スピンドルマーク徹底ガイド:定義から評価・対策まで
レコード愛好家なら一度は目にする「スピンドルマーク」。本コラムでは、その基本的な定義から発生メカニズム、グレーディング(コンディション評価)への影響、購入時のチェックポイント、さらに日常の取り扱い・保管方法までを詳しく解説します。スピンドルマークは見た目の劣化を示すものの、多くの場合音質に大きな影響はなく、正しい知識とケアで長く良好な状態を保つことができます。
スピンドルマークとは
スピンドルマークとは、レコードのレーベル中央にあるスピンドル穴周辺に発生する細い線状の擦り傷または跡のことです。レコードをプレーヤーのスピンドルに載せたり外したりする際、ラベル面と金属部分が接触して生じます。コレクターや販売店ではコンディション評価の際に主要な指標とされ、「ヒゲ」と呼ぶこともあります。
原因と発生メカニズム
- 装着時の摩擦
レコードをスピンドルに載せる際、穴を探しながらわずかにずらして装着すると、ラベル面にヘアライン状の傷が残ります。 - 自動レコードチェンジャーの使用
スタッカーやチェンジャーモードで連続再生すると、上部のディスクが送られる際にスピンドルや内袋と擦れてマークが増えやすいです。 - 製造・輸送過程
プレス工場や輸送時の粗雑な取り扱いで、プレス後のレコードが積み重ねられる際に微小な跡が残る場合があります。
グレーディングへの影響と評価基準
多くのグレーディングガイドラインでは、スピンドルマークは「軽微な傷」と位置付けられ、Near Mint(ほぼ新品)から外れる要因の一つとされています。また、「sm(spindle mark)」と表記し、VG+(非常に良い)やVG(良い)では一般的なマークとみなされます。ただし、マークが浅く細い場合は再生音にほとんど影響せず、音質重視のリスニング用としては許容範囲内と判断されることもあります。
購入時のチェックポイント
- 光にかざしての視覚検査
中央穴周辺を斜めの光で照らし、細かいヘアラインがないか確認します。多数ある場合は再生時のノイズ増加リスクがやや高まります。 - コンディション表記の読み方
各ショップのガイドラインをあらかじめ確認し、Near Mint/VG+/VGといった条件に含まれるマークの程度を把握しておくと安心です。
正しい取り扱いと保管方法
- スピンドルへの載せ方
肘を固定し、レコードをスピンドルに対して水平に静かに載せることで摩擦を最小限に抑えられます。 - 帯電防止内袋の活用
再生後は帯電防止加工内袋に戻し、静電気によるホコリの付着や他のレコードとの摩擦から保護します。 - 多層構造インナーの利用
厚手の多層インナーを使うことで、出し入れ時の摩擦音を軽減し、スピンドルマークの発生を抑制します。
まとめ
スピンドルマークはレコードが愛されてきた証であり、必ずしも音質への深刻な影響を意味しません。しかし、グレーディング評価や中古購入時には重要な判断材料となるポイントです。購入前の検盤、正しいハンドリング、帯電防止内袋の使用など、日頃のケアを徹底して、アナログレコードを末永く美しい状態で楽しみましょう。
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