Powerbeats Pro徹底解説|音質・装着感・バッテリー性能を詳しくレビュー
Powerbeats Proとは
Powerbeats Proは、Beats(Apple傘下)が2019年に発売した完全ワイヤレスイヤフォン(True Wireless)で、スポーツ向けのフィット感と長時間バッテリーを売りにしたモデルです。AppleのH1チップを搭載し、AirPods系の使い勝手(特にiPhoneとのシームレスな接続)を求めるアクティブユーザーをターゲットにしています。外観は耳掛け式のフックが付いた独特のデザインで、走行やトレーニング中でも外れにくい点が特徴です。
主な仕様と機能の概要
- チップ:Apple H1チップ搭載(低遅延、"Hey Siri"対応やスムーズなペアリング)。
- バッテリー:イヤフォン単体で最大約9時間(Beats公称)、充電ケースを併用すると合計で24時間以上の再生が可能。
- 充電:Lightning端子による有線充電。短時間の充電で数十分再生可能な「Fast Fuel」機能(公式では数分の充電で1~1.5時間程度の再生/モデルや条件で差あり)。
- 防水性能:IPX4相当の耐汗・耐水性能(激しい雨や汗に対する耐性はあるが防水ではない)。
- 操作:各イヤフォンに物理ボタンを搭載し、再生操作・通話・音量調整などが可能。
- 接続:Class 1 Bluetooth(より広い通信範囲)とH1チップによるペアリングの高速化。
音質の実際—ジャンル別の評価
Powerbeats Proは低域(ベース)にやや重点を置いたチューニングで、リズムトラックやビートの出方が力強く聞こえるのが特徴です。エレクトロニカやヒップホップ、ダンス系の楽曲では迫力ある再生が得られます。一方で、繊細な中高域の解像感や空間表現は同価格帯のノイズキャンセリング搭載モデル(例:AirPods Pro)に比べると控えめに感じられることがあります。
音場はオンイヤー・インイヤー型としては標準的で、インストゥルメントの分離はそこそこ良好。ただし、音質の感じ方は耳の形状やフィット状態に強く左右されるため、イヤーフィンでしっかり固定して最適なシールを作ることが重要です。
装着感とフィット性—運動時の実用性
最大の特徴であるイヤーフックは、ランニングや筋トレなど激しい動きでも外れにくく設計されています。イヤーチップのサイズ違いが同梱され、自分の耳に合うサイズを選ぶことで密閉性と安定感を高められます。ただし、イヤーフック自体が固定感を強める分、長時間の装着で耳周りに圧迫感を感じるユーザーもいるため、好みは分かれます。
通気性は良い方ですが、激しいワークアウト後は耳周りに汗が溜まりやすく、耳の内側が蒸れる感覚を覚える人もいます。IPX4相当の防汗性能はあるものの、シャワーでの使用や潜水は避けるべきです。
バッテリー運用の実際
公式スペックではイヤフォン単体で最大9時間、充電ケース併用で合計24時間以上とされています。実使用では音量やコーデック、着信操作の頻度、周囲の温度などで差が出ますが、長時間のワークアウトや通勤・通学で1日使い切れる余裕があるのは大きな強みです。短時間でのリチャージ(Fast Fuel)により、急いでいるときの補充も効きます。
接続性と機能面—H1チップの恩恵
H1チップ搭載により、iPhoneやiPadなどAppleデバイスとのペアリングがスムーズで、デバイス間の切替も安定しています。また「Hey Siri」などのハンズフリー操作が利用でき、通話品質も屋外ノイズ下で比較的明瞭に聞こえる設計です。ただし、Android端末でも基本機能は利用可能ですが、iOS特有のシームレスなエコシステム統合はやや劣ります。
長所と短所の整理
- 長所:優れたフィット感(運動時の安定性)、長時間バッテリー、力強い低域、iOSとの高い親和性。
- 短所:ケースがやや大きく携帯性に欠ける、アクティブノイズキャンセリング(ANC)非搭載、音質の繊細さではANC付帯モデルに劣る場合がある、ワイヤレス充電非対応(初期モデル)。
比較:AirPods ProやBeats Fit Proとどう違うか
AirPods Proはノイズキャンセリングやコンパクトなケースを重視するユーザー向けです。音質のバランスや通勤・通学での快適さを求めるならAirPods Proが魅力になります。Beats Fit Proはより最近のスポーツ向けモデルで、アクティブノイズキャンセリングや空間オーディオ対応など機能面で強化されています。Powerbeats Proは純粋に“外れにくさ”と“長時間再生”を重視する人に向く選択肢です。
購入を検討する際のチェックポイント
- 用途:ランニングやジムでの利用が多いか。日常のノイズキャンセルを重視するなら別の選択肢を検討。
- デバイス:iPhoneユーザーはシームレスな連携を活かせる。Androidでも問題なく使えるが一部の機能は制限される。
- 携帯性:ケースの大きさを許容できるか。ポケットに入れることが多いならサイズが気になるかもしれない。
- 予算:発売当初の価格は高めに設定されていたため、セールや型落ちモデルの価格変動を確認するとよい。
実運用でのTip(音質・バッテリーを最大化する小技)
- イヤーチップを複数試して密閉度を最適化することで低域の輪郭が改善される。
- 充電は定期的に短く回す(完全放電させない)ことでリチウムイオンの寿命を保ちやすい。
- ワークアウト後はイヤフォンを乾いた柔らかい布で拭き、充電ケースにも湿気を入れないようにする。
総評
Powerbeats Proは、運動時の使い勝手を最優先するユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。バッテリー持ちとフィット感に優れ、Beatsならではの低域重視のサウンドはエクササイズを盛り上げます。一方で、ANC非搭載やケースの携帯性といった点では妥協が必要で、機能や音質の“万能性”を求めるならAirPods ProやBeats Fit Proと比較検討する価値があります。
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参考文献
- Apple - Powerbeats Pro(公式製品ページ)
- The Verge - Powerbeats Pro レビュー
- RTINGS - Powerbeats Pro Review
- SoundGuys - Powerbeats Pro Review
- TechRadar - Powerbeats Pro Review
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