マザーボードとは?役割・種類・選び方を初心者にもわかりやすく解説【PCの基盤知識】
マザーボードは、PC内部のあらゆる部品をつなぎ、動作をコントロールするための“土台”となる重要なパーツです。
CPUやメモリ、ストレージ、グラフィックカードなど、主要なパーツはすべてマザーボード上で連携して動作します。
この記事では、マザーボードの役割・種類・機能・選び方まで、PC初心者にも理解しやすく解説します。
◆ マザーボードとは何か?基本の役割
マザーボード(Motherboard)は、パソコン内部の部品を接続し、電力・信号・データの通り道を提供する基板(メイン基板)です。
主な役割
- CPU・メモリ・ストレージなどを装着する
- 各パーツ間のデータをやり取りする
- 電源を配分し、安定して動作させる
- USB・LAN・映像出力などのインターフェースを提供する
“PCの心臓”というより、“PCの体を構成する骨格”のような存在です。
◆ マザーボードを構成する主なパーツ
マザーボードには多くのスロットや端子があります。
主要な場所を押さえておくと、PC内部の理解が一気に深まります。
● CPUソケット
CPUを取り付ける場所。
IntelとAMDで形状が異なり、世代が変わると互換性がないことも多い。
● メモリスロット(DIMM)
DDR4/DDR5などのメモリを差し込むスロット。
デュアルチャネル・クアッドチャネル構成に対応している場合もある。
● PCI Expressスロット
グラフィックカード(GPU)、SSD(NVMe拡張カード)、拡張ボードなどを装着する。
● M.2スロット
高速SSD(NVMe)用のスロット。
近年のPCでは標準搭載されており、非常に高速なストレージが使える。
● SATA端子
HDD・SSD・DVDドライブなどの接続に利用。
● 電源コネクタ
24ピンATX電源、CPU補助電源、PCIe補助電源など、パーツに電力を供給する。
◆ マザーボードの種類(フォームファクタ)
マザーボードにはサイズの規格があり、PCケースとの互換性に関わります。
- ATX:標準サイズ。拡張性が高くゲーミングPCに人気
- Micro-ATX:やや小型。バランスが良く一般向け
- Mini-ITX:小型PC向け。省スペース重視
- E-ATX:大型。ハイエンド構成やワークステーション向け
用途に応じて選び分けることが重要です。
◆ マザーボードのチップセットとは?
チップセットは、CPUと各パーツの橋渡しをする制御用チップのことです。
チップセットで変わること
- 使える端子(USBの数、SATAの数)
- オーバークロックの可否
- PCIeレーンの数
- 対応するメモリ速度
- 機能の豊富さ
例:
- Intel:B760、Z790 など
- AMD:B550、X670 など
PCの“能力の上限”を決める重要な要素です。
◆ マザーボード選びのポイント
● 1. CPUソケットが対応しているか
Intel用かAMD用か、世代が合っているかを必ず確認。
● 2. メモリ(DDR4 or DDR5)に対応しているか
規格の違いにより互換性がないため注意。
● 3. 拡張性(PCIeスロット・M.2の数)
ゲーミングPCならグラボ+追加SSDを見据えて選ぶ。
● 4. USBポートやネットワーク機能
USB-C、2.5GbE LAN、Wi-Fi内蔵など、用途によって必要な機能が異なる。
● 5. フォームファクタ(サイズ)
PCケースと合うか、拡張性をどこまで求めるかで決まる。
◆ まとめ:マザーボードはPC全体の性能と拡張性を左右する重要パーツ
マザーボードはCPU・メモリ・ストレージ・各種デバイスをつなぐ基盤であり、PCの性能・安定性・拡張性を大きく左右します。
PCを組む際は、
- CPUの互換性
- 必要な機能
- 拡張性
- サイズ
などを確認し、自分の用途に合ったマザーボードを選ぶことが大切です。


