるジャンルの基礎的存在です。本コラムでは「レコード(LP)で聴く」ことを前提に、名盤の紹介と選び方のポイント、盤のバリエーション(オリジナル盤/再発盤など)に関する実践的なアドバイスを深掘りします。再生・保管・メンテナンスの技術的な解説は省き、作品の魅力・音源の違い・コレクター観点の情報に絞ってお届けします。
入門 — どのアルバムから始めるべきか
初めてCandlemassをレコードで聴くなら、まず以下の2作のどちらかから入るのがおすすめです。
- Epicus Doomicus Metallicus(1986) — バンドの出発点。重厚でメランコリックなドゥームの原型を肌で感じられます。
- Nightfall(1987) — メッシー・マルコリン(Messiah Marcolin)が参加した“クラシック期”の代表作。劇的な歌唱と楽曲の深さが際立ちます。
おすすめレコード(名盤ピックアップ)
Epicus Doomicus Metallicus(1986)
概要:Candlemassのデビュー作。暗くゆったりとしたテンポ、ドラマティックなメロディラインで「ドゥーム・メタルの教科書」として語られることが多い作品です。
- なぜ買うか:ジャンルの原点を聴けること。バンドのソングライティングと雰囲気作りがダイレクトに伝わります。
- 盤の選び方:オリジナル盤(80年代プレス)はコレクション価値が高いですが、音質面では近年のリマスター/180g再発のほうがノイズが少なく再生しやすい場合があります。
- 注意点:初期プレスは希少性から価格が高め。ジャケット印刷の状態(スレ・色褪せ)も価値を左右します。
Nightfall(1987)
概要:Messiah Marcolin が加入したことで劇的にキャラクターが確立した“クラシック期”の代表作。重厚なサウンドスケープとゴシック的な雰囲気が特徴です。
- なぜ買うか:Candlemassといえばこの時期のドラマ性と歌唱スタイルが多くのファンの基準になっています。
- 盤の選び方:オリジナル盤は人気が高いですが、マスターの違いやリマスターの有無で音像が変わるため、試聴できるなら確認するのがおすすめです。
Ancient Dreams(1988)
概要:前作からの延長線上にありつつ、アレンジや曲構成でよりドラマ性と幅が増した中期名盤。ギター・アレンジの深化が聴き所です。
- なぜ買うか:クラシック期の完成度を感じられる作品。アルバム全体の流れが良く、LPでじっくり聴くのに向いています。
- 盤の選び方:国内盤/輸入盤ともに流通しています。ボーナストラック付き再発はコレクター向け。
Tales of Creation(1989)
概要:80年代末の集大成的な一枚。楽曲の厚み、音作りともに成熟期の作品です。
- なぜ買うか:アルバムとしてのまとまりが強く、LPでの鑑賞に値する構成。
- 盤の選び方:オリジナルのアナログ盤は掘り出し物が見つかることがあります。解説や歌詞カードの有無も確認ポイント。
Candlemass(セルフタイトル, 2005)
概要:再編成後に発表された復活作で、現代的な音作りの中にも伝統的なドゥームの美学を残した一枚。ロバート・ロウ(Robert Lowe)在籍期の代表作。
- なぜ買うか:モダンな録音・プロダクションで音が太く、現代の再生環境で聴きやすいLPを探すなら候補になります。
- 盤の選び方:2000年代以降のリリースは再発も多く、音質の良い重量盤(180gなど)を狙うと良いでしょう。
The Door to Doom(2019)
概要:再びJohan Längqvistがフロントに戻った復活作。ゲストにギタリストの大物が参加するなど話題性も高く、近年の作品の中では特に評価が高いアルバムです。
- なぜ買うか:現行プレスは流通量が多く、価格も手頃。新旧の要素が混ざった今のCandlemassを知るには最適。
- 盤の選び方:限定カラー盤などバリエーションがあるので、見た目も重視するコレクターは要チェック。
盤のバリエーションと選び方のポイント
同じアルバムでも、オリジナル盤・再発盤・リマスター盤・限定カラーヴァイナルなど多くのバリエーションがあります。選ぶ際のポイントは以下です。
- 音質重視:近年のアナログ再発(マスターから再プレスされた180gやアナログマスター使用のリイシュー)は、ノイズが少なく安定して聴けることが多いです。オリジナル盤が必ずしも音が良いとは限りません。
- オリジナリティ重視:音源・ミックス・ジャケット・歌詞カードといった「当時の雰囲気」を求めるならオリジナル盤。これは市場価値も高くなる傾向があります。
- コレクション性:限定カラーや特典(インサート、ポスターなど)が付いたプレスはコレクター人気が高い。状態(NM/EXなど)で価格差が出ます。
- 盤面表記・クレジットの確認:マスター作業が誰によって行われたか、リマスター年、追加トラックの有無などはジャケットや内袋のクレジットで確認できます。マスタリングエンジニアの名前で音の方向性が予測できることもあります。
コレクター向けの実践アドバイス
- オリジナル盤を狙うなら、リリース年/レーベル表記/マトリクス(ランオフレコードの刻印)を出品写真で確認する。フェイク/後年プレスの注意。
- 再発でも「マスター元」が明記されていると安心。オリジナルマスターからのカッティングかどうかで音質に差が出ます。
- 国内盤は解説(日本語)が付く場合が多く、初めて聴く人には親切。輸入盤はジャケットやカラー違いを楽しめることが多いです。
- 限定盤は値上がりしやすいが、見た目重視の購入ならまず音を確認できる試聴が可能かどうかを優先しましょう。
おすすめの聴き方(LPならではの楽しみ)
- アルバムを通して曲の構成や空気感を味わう:Candlemassはアルバム単位での世界観構築が魅力なので、片面通しで聴く体験を大切にしてください。
- リリース年の異なるプレスを聴き比べる:オリジナル盤と近年のリマスター盤で音像がどう変わるかを比較すると、制作側の意図とリマスタリングの性格が見えてきます。
まとめ
Candlemassは、レコードでじっくり向き合うことで真価が分かるバンドです。最初は代表的なクラシック期のアルバム(Epicus / Nightfall / Ancient Dreams)を中心に選び、音質や収録内容でオリジナル盤と再発盤を比較してみてください。コレクター志向ならばマトリクス刻印や付属物を、再生性重視ならば重量盤リイシューやリマスター盤を重視するのが実践的です。
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参考文献
- Candlemass - Wikipedia
- Candlemass 公式サイト
- Candlemass discography - Discogs
- Encyclopaedia Metallum: Candlemass
- Candlemass - AllMusic


